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終わったなら~外伝~  作者: 朝倉新五郎
7/8

外伝第7話 国家

 オサムはグリーシア皇帝から貰っていた国をどうしようか思案中だった。

 クラッセ公爵領、エリトール子爵領、その他各国に持つ領地

 これらを合わせればグリーシア帝国に次ぐ大国であるライツェン王国やグリオン王国に匹敵する。


 恩人であるフルグリフ侯爵の下を離れるのは気が引けるが、オサムは国が欲しかった。

 

 そのため、グリーシア皇帝に話し、独立させてもらわねばならない。

 グリーシアもまた、西や北にある国から国境を守らねばならず、

 特にオサムが貰った領地には手を焼いているようだった。


 オサムはクイード達3人を連れてグリーシアへ飛んだ。

 インペリアルセイヴァー4人の到着にグリーシア帝都に緊張が走ったが

 「皇帝陛下と話がしたいので取繋いでもらえないでしょうか」

 オサムがそう言うとあっさりと皇帝を合うことが出来た。


 「世界最強の方々が全員揃っていかがされましたかな?」

 皇帝は髭をいじりながら

 「大体は想像がついてますがの」そう言って笑った。


 「領土の割譲でいらっしゃったのでしょう?国を持たれますか?」

 グリーシア皇帝はオサムの考えを見抜いていた。


 「勝手なお願いとは承知しております、しかし自由が必要なもので」

 オサムは思い通りになるとは考えていなかった。

 「皇帝陛下からお預かりしている領地の1割でも構いません、国を作らせていただけないでしょうか?」

 その言葉に皇帝は即座に

 「我が国を数度助けていただいたお礼としてグランチューナー様にそのままの国土、

  それに新たに御三方の領地も合わせて独立していただいて構いませぬ。」


 オサムは驚き

 「それではグリーシア帝国領土の1割以上となってしまいますが?」

 そう言うと

 「いや、その位のお礼はさせてくだされ」

 皇帝は続けて

 「グランチューナー様の統べる国、どのような国家も手出し出来ますまい?

  あの領土は強国レギオーラとグリオンに接していましてな、丁度良い申し出でした」

 そう言って笑った。


 「では、お言葉に甘えさせていただきます」

 オサムは礼として1億枚の銀貨をグリーシアに届けた。


 そして”グレイス王国”を建国した。

 クイード達はライツェン王国の騎士なのでフルグリフ侯爵の城に残っても良かったのだがオサムに付いて来た。


 建国に際しての挨拶や国家運営のやり方についてはライツェン国王、フルグリフ侯爵、グリーシア皇帝から協力を貰った。

 数ヶ月を掛けて新しい国造りを行い、文官やグリーシアの騎士等残るものも多かった。


 城代すらも残ったので、困ることはなかったが明らかにオサムは神聖視されていた。


 エリトールの屋敷、エリトール子爵領、クラッセ公爵領からも多数の者達が移住してきた。

 最前線であった領土が今では最も安全な土地となった。


 最初は100万人程度の人口だったが建国発表時には500万人を超える人口となった。


 オサムは領主から国王となり、3名の聖騎士の頂点に立つ存在となった。


 「ようやくスタート位置についた」それがオサムの感想だった。

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