プロローグ
―とある部屋の一室―
『…続いてのニュースです。去年行方不明となった『小林市 健斗』さんがいなくなり一年が経ちました。
ちょうど小林市さんで行方不明者が100人を越えましたが、この数字について後藤さんどう思います?』
『…これは少し異常な人数だと行ってもいいでしょう。
…確かこの人数は今年に入ってからの行方不明者ですよね?』
『はい。そうです。しかも今日は6月15日
およそ半年で100人行方不明になりました』
『このままだと一年で軽く200人はいくかも知れませんね
何か事件に巻き込まれているのか、外国から拐われたのかはわかりませんが皆さんも出来る限り二人以上で外出することを心かけて下さい
行方不明者は幼児から高齢者までいるので『自分は大丈夫だろう』というようなことは思わないように…』
『そろそろ番組の終了時間が近づいて来ました。
ここで改めて行方不明になっている小林市さんについての情報を紹介したいと思います
小林市さんは年齢36歳、身長はおよそ174㎝、体重68キロの中肉中背の男性です。小林市さんの情報を知っている方は当番組のHP、または○○○ー▲▲▲ー××××までどう…』
ブツンと突然テレビの画面が真っ暗になる
「無駄なのに…
見つかるはずもないし見つけられる筈も無い」
コトン
と青年はテレビのリモコンをテーブルの上に置く
「はあ~、
こののんびりできる時間は最高だよな~」
そう言いながら自分が寝転んでいるベットで大きく伸びをした
ベットの周りには誰もが持っているであろう大人気連載中のマンガやゲーム機、クローゼット、タンスなど生活感溢れるものが沢山あった。
「結城~、洗濯物出しなさ~い」
「へーい」
結城と呼ばれた青年は身の回りにある洗濯物をかき集めると両手で洗濯物を抱え込み、指で部屋のドアを開けると足下に注意しながら階段を下っていった
「母さん、コレ」
結城はその両手で抱えた洗濯物を一気に洗濯機に入れる
「あんたね…
もう高校二年なんだから少しは将来に向けて「わかりました!」…はぁ」
結城は母親の言葉を遮りそれだけ言うと再び自分の部屋に戻っていった
「さて…
今日は昼からあいつとカラオケか」
結城はベットに腰をかけながら机の上にある時計を見る
そしてその横に置いてあったリストバンドを必然的に見てしまった
そのリストバンドは全体が緑色の一見普通のリストバンドであった
「あれからだいぶ時間が経ったな…」
結城はが過去を思い出していると突然リストバンドが緑色から黄緑色に変わった
「まさか…!!
また、出てき…いや、黄緑色ということは生まれたてか死にかけのクズやろ」
結城は急いでタンスからジャージを取りだしジャージに着替えリストバンドを手首につけクローゼットの奥に隠してあった木刀を持つ
「さて…
『鬼狩り』と行きますか」
数秒後、結城がつけているリストバンドが光ったかと思うと結城の姿は部屋から消えていた