020 魔改造と私
サブタイトルが……思い付かない……。
暫く中身がない内容が続きそうです。…え、今までのに中身があったかと言えば……ノーコメントで。
昼間、そういえば、と思い出したアレを探しに森か川に行きたいと両親に訴えた私。それなら、と家族皆で翌日遊びに行く事となった。
裁縫スキルの確認の為に作ったリュックに、ボーイスカウト――女の子だからガールスカウトか?――のような出で立ちになった私達兄弟。楽しみである。
私達兄弟は仲が良い。偶に喧嘩もするが、すぐ仲直り出来る。皆同じデザインの服は結構好評だった。
裏手にある森の少し入ったところに、川がある。浅いところならば危険は限りなく少ないので、偶にこうして遊びに行く。今日は私のワガママを通したので、気合いを入れてお弁当を作った。 あの事件で使用人が殆どいなくなって以来、未だに新しい使用人は雇っていない。スキルバレではっちゃけた私は、唯一の不満だった料理を担当している。
いや、この世界冷蔵庫とか冷暖房機具もあるくせに、食に関しては泣きたくなるくらいダメダメだ。一部は地球より発達してるのにねぇ。
ああ、因みにガラスに関しては、この屋敷が作られた当初から全然弄ってなかったからあの曇ったガラスだった訳で、技術的には日本と変わりない。うちのガラスは私が綺麗にしといた。
料理はかなり喜ばれた。今までは、カッチカチでスープに浸さなきゃ食べれないパンや、塩味だけのスープにお粥みたいになった小麦粉とか、他にないから仕方なく口にするレベルだったから…。
ただ、芋づる式にしぃについてもバレ(しぃは私がカミングアウトしたと言ったら、じゃあ私も、と言っちゃったらしい。概ね受け入れられたようです)、割と頻繁にしぃ一家が食べに来るのはどうにかして欲しい。お抱えのシェフいるよね?私睨まれたくないよ、マジで。大体レシピ教えたじゃん…、まあコンロやオーブンが温度調節出来ないのは痛いけど、そこはプロの腕でどうにかしてよ。
閑話休題。
しぃ達に頼んで珍しい食材とか取り寄せて貰った、お米。これと、海でスキル【採取】を使いゲットし、【食品加工】で加工した海苔と塩で作ったおにぎり。バルル鳥の甘酢唐揚げにバルル鳥の卵を使った卵焼き、ポテトサラダにローストビーフ、魚の塩焼きに煮物に野菜炒め等々。栄養は考えず、皆が好きな物を沢山詰めた重箱を父が持ち、私達は川に来た。
「うわぁっ!レイー遊ぼー!」
「すげーキレー……よし、遊ぼー!」
アリシアの歓声に続き、私も感嘆の声を上げた。サラサラ流れる透き通った川は、太陽の光を反射しキラキラ輝いている。日本じゃ滅多に見る事が出来ないだろう川に、私のテンションも上がりっぱなしである。
当初の目的を忘れ、私はアリシア達と遊んだ。
「あはは!そぉれ」
「ギャー!ちょっ何するレオ兄!服ビチョビチョ!お返しじゃー!」
「うわぁっ!むぅ、負けないよぅ!」
「アイお姉にもかけるー!」
「ふふふ、そう簡単には掛からないぞ!アリシアにも、うりゃっ!」
わーわーキャーキャー、バシャバシャバチャバチャ。
もうはしゃぎまくった。年甲斐もなくはしゃぎまくり、ビッチャビチョになり、爆笑する両親にレジャーシートまで運ばれ、乾かして貰った。ああ、心地良い疲労感……。 と、そこで漸くはたと気付いた。ああ、そういや私って、アレ採りに来たんじゃなかったっけ?と。
――――アレ。アリシアのプレゼントに使いたいアレとは、魔石の事である。
魔石とは、まあファンタジーの定番なアイテムだろう。魔力、または魔法を込められる特殊な石だ。宝石なら尚良しだが、生産特化の私に掛かれば、相応の物であれば普通の石でも全然オッケーだ。 理論上は可能であろう活用法だが、果たして。不確定だが、やってみる価値はあるだろう。そう思い、今日は来たのだ。
……ただ、今はまだ遊びたい。だって今日のために釣り竿作ってきたんだから!昨日スキルで一気に作ったぜ。
私は虫が触れないので、餌はルアーだ。ロッドは大人用と子供用で長さも重さも当然異なり、それぞれ違う色で塗装され模様も描かれている。何気にマジックアイテムで、魚が寄ってきやすいという初心者も楽しめる仕様になっている。 私は遊びたい盛りなんだ!もっと遊んでも罰は当たるまい。大丈夫!【鑑定】と【採取】があれば遊びながらでも出来るさ!ウン!
結局、甘い誘惑(?)に耐えられなかった私は、そらもー遊び倒した。お弁当も皆でわいわい食べて、釣りして、釣れた魚は夕飯のおかずとなった。
勿論魔石(の原料)もゲットしたぜ!
***
カッカッカッ、と魔石を砕いていく。小指の先くらいのちいちゃいサイズになったら、丁寧に丁寧に研磨し形を整える。
川遊びから戻った私は疲れて夜眠ってしまったが、普段の起床時間よりわりかし早い時間帯にフローラに起こして貰い、こうして作業に移っていた。一度没頭すれば、疲れも全部忘れてしまう。
魔石とは、宝石や素質のある石ころに魔力を込め馴染ませた石の事を言う。素質と言うのは、魔石に耐えられるかどうかだ。とは言え、普通の石ころじゃ使い捨てになっちゃうんだけどね。しかもあまり込められないし。
それを解決するのが、私の固有スキルだ。
CWOでは、様々なランキングがある。人気のNPCとか、総プレイ時間とか、強さとか。しぃは前衛系の最強ランキングで殿堂入り(ランキングは毎週更新され、100週連続一位だと殿堂入りされる)になっている。
殿堂入りには特典があり、特殊なスキルが貰える。当然その個人専用なので、自分のプレイにベストマッチしたスキルとなる。
私は、生産系は総ナメ状態で殿堂入りした。ランキング内容は結構細かく分類されていて、その中でマジックアイテムのランキングがあった。その殿堂入りで貰ったスキルが、【バグチート・魔改造】だ。
私は、小さくした魔石の原石に【バグチート・魔改造】を発動。使い捨てにしかならない石ころを、半永久的に使えるトンデモな物質にする。同時に魔力を流し、石ころが透き通った魔石となるのを確認。
……スキル?ああ、うん。まんま名の通りだと思えばいいよ。バランスブレーカーも甚だしいと他プレイヤーに怒られたけど。意外にも修正はされなかった。
「……うん、出来た」
<流石マスター。理不尽なスキルを平然と使いますね。愛してます>
「理不尽言うなし。つーかお前、段々キャラおかしくなってきてない?いや、全然いいけどさ」
フローラは最初の機械的な印象の硬質的な口調が嘘のように、口調こそ敬語だが今では結構ズバズバ言います。ネタも平然と使います。人間臭くなってきたよね〜。
まあ、フローラの言う通り理不尽極まりないスキルだろう。他にも色々、それこそ買い叩いた安物の剣を伝説級にまで出来ちゃうんだから。当然、代償もそれなりにあり、施した魔改造分魔力が取られ(魔力が足りなかった場合、使った魔力は戻らず魔改造も失敗に終わる)、丸一日は他の生産スキルが使えなくなる。
スキルが使えないので、私は手作業でコツコツ作り、アリシアが起きるだろう時間のちょっと前になったら、部屋に戻った。うむ、なかなか有意義な時間じゃった。
え、結局何を作ってるかって?ふふん、出来てからのお楽しみさ!
基本主人公は某青い猫型ロボットの立ち位置です。戦闘は……ごにょごにょ。戦闘に関しては何れ。




