29 死者の軍4
~開拓地近くの森林~
ティーシャ「着いたぞ、アンデッド軍はまだ来ていないようだな」
「見張りを立てろ、まもなくアンデッド軍はこちらに姿を洗わずはずだ」
「合図があり次第取り囲め!」
数刻後、先頭集団と思しきゾンビとスケルトン、そしてリッチが現れた
それぞれ戦闘力は大したことはないが
ゾンビやスケルトンに抱き着かれてからのリッチによる魔法攻撃は脅威となるだろう
だが幸い動きは遅かった
先手さえ取れれば数の優位性などあってないようなものだと
そう、皆は思っていた
ぞろぞろと開拓地へなだれ込むアンデッド
開拓地は広い、優に100万を誘い込むことはできるだろう
最後のアンデッドが開拓地に入り込んだところでティーシャの声が響く
ティーシャ「今だ!取り囲め!」
マーサの通信魔法で全体にその声がいきわたり
入り口付近のティーシャ率いる北の本軍
クパル、イア率いる東の分隊
シムカ率いる西の分隊
そして、ミルファ率いる南の分隊は一斉に開拓地を取り囲んだ
ティーシャ「一斉攻撃!かかれーー!!」
軍はアンデッドたちに攻撃を仕掛けた
アンデッドたちはすぐにこちらに気づき応戦してきたが
光属性魔法や聖魔法を帯びた武器での攻撃に次々と倒されていった
なかでもクパルの光魔法は特質していた
クパル「光大魔法、シャイニングフォトン」
一瞬太陽が近くに現れたかのような光に包まれ
一撃で数百体ものアンデッドを屠った
イアも光魔法と聖魔法を帯びた白皮の攻撃で善戦していた
兵が、軍が、勝利を確信していた
そんな時だった
桜色の髪をたなびかせ
ゾンビ竜の背に乗り少女が現れた
、、、「ラフィナの家族をいじめてるの?」
「あなたたちもラフィナの家族になりたいの?」
ティーシャ「子供?」
「なぜ子供があんなものに乗って...」
「そうか、あれが魔人か」
ラフィナ「おねえさん、私と家族になろう?」
「みんなで私を愛してほしいの」
「世界中の人をお人形にしていっぱい愛してもらうの」
ティーシャ「なるほど、お前がこのアンデッドを操っているということでいいんだな?」
「ならばお前を倒せばこいつらは崩れ去るってことだ」
ラフィナ「フフ、そんなことできないの、おねえさん」
「おねえさんも、ラフィナの家族になるんだから」
手足のうろこが甲殻になり桜色からどす黒いピンク色に染まる
その手を空にかざすとピンクの光が周りを照らした
すると、先ほど倒したはずのアンデッドたちが再生し、立ち上がった
ティーシャ「これは...やっかいだな」
「こいつがいる限り滅びることのないアンデッドか」
「イア殿!」
「竜の相手を頼む!」
「こいつは私が!」
イア「はい!」
イアはその時初めてその魔人の姿を見た
一見アルマより小さなその少女の姿に驚いた
イア「そんな、こんな小さな子が、なんで?」
ティーシャ「見た目に惑わされるな!」
「すでにいくつか村を滅ぼしている危険な魔人だ」
「ためらえばこちらがその家族とやらにされてしまうぞ!」
まどったが覚悟を決める
イア「まずは竜を!倒します!」
ティーシャ「あぁ、頼む!」
イアは白皮を最大限に展開する
竜へと攻撃を加えたが、その傷はラフィナのスキルの効果か、すぐに治ってしまう
イア「一筋縄じゃいかないようね」
もう一度白皮を構える
次は巨大な刃を展開し、竜と対峙した
子供は愛がないとゆがんじゃうんですよ
愛はパンクするほどがちょうどいい
叱るのも愛、甘やかすのも愛
バランスは大事
私ですか?愛を注がれても歪んでしまいました
精神鑑定の結果が変な人だったので
開き直って変な人として生きていく決意をしました




