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10 魔人の一角1

 とある街道

イアは途方にくれていた


(迷った...)


 よく考えるとこの世界の地理がまったくわからなかった

字は多少わかるようにはなったが、どこに行けばいいのか

迷子のイアはとりあえず街道を進むことにした


 「お困り、ですね」


イア「そうなんです、どこに行けば良いのかわからn...」


声のした方を振り向くと、クパルが立っていた


イア「な!なんでいるんですか!」


クパル「私、家、そこ」


イア「え?」

  「あれ?まっすぐ進んでるはずなのに」


クパル「この街道、こっちから行くと、森、一周、する」

   「戻って、くるよ」


イア「そ、そうなんですか...」


イアはどっとと疲れた


イア「あの、どう行けば他の街にいけますか?」


クパル「......」


イア「あの...」


クパル「...」


イア「...」


またしても沈黙の時間が訪れた


クパルは不敵な笑みを浮かべながら話し出す


クパル「案内、する」


イア「え?いいんですか?」


クパル「うん、そのかわり」


イア「そのかわり?」


クパル「一緒に、行く、イアと」


イア「はい..っえ!?」


クパル「はい、って、言った、クフフ」

   「じゃぁ、行こう」


 断ってもついてきそうな気配がしたのであきらめることにした

二人は街道を歩き始める

しばらく行くと脇道があった


クパル「こっち」


脇道に入り、くねる山道を越え、ようやく次の街についた頃には日が暮れかかっていた




~トカリサの街~


クパル「ここ、情報、集まるよ」

   「ギルドも、ある」


イア「ありがとうございました!」


 イアはお礼を言ってクパルと別れようとした


 しかし、クパルは普通についてきた


イア「あ、あの、もう良いんですが...」


クパル「...」


ついてくるつもりだ


イアはため息を付きながら情報の有りそうな場所を探した


クパル「ギルド、行こう」


イア「ギルドですか?」


クパル「情報、一番集まる」


イア「なるほど」


クパル「でも、ギルドカード、いるよ」


イア「そんなの持ってないです」


クパル「大丈夫、私が、いるから」


イア「?」


 よくわからなかったが、イアはクパルとともに冒険者ギルドへ向かった

ギルドには情報屋がある

イアは情報屋に聞いてみた


イア「あの、魔人の情報について聞きたいんですが」


情報屋「それでは、ギルドカードをご提示ください」

   「この情報はランクAからとなっております」


クパル「これ...」


クパルは何かを提示した


情報屋「!...しょ、少々お待ちください!」


情報屋は奥へと入っていった


しばらくすると、ギルド支部長だという女性が出てきた


支部長「お久しぶりです、クパル様」


クパル「セリス、元気そう、よかった」


セリス「クパル様も、お元気そうで何よりです」

   「それでクパル様、そちらの方は?」


クパル「私の、弟子」


イア「え?」


セリス「お弟子さんですか!?」

   「クパル様が!?」


クパル「どういう、意味?」


セリス「い、いえ、他意はありません」


苦笑するセリス支部長


イア「あ、あの、どういう...」


セリス「あなた!クパル様のことを知らずに弟子になったのですか!?」


セリスはメガネを指で直しながら怒った


セリス「いいですか!クパル様は百年ほど前に伝説の

    冒険者アルラード様、カズマ様、タキ様とともに」

   「災害指定魔獣を打ち倒した英雄!」

   「そして!冒険者ギルド創設メンバーのひとりでもあるのですよ!」

   「なぜあなたのような方がクパル様の弟子をやられているのかはわかりませんが!」

   「とにかくクパル様はそれはもう...」


あまりにも早口でまくし立てるのでクパルは止めるのが遅れた


クパル「セリス、もういい、から」


セリス「っは、申し訳ありません」

   「ところで、なぜ突然姿をくらまされたのです?」

   「皆寂しがっていますよ?」


クパル「疲れた、から、隠居、してる」


セリス「そう...ですか...クパル様らしいですね」

   「...戻ってこられる気は、ないのでしょうか?」


クパル「ない!」


 きっぱりと断られ、セリスは悲しそうな顔をしたが

ギルド支部長らしく切り替えた


セリス「今日は、どういったご用件でしょうか?」


イア「あの、魔人のことについて聞きたいんですが」


セリス「魔人、ですか...」

   「今のところ確認されているのは二体ですね」

   「一体はアルラード国近隣の森にあるザドの洞窟の黒い魔人」

   「この魔人は討伐隊によって追い詰められましたが」

   「突如光りに包まれて消えてしまい、現在も捜索中とのことです」


(私のことだ...)


セリス「もう一体は、数週間前にオーク族の戦士によって発見され」

   「調査隊派遣後、発見されたのですが」

   「調査隊が近づこうとした瞬間に全滅させられたとのことです」

   「別働隊の話によると、赤い角に赤い髪の魔人で」

   「大きな剣のようなものを振り回したと思ったら」

   「調査隊は全滅していたそうです」

   「シムカさんの優秀な部下の方々だったようで」

   「シムカさん、相当落ち込んでいました...」


イア「その赤い角の魔人の足取りは?」


セリス「わからないんです」

   「調査隊を全滅させた後、まるで煙のように消えたみたいです」


イア「...魔人、魔人っていったい、何なんだろう」


クパル「かつて、の、魔獣、みたいな、もの、かも」


セリス「魔獣ですか?」


クパルは頷く


クパル「あの時の、あいつ、突然、出た」

   「前触れ、なかった」


セリス「かつての災害指定魔獣のようなものが」

   「今回は二体...」

   「これは、厄介かもしれませんね」


イア「あ、あの!」


セリス「はい」


イア「魔人の情報が入ったら教えてほしいんですが」


セリア「..だったら、あなたもギルドに入りなさいな」

   「クパル様のお弟子さんなら腕も確かでしょうし」

   「冒険者ギルドに入れば情報は得やすいですよ」

   「クエストをこなせば収入だって得られますし」


(たしかに、一人で聞いて回るよりも情報を得られるかもしれない)

(でも、そうなるともし私が、渦中の魔人の一人だとバレたら...)


クパル「イア、入って」

   「考えるの、後」


 クパルは力強くイアに言った

その言葉で決心はついた


(私は、彼らの命を奪った)

(バレてしまったら、そのときは...)


イアは自分の心のなかで堅い約束をした


しばらく冒険回になります



チュッパチャプスペロペロ

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