32 漆黒の魔人1
竜人族の国ドラグラードは滅び、エルフの国ソールーンはほぼ壊滅
その他にも様々な国、街で同じような事象が起こり、ギルドは対応に追われていた
会議室では対策についてマスター以下数人の幹部たちが話し合っていた
「く、対応が追い付かん」
「現況を絶たねばどうしようもないな」
「シムカ、調査班の状況は?」
「申し訳ありません、以前足取りはつかめません」
しずんだ顔でシムカは答えた
「各国に派遣した守護隊はどうだ?」
「操作されている者はなんとか食い止めれていますが、数が多く」
「兵たちも疲弊しています」
「このままでは押し切られるのも時間の問題かと」
ディバルディも悔しそうに状況を報告した
そこに、ギルドの研究機関主任のメリリーが入ってきた
何やら得意げな顔をしている
「きいてくだ~さい~」
「ついに~残された~水晶からの~信号を~捕らえ~ましたよ~」
えへんと小さな胸を突き出す瓶底メガネの少女
マスターはその言葉に喜んだ
「おお、よくやった、お手柄だぞメリリー」
マスターはメリリーの頭を撫でる
うっとりと目をつむるメリリー
「それで、魔人はどこに?」
「え~っとですね~」
「アルラードから~かなり近いですね~」
「ザドの洞窟~の~最深部~?」
「なに!?」
「まさか、そんな近くにいるとはな...」
マスターは立ち上がり幹部につげた
「これより、ザドの洞窟を取り囲み、内部に精鋭を送る!」
「各人、先頭の準備をしてくれ」
そこに、メリリーが割って入った
「待って~ください~」
「どうした?」
「今まで~探知に引っかからず~姿を隠してたんですよ~?」
「罠~かもしれない~です~」
「ふむ、そうだな...」
「だが、今のこの状況、たとえ罠とわかっていても、飛び込むしかないのだ」
「そう~ですか~」
悲しそうに下がるメリリーを横目に、マスターは指示を飛ばした
マスターは直感で分かっていたのだろう
恐らくこれが、魔人との最終決戦となることに
久々にメリリーを登場させました
登場回数は少ないですが個人的に気に入ってます




