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本編開始五秒でwikiにも載ってない事態になったんだが

ちなみの本作のタイトル、あるカードゲームを知ってる人には『新世界秩序』といえば伝わるかもしれません

「本当に届いた…」


そう呆れながら言ったわたしの目の前にあるのはNWoと同時に発売した最新機種のVRユニットとディスプレイ、そしてわたし宛の手紙だ。

その手紙には『配信するなら最新機種が良いと思いまして、お礼はからd』


ビリッ


最後の最後に下らない事が書かれていたので破いておいた。ホントに最後の部分が無ければ感謝するのに

一緒に配信するのは今夜なので別に今使う必要は無い、のだが、先に初期設定はしておいて損は無い、というわけでキャラクリと職業ジョブは決めておく。そのついでにテストとして軽く配信をする事にした


「……あーあー皆さん聞こえていますか?」


[聞こえますよ、蔬焉様]

[珍しいですね、こんな時間に配信だなんて]

[今日は莉音様はいらっしゃらないのですか?]


「莉音ちゃんとは今夜一緒に配信するよ、今はテストも兼ねてキャラクリと職業を決めておこうかと思って」


[しかしNWoなんて物どうやって確保したんです?今プレミア付いてますよ]

[どうせ莉音ちゃんが用意したんでしょう]

[あの子はホントに蔬焉様の為ならなんでもしますね]


「そうなんだよね。必要な機器も含めて全部用意してくれたんだよね。本当にどうかしてるよあの子」


菜乃莉音:5000[呼びました?]

[いつも初スパ取られますわ]

[何も無くてもスパチャ投げてるからな莉音ちゃん]


「呼んで無いからさっさと帰って配信準備でもしといたら?」


菜乃莉音:10000[えへへ…もう準備してあるんですよねぇ、なので存分に配信を楽しめるわけです]

[桁が増えてるんですが]

[こんな時だけ準備が早いですからね]


「ハア…でも本番は夜だから少ししかやらないよ、キャラデザと職業決めるだけだし」


菜乃莉音[本番…ゴクリ]

[通報した]

[通報しました]

菜乃莉音[酷い!]


「何茶番してるんですか、っと終わりましたよ」


[かわよ]

[ええ…すご]

菜乃莉音[配信の立ち絵をベースにゲーム内で動きやすくした感じですかね?]


「なんでそこまで理解してんの…キモ」


菜乃莉音:50000[ありがとうございます]

安心してください:800[神に感謝]

止まらない人:1000[もっと言ってください]


「ええ…もう感覚がおかしくなりそう」


菜乃莉音[誰のせいなんでしょうかね?]

[感覚の意味によってはお嬢様が悪りぃけど多分今回のは莉音ちゃんのスパチャのせいだな]

[俺たちはもう調教されてるから]


「というかステータスはこの画面だと見れないんですね」


職業等は本編が始まってからしか確認出来ない仕様のようだ。


[それ不便ですよね]

[すぐに見れないから見たければ本編に行くしか無いという]

[アーカイブで確認するしか無いですかね]


「いや、ここは少し本編に言ってステータス確認兼動作確認といきましょう」


そう言ってわたしは画面上に映っている[game start]をタッチした。


………その瞬間世界が変わり目の前が白い光に包まれた


[え?]

[は?]

[OPこんなのじゃなかったよな?]


コメントの皆も困惑しているようだ


『この世界に愛されし者達よ』


「!?」


『この世界に祝福された”子”よ』


ただのナレーション…というわけではないらしい


[どうした?お嬢様]

[何か聞こえるんです?]

[こっちは何もわからなくて困ってるんです]


どうやらコメントの皆にはこの声は聞こえないらしい


『これは貴女に頼みたいのです』


「わたしに?」


『この世界に迫る危機、この地にいる人々…貴方にはNPCと言えば伝わるでしょう』


この世界の住民の事をNPCと呼んだ、つまりはPLプレイヤーの事も理解しているという事になる。


『その者達と共にこの世界に平和を、“秩序“を取り戻して欲しいのです』


「わかりました…と言いたいところですが一つよろしいでしょうか」


『なんですか?』


「貴方のお名前を伺いたいのですがよろしいでしょうか」


『これはこれは、わたしとしたところが自己紹介を忘れていましたね』


素で忘れてたんかい


『改めて、わたしは永遠廼零臥トワノレイネ、この世界で“神“と崇められている者です』


「神様…ですか」


『はい。勿論すぐに信用しろとは言いません。これが終わったら近くの住民に聞いてみると良いでしょう』


「それでその…零臥様?はどうしてわたしにこんな頼みを?」


『単なる気まぐれですよ。ただ、貴方からは民を率いる才能を感じた。それだけの事です』


民を率いる…か


「だとしたらそれは勘違いというやつですよ。わたしにそんな才能はありません」


『それは見てみないとわからないでしょう?ああそうそう、貴方の名前を聞き忘れていましたね』


そこは知らないんですね…


「わたしの名前は蔬焉或です。零臥様、貴方の頼み事、引き受けさせてもらいます」


『よろしいのですか?或にもやりたい事はあるはずですが』


「当分はこのゲーム以外はやりませんよ。なので、わたしにやらせてください」


『ふふふ、或に頼んで正解でしたね。それでは、後はわたしの娘に頼むとしましょう』


「その娘さんというのは?」


『災禍と言って、今は王都で業務をこなしているはずです。王都に着いたら「永遠廼零臥様の使い」と名乗れば災禍の元に案内してくれるでしょう』


「わかりました」


『今回は特別に王都付近の村に転移させましょう』


「良いんですか?」


『わたしから頼み事をしたのです。わざわざ客人に最初の村から王都に行け、なんて言えません』


「別に気にしなくて良いですよ」


『これはわたしの気持ちです。ああそれと、この話はあまり他者に話さないで下さいね?或の性格上“配信“とやらをしていないとあまり進まないでしょうし』


「うぐっ…」


ば、バレてる


『勿論配信をするなとは言いません。しかし出来る限りバレないようにお願いします』


「わかりました」


『それでは、長話もここまでとしましょう。貴方の配信を見ている方々も待たせているようですし』


「あっ」


完全に配信中だという事を忘れていた


『ふふふ、それではまた何処かで会いましょう』


そう零臥様が言うと、再び視界が白い光に包まれた。


「んんぅ…あれ?ここは?」


視界が晴れると、そこは先程までの空間では無く王都近くの村だった


[おお帰って来た!]

[無事で良かった!]

[一体何が?]


「ああみんなごめんね?待たせて、ちょっとしたイベントがあって」


出来るだけ内容を濁して視聴者に伝えた。


[神様?]

[この世界で神様ってと]

[永遠廼零臥様ぐらいじゃね?名前がわかってるの]


なんだ、もう零臥様の事は知ってるんだ。


「んまぁ予定とはズレたけどステータスチェックしようか」


_____

Name 蔬焉或

Lv 1

Job 巫女(神の使い)

HP(体力) 30+0

MP(魔力) 40+40

STR(筋力) 10+0

DEX(器用さ) 40+20

VIT(物理防御) 20+0

MND(魔法防御) 30+20

AGI(俊敏) 20+10

INT(知力) 40+100

LUC(幸運) 10+0


スキル

・神降ろし:一式(零臥)

→一時的に神の力を降ろす。(CT 24時間)

・回復術:一式

→対象の体力を5%回復する。(CT10秒)


装備

頭部 神使いのかんざし:一式[分類;神使い](MP+40)

胴体 神使いの巫女装束みこしょうぞく:一式[分類;神使い](MND+20)

腕部 無し

腰部 神使いの巫女装束:一式[分類;神使い](INT+50)

脚部 神使いの靴:一式[分類;神使い](AGI+10)

武器 神使いの御幣:一式[分類;神使い](INT+50)


アクセサリー

・神の目(零臥)

→零臥が認めた者を監視する為の物

・神使いの証[分類;神使い](DEX+20)

→神の使いである証、神に失望されるような事があれば[分類;神使い]装備一式と共に没収される


所持金 3000G


______


「なにこれ」


明らかにLv1のステータスではないんだが


[ええ(困惑)]

[なにこれはこっちのセリフなんだが]

[これには視聴者のRPも剥がれてしまう]


「うん。とりあえずここまでにして続きは夜確認しようか」


なんというか色々起こりすぎて頭が痛い


[せやな]

[これは考察班もびっくり]

[アーカイブはどうする?]


「アーカイブは残しますよ。適当な掲示板にでも投げといてください」


[そうさせてもらいます]

[考察掲示板にリンク置いとこ]

[職業掲示板にも貼っとくわ]


「そういうわけでまた夜に会いましょう」


[お疲れ様ー]

[乙乙]

[ノシ]

神様の気まぐれでLv10相当の力を手に入れた主人公

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