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卒業テスト前夜の悪役令嬢

教科書をもらって8割くらい読破しました。


本読むのは早いのです。


もうすぐテストが始まるから結構頑張っていると思いますよ。


読みながら理解してなかった所をちゃんと認識して理解できたら次に進めてますから。


でも、1人で勉強するのは寂しいわね…


少し息抜きでもしようかしら?


「お茶をお願いできるかしら?」


「かしこまりました。」


さて、窓を開けてバルコニーに出た。


少し寒くなってきたのね。


小鳥さん遊びに来てくれないかしら…


バイオリン弾かないと来てくれないかしら?


「小鳥さーん!」


「メイリン様…はしたないですわよ?」


「ごめんなさい、呼んだら来てくれるかと思って…」


「ふふふ、メイリン様ったら」


「やっぱり駄目かしら?」


少し待ったけど来てくれないので、


やっぱりバイオリンを弾いてみる。


すると…


「メイリン様、お友達がいらっしゃいましたわ」


「もう…やっぱりバイオリンがないと来てくれないのね。」


でも、いつも近くにいるわけじゃないもの。


仕方ないわ。


少しバイオリンを弾いて、


小鳥さんを撫でながらお茶をした。


教科書とバイオリンの日々を過ごしている。






明日からテストが始まる。


明日は殿下達とダンスのテストもあるの。


3曲は明日だから少し緊張する。


そろそろ、アークお兄様が帰ってくるから練習付き合ってもらおうかしら?




「おかえりなさい、お兄様!」


「ただいま。どうしたんだい?何かあった?」


「違うのです。明日からテストでしょう?明日は殿下達とも踊るので練習につきあって頂きたいと思って…」


「あぁ、そうだったね。いいよ、ぜひ踊ろう(笑)」


お願いしてOKをもらったのでお兄様の準備を待つ。


悪いから少しお茶をしてからにしましょう。


「お待たせ。あぁ、お茶の用意をしてくれてたのか」


「はい、休む暇なく頼んでしまったので」


「勉強は大丈夫?」


「はい、問題ありませんわ」 


「全く、優秀過ぎて困ってしまうね」


「ごめんなさい…」


「いや、怒っているわけではないよ?」


「そうなのですか?」


「うん。自慢の妹だからね。比べられてしまうと困るなっていうことだよ」


「ふふふ、やっぱりごめんなさい」


「さ、そろそろ踊りませんか?」


「ぜひ!」


それからしばらくお兄様と踊った。


「は〜…メイはダンスも上手だね」


「うふふ、お兄様もとても踊りやすかったですわ」


「これなら問題ないと思うよ」


「ありがとうございます!」





「メイは歌声も綺麗だったよ」


「そうなのか?」


「ダンスの練習する時に鼻歌で歌ってるんだから(笑)」


「だって曲がないと踊りにくいではありませんか」


「そうだろうね。でも歌っている所は見たことないな?」


「歌は少し恥ずかしいのです…」


「まぁ、メイとたくさん踊れて楽しかったよ」


「アークと一緒にダンスの練習だなんてずるいわ!」


「えぇ!?」


「姉上は男性のパートは踊れないだろう?」


「そうだけど…」


「ダンスのテストは2日間でやるのだったね?」


「はい、流石に6回も踊るのはきついです…」


「そうだろうね…じゃあ、明日は夕食の後に私とも踊ろうか?」


「はい、よろしいのでしたらお願いします」


「私も踊りたかったな。」


「ダニエルは仕事があるし、メイにピアノかバイオリンを弾いてもらって踊りましょう?」


「それもいいな。」


「じゃあ、それなら私もお父様と踊りたいわ。」


「ふふふ、音楽のテストの前の日に踊ってくださいませ。」


「じゃあ、私も参加しようかな」


「我が家だけの舞踏会だね」


それはそれで楽しそうだわ!


寝る準備をしていたら、


侍女のマリーカがバイオリンを弾いている時に歌っている時があると教えてくれた。


人前で歌うってなぜか恥ずかしいのよね。


慣れるものなのかしら?


卒業したら王城に行くけれど、


テラスで小鳥さんに会えるかしら?


会えたら一緒に歌ってみようかしら?


ふふふ、ひとつ楽しみができたわ。


お茶だけ用意してもらって侍女達に下がってもらった。


少しだけお茶を飲んで眠りについた。










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