31 エルフの国3
ソールーンの状況はひどいものだったが、クパルの指揮とエルフ兵の対応の速さで
負傷者はいたものの、死者は出なかった
深緑美しかった木々は焼け、いまだ煙がくすぶっている
避難した住民たちは仮の居住スペースとして城の地下が解放され、ギルドからは支援が送られた
「支援 感謝します」
クパルは女王らしくマスターにふるまった
「結果的にはこうなってよかったのかもしれません」
「閉鎖的だったエルフもこれからは国交を持ち、多種族との交流も増えることでしょう」
そう、エルフの使者だったエイラは言った
彼女の顔は今までのように険しいものではなく、美しい笑顔だった
「エルフの国は、変わります」
「クパル様とともに変えていきますよ」
クパルは、この先も女王として生きていくことだろう
エルフ族が新たに同盟国として加わった
これで危機的な世界のため、すべての種族が協力することとなった
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ソールーンのはずれで少女と男が立っていた
「う~ん、失敗失敗」
「改良?う~んそれよりも~」
「え?大丈夫大丈夫、必ずあの女は殺すから」
「私の、この手で」
「そうすればあんたの言うその天への門ってのも開かれるんでしょ?」
「ふふ、あんた自分を神とか言っときながら神を殺すって」
「矛盾してる」
「ま、私はあいつを殺せればいいの」
「それまで、協力してあげる」
「力をくれたことには感謝してるしね」
男はボソボソと何かを言い、闇の中へと消えた
「神、神ね...」
「いえ、そんなものいない」
「世界にも、それを分からせてやる」
「徹底的に破壊して殺戮して」
「助けてくれる神なんていないってこと、照明してやる」
少女、かつてアイダと呼ばれた少女アクニスは微笑みながらどこかへと去っていった
何も言うことなくなってきた




