10 魔人の一角2
冒険者としての生活が始まった
もともとなるつもりはなかったが
もしかしたらこの世界で何をすべきなのか
目的が見つかるかもしれなかった
(残してきたアルマは元気かな)
少し寂しいが、アルマを連れていると危険かもしれない
イアはクパルとともに初めてのクエストへと向かった
クパル「初めて、だよね」
「簡単なの、もらってきた」
イア「簡単、それなら」
クパル「魔法、覚えて」
イア「え?魔法ですか?」
クパル「私、教える」
フンスフンスと鼻息あらく目を輝かせながらクパルは言った
イア「いえ、別にいいです」
クパル「教える!魔法!」
イア「いいです」
クパル「...」
捨てられた子犬のような目で見つめられた
イア「わ、わかりましたよ」
「教えてください」
クパル「クフフ、弟子、師匠と、呼んで」
イア「師匠...」
クパル「クフフ、クフフフフフ」
クパルはものすごく嬉しそうだ
クパル「じゃぁ、まず、炎の、大魔法、から」
イア「できたら初級からでお願いします」
クパル「クフフ、冗、談」
イア「ハハ...」
苦笑いした
クパル「まずは、適正、見る」
イア「適正?」
クパル「どんな、系統が、合ってるか、わかる」
クパルは手から光を出した
クパル「私、光が、得意」
「他に、炎、風、雷、何系統か、使える」
イアは次々と繰り出される魔法に興味が湧いた
前世ではファンタジーの中にしかなかったものだ
正直、使えるかもしれない魔法にときめいていた
クパル「まず、炎、から、順番に、見る」
「手、出して」
イアはクパルの前に手を出した
クパル「イメージ、大事」
「魔力、貯めて、出すイメージ、して」
「出すときに、炎を、まとわせる、感じ」
「他の、系統も、一緒、まとわせる」
「取り敢えず、炎、やって」
イアは体の魔力を貯めるイメージをした
温かいものが体を覆う感じがしてくる
そこに、炎をまとうイメージをした
ヒュルルルと、小球体の炎が出た
クパル「できてる、飲み込み早い、優秀」
「水、雷、木、土、風、最後、光、闇」
「どんどん、やって」
イアは言われたとおり、魔法適正検査をこなした
適正は炎、雷、風、光、闇だった
クパル「光と闇、両方、使えるの、かなり特殊」
「今まで、数人、くらい」
「これは、いい弟子、もった、クフ」
クパルは凄く嬉しそうだった
クパル「イア、一番相性、いいの、闇」
「闇、重点に、覚えて」
「簡単な、魔法、だいたい、一週間くらい、で」
「みんな、覚えれる」
「がんば、ろ」
そこからクパル先生の特訓が始まった
朝から晩まで魔法の練習をしつつ、クエストである薬草採取もこなした
3日が経つ頃には適正系統の初期魔法を難なく扱えるようになった
-魔法、ファイアボールを取得しました-
-魔法、エレキウィップを取得しました-
-魔法、ウィンドウィングを取得しました-
-魔法、光属性付与を取得しました-
-魔法、呪いを取得しました-
なんだか恐ろしげな魔法も手に入れたみたいだが
気にしないことにした
最後に、クパルは「ほんとは、杖、あると、より、強力」
と言った
(杖、か、もしかして、白皮で作れるかも)
イアはクパルのいないときにやってみようと思った
修行の一週間がおわり、初のクエストも達成できた
クパルは言っていた
クパル「私、教えるの、基礎だけ」
「あとは、自分で、使いやすい、魔法に、育てる」
「イアなら、できる」
根拠のない激励は脅迫にも近いと思ったが
魔法を使えるようになった高揚感のほうが勝っていた
クエストの報告を終え、宿にて就寝した
もちろんクパルと一緒に
次の日、事件は起こった
やっと魔法が、まぁあまり使わないかもしれないですが




