お姫様と騎士の物語
とおい昔のことです。あるところにお姫様がいました。
お姫様は剣が大好きで、子どもの頃から毎日欠かさず練習をしていました。
そのため、お姫様はすぐに国でいちばん強くなりました。
お姫様のとなりには、いつも騎士がいました。
その騎士もとってもとっても強いので、いつもお姫様とけんかをしていました。
「お姫様、危ないので剣をやめてください」
「いやよ」
騎士はお姫様のことがだいじなので、危ない剣には触ってほしくありません。
けれどお姫様は、剣が大好きなので、毎日練習したいのです。
お姫様と騎士は、だんだん仲が悪くなっていきました。
そしてお姫様の住む国にも、だんだん意地悪やけんかが多くなっていきました。
そんなある日、お姫様の住む国に、悪魔がやってきました。
「わははは。おれは悪魔だ。けんかしているやつはいねえかぁ。意地悪なやつはいねえかぁ」
悪魔は、けんかしている人や意地悪な人を見つけると、頭からぱくっと食べてしまいます。
悪魔は、お姫様と騎士の仲が悪いという噂を聞いてやってきたのです。
けれども悪魔が来て困ったのは、人々でした。
人々も、喧嘩をしたり、人に意地悪を言ったりしていたからです。
人々は怒りました。
どうして悪魔がやってきたのかといえば、お姫様と騎士がけんかを始めたせいなのですから。
「お前らが悪魔を連れてきたんだ!」
「お姫様が悪魔を倒せ!」
「剣を使えるんだろ!」
人々の声に応えて、お姫様は立ち上がりました。
そして、悪魔と戦いました。
お姫様は勇敢でした。
ひとりで悪魔と戦いました。
けれど、悪魔はとっても強いです。
お姫様は、倒れてしまいました。
力が出ない。
これでは戦えません。
そんなとき、「ちょっと待った!」と声がして、誰かがお姫様の前に現れました。
騎士です。
お姫様の騎士が、剣を持って立っていました。
騎士は、悪魔に向かって走り出すと、剣で悪魔を斬ってしまいました。
真っ二つになった悪魔は、地面に崩れて消えていきます。
騎士はお姫様に手を差し出して、言いました。
「大丈夫ですか、お姫様」
お姫様は目をぱちくりさせて、不思議そうに尋ねました。
「どうして私を助けたの」
すると、騎士は笑って言いました。
「あなたのことが大事だからですよ」
お姫様は騎士の手を取りました。
ふたりが立ち上がると、人々は喜びました。
人々を困らせていた悪魔がいなくなったのです。
そして、けんかしていたお姫様と騎士が仲直りしたのです。
人々も笑顔になりました。
お姫様と騎士も笑顔でした。
それからというもの、お姫様と騎士は、ふたりで剣の練習をするようになりました。
悪魔との戦いにも、二人で行きました。
お姫様が危ない時には騎士が助けて、騎士が危ない時にはお姫様が助けました。
ふたりがけんかをすることはなくなりました。
そして、国からもけんかや意地悪が消えて、笑顔でいっぱいになりました。
お姫様と騎士は、仲良く幸せに暮らしました。
〈終わり〉
拙いお話ですが、最後までお読みいただきありがとうございました。
楽しんでいただけましたら幸いです。




