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悪役令嬢の望みを叶える第一王子②


暗くなってきたが大丈夫だろうか?


「「メイリン。」」


ラルフも気になるのか同じタイミングで声をかけた。


「ラルフ様?アダム様?」


「寒いのか?」


「殿下、どうかしましたか?」


「いや、メイリンが震えていたから声をかけたのだが…」


ジャンがメイリンにお茶をしようと声をかけてきた。


「ジャン、私達もお茶にする。」


「わかりました。では、行こうか。」


「はい。アダム様、ラルフ様、ありがとうございます。」


やはり少し暗くなると怖いのだな…


「メイ。出来るだけ近くにいてくれるかい?」


「わかりました。」


「こうして家族でお出かけ出来るなんて嬉しいわ。」


「私も嬉しいです!」


「殿下達もいるがな。」


「お父様?ラルフ様と婚約したのです。アダム様も私のお義兄様になるのだからおかしくないでしょう?」


「うっ」


コールマン公爵はまだ手放す決意が出来ていないのだな。


はっきりと婚約が決まっていないのにコールマン公爵家から連れ出したのだから当然か。


「顔色が悪いが大丈夫か?」


「はい、大丈夫です。それにまだお姉様とも一緒にいたいです。」


「可愛いっ!!」


「私達とは一緒じゃなくてもいいのか?」


アークがメイリンの後ろから抱きしめた。


「ふふっ、あったかいです、アークお兄様。」


羨ましいな。


私も義兄になったらここまで出来るようになるのだろうか?


いや、節度は守らなければ。


「野営でのお食事、どのようなものかしら?」


「スープとか割と簡単な物が多いかもね。」


「お兄様、お姉様、見に行きましょう?」


「メイは興味があるのか?」


「はい。どんな料理を作るか見てみたいです。」


「メイリンはなんでも知りたいのだな?」


「はい、色々な事を知るのは楽しいです。」


「メイは初めて知るものをキラキラした目で見るんだよね。」


私でもあの美しい目はドキッとする。


メイリンはミリム嬢と料理の作る風景を見に行ってしまった。


「ラルフ殿下はメイと一緒にいたいのね。」


そうだろうな。


やっと婚約者になれたのだから。


私でも一緒にいたい。


「そういえば、もう少しでメイは誕生日ね。」


「はい、14歳になります。」


つい大人として見てしまうが、


まだ14歳の少女なのだ。


誕生日は何かプレゼントをしよう。


物欲がないメイリンは暇になると小さなお茶会と言って動物達にバイオリンを演奏していたな。


「アダム殿下。口数が少ないですが、まだ気にしているのですか?」


「そうか?」


「はい。殿下は元々口数は少ないからわかりにくいですが、更に少ない気が…」


「まぁ…数日前まで期待していたからな。」


コールマン公爵がメイリンから離れたラルフを叱っていた。


メイリンはまだトラウマを抱えている。


私達もメイリンのもとに行った。


「私ももう少し見ておくべきだったな。」


「メイ、どうしたの?まだ体調が悪い?」


「いえ、少しぼーっとしてしまっただけです。」


「そう?ならいいけれど、無理しちゃ駄目よ?」


「はい、ありがとうございます。」


そういえば…


メイリンは星が見たいのだったな?


そうか…


これからはラルフと…


「ラルフ殿下。私もご一緒しますよ。」


「2人で見ようと思っていたのに…」


「ふふっ」


「メイはまだ成人になっていませんからね。節度を守ってもらわなければなりませんから。」


「わかっている。」


ラルフは何かやらかしたのだな?


昔から感情のままに動くヤツだった。


「知っているんですからね?」


「何をだ?」


アークとラルフがこそこそ話をしている。


「アダム殿下はやっぱりまだメイが気になるのですね?」


「まぁ…実際は数日前まで少し期待をしていたからな。」


「そうだろうな。予想はしていたが、覚悟は出来ていなかったようですね?」


「うるさいぞ、ジャン。」


「アダム殿下はもっと淡白な方だと思ってましたけど、意外と熱い方なのですね?」


「ミリム嬢は私をなんだと思っているのだ。」


「ミリム。殿下はちゃんとメイを大事に思ってきたのだ。」


「そうなのね。」


ジャンは本当に私を理解しているのだな。


少しくすぐったい気持ちになったら。


しばらくしてメイリン達が戻ってきた。


「メイ、おかえりなさい。初めての星空はどうだった?」


「はい、とてもキラキラして美しかったです。」


「メイは随分と気に入ったみたいだよ。」


「そうだな。帰ったら星に関する本を読むらしい。」


「ふふっ」


「メイリンは本当に勉強が好きだな?」


「はい、大好きです!」


「「くっ…」」


やはり、メイリン以上に美しい令嬢はいないな。


唯一、別の意味で美しいとすればミリムだろう。


ミリムは芯の強い女性だ。


メイリンが生まれる前まではこの国で一番美しい令嬢と言われていたしな…


「メイは本当に可愛いわ!」


「姉上はいつもそれだ。」


「あら、アークはそう思わないの?」


「思ってますよ、常に。それにメイ以上の女性が存在しないと思ってますから。」


「そんなことはないと思いますが…」


「メイリンは自己評価が低すぎるのではないのか?」


「そうでしょうか?私は仕事もしていませんし、社交もしていません。評価は妥当だと思います。」


「さぁ、それより疲れたでしょう?もう休みましょう。」


「お姉様は?」


「ふふっ、もちろん隣で寝るわ。」


「嬉しいです、お姉様!」


「さぁ、メイ。行きましょう。」


「はい。アークお兄様、ラルフ様。おやすみなさい。」


「あぁ、おやすみ。」


メイリンを横目に見ると、幸せそうに笑っていた。


「アダム殿下。私は側近ですが、幼馴染みですから帰ったら慰めてあげますよ…」


「いや、慰めはいらんが酒には付き合え。」


「はい。」


全く…


流石はメイリンの兄だな。


一番信頼出来る奴だ。


ミリムも余計なことは言わない。


だからこそ、幼馴染みと言えたのだが。


気の知れた幼馴染みがいるというのはありがたいな。


交替で見張りをすることにして寝ることになった。


先に休んで、後半は私とジャンが先に寝た。


久しぶりに夢を見た。


メイリンとデートしている夢だった。


私は少し女々しいのだな…




交替の時間まで寝ていたが


「殿下は妃探しをどうしたいですか?」


「やはり他国の姫になるのだろうな。」


「そうですよね…」


「心配しているのか?」


「まぁ…未来の王妃ですし…」


「すぐには無理だと断るが、その後は父上に任せる。」


「そうですか…」


国内ではメイリンとミリム以外は考えられなかった。


ミリムは以前断られていたから国外からしか選択出来ない。


しかもミリムはメイリンの姉だ。


よっぽどのことがなければ婚約は出来ないだろう。


コールマン公爵も反対するに決まっている。


しばらく色々な話をしているとメイリンが起きてきた。


話の中でメイリンに泳ぎ方を教えることになった。


ラルフに任せてもいいが、ラルフは苦手なのだ。


ジャンと2人でメイリンに教える約束をした。


ラルフやアーク達が起きてきて朝食が出来るまでお茶をした。


「さて、朝食を食べたら出発しようか。昼には到着するよ。」


「楽しみです!」


馬車に乗り込み出発した。


「メイリンは楽しそうだな?」


「はい、とても楽しいです。」


「メイは海で何が楽しみなの?」


「アダム様とジャンお兄様が泳ぎを教えてくださることになったのです。」


「兄上が?」


「朝話していたら泳げないと聞いたからな。」


「はい。」


「私が教えるぞ?」


「ラルフはあまり得意ではなかっただろう?」


「うっ」


「そうなのですね。ラルフ様も一緒に教わりますか?」


「それはいい。どうだ?」


「あー…そうですね…」


イヤなのだな。


「あら、では私も教わろうかしら。」


「はい、ぜひ。」


メイリンは相変わらず楽しそうだ。


「メイがいつもどのように学んで習得しているのか見てみたいもの。」


「それは私も見たいな…」


きっとすんなりと習得してしまうだろう。


体術も剣術も習得しているのだから運動は得意なはずだ。


「ふふっ」


「メイリンは王城で会う時の令嬢としての印象とだいぶ違うな。」


「そうですね。私もメイリンと初めて会ったときの印象とだいぶ違うかもしれません。」


「私達にはこんなに可愛いのです。本当に我が家以外で見せたくなかったのに…」


「そのような理由だったのですか?」


「それだけの理由ではないわよ?」


「そうですか…」


「確かに、あまり知られたくないな。」


自分の妹や婚約者という存在なら知られたくない。


「そうですね。」


海に着くまで海の思い出話をした。


私はミリムをエスコートした。


「メイ、早速着替えて来ましょう?」


「はい、お姉様。」


「では私達も着替えて来る。」


「後でな。」


「はい。」


ラルフは何か考えているようだが…


あの顔を見ると…


わかるが、あからさますぎるな。


「ラルフ…分かりやすすぎる。」


「え…そんなにですか?」


「どうせ水着の想像だろう?」


「あー…はい。」


「わからなくはないが、アーク達に気づかれないように気をつけろ。」


「はい。気づかれたらと思うと恐ろしい…」


そうだろうな…


私でもあの兄弟に勝てる気がしない。


着替えてテントの外で待った。


少しするとメイリンとミリムが来たのだが…


本当に美しい姉妹だ…


「ふたりともとても美しいぞ。」


「ありがとうございます。」


「ラルフ様?」


「……」


ラルフはメイリンの水着姿を凝視している。


「メイ!姉上!2人共とても似合うよ。」


「本当に私の妹達は美しいな…」


「ふふっ、ありがとうございます。」


「ありがとうございます」


「メイは女神のように美しいでしょう?」


「本当にな。だが、ミリム嬢もとても綺麗だ…」


「ラルフ様?」


まだ固まったままだ。


「ラルフ殿下。いい加減戻ってくださいよ。」


「…はっ!?」


「ラルフ様…見すぎです。」


「すまない、あまりにも美しすぎて…」


「まぁ、わからないでもないですけど。」


「私もよくわかるが…」


メイリンとミリムはこの国で別格の美貌の持ち主だ。


「はぁ…なぜメイは私の妹なのだろうか?」


悔しいだろうが、ジャンもアークもこの国で最も美しい男達だ。


ふたりがライバルだったら…


勝てる気がしない。


「ラルフ…あのふたりがメイリンの兄で良かったな」


「本当にそう思いますよ…」


「アーク、ジャンもそうだがメイと他の令嬢を比べると結婚出来ないぞ?」


「お兄様もアークもメイばかり褒めるのだから。」


「ミリムも他の令嬢と比べるととても美しいからね?」


「そうだよ。メイが生まれる前は姉上以上に美しい令嬢がいなかったからね。」


「アークもジャンもミリムより素晴らしい女性じゃないと婚約しないと言い張っていたしな。」


「ふふっ、お姉様お美しいですもの。私もお姉様のようになりたかったのよ。」


アークもジャンも結婚出来ないのではないか?


「メイリンもミリム嬢も他の令嬢と比べると本当に美しいと思っていたぞ?」


「そうだな、メイリンが生まれる前はミリム嬢なら婚約してもいいと思った。」


そうでなければ婚約の話などしなかったからな。


照れたのか急にミリム嬢が話を変えた。


「じゃあ、メイ。海に入りましょう?」


「はい、お姉様!」


「私達も行こう。」


あのふたりが女神のように見えてきた。


やはりミリムも美しいな。


はしゃぐメイリンは少女のようだが、水着姿を見るととても13歳に見えない。


「わあ!とてもふわふわしているのですね?」


ふわふわ?」


「なんだか、浮かぶような感じです!」


可愛らしい発想だ。


「それは面白い感想だな。」


「これは私も浮かぶのではないでしょうか?」


「浮くと思うぞ」


メイリンが力を抜いて身体を浮かせた…


「浮かびました!」


あの美しい身体がはっきり見えると流石に私も過剰に反応してしまう…


「メイリン、あまり浮かぶとラルフが固まる。」


「ラルフ様が?」


「(メイ、浮かぶとお胸が目立つのよ?)」


「……」


「メイ、ラルフ殿下は気にするな?」


「そうだぞ?どうせろくなことを考えていないからね」


「あー…まぁ、わからないでもないが。とりあえず、泳ぐ練習でもしようか?」


「はい!」


まず水に潜って顔を水につけた。


身体を浮かせて、足を動かしてみたり。


こんなに休まず練習をするのか?


これだけ頑張って色々と習得していたのか…


これは天才というよりは努力家なのではないだろうか?


それでも天才ではあるだろうが。


またラルフ達がこそこそ話している。


またろくでもない話だろうな…


会話に入ると


「殿下達は一体どこを見てるんだか…」


「うるさい」


ほっとけ。


「アダム様!ジャンお兄様!目が開けられるようになりました!」


「「くっ…」」


「「うぅ…」」


メイリンのキラキラした笑顔に


全員が破顔している。


「では、からだを浮かせて顔をつけてみようか」


顔をつけるように言ったのだが…


「メイリン、ずっと顔をつけてなくていい」


「アダム様!顔をつけたまま泳ぐのは苦しいですっ!!」


「あはは、メイリン。これから息継ぎの練習するから安心しろ。」


「メイはこんなに楽しそうに学んでいるのか…」


「本当に楽しそうね。天才だと思っていたけど…」


「たくさん勉強していたんだな。」


「これは努力以外の何ものでもないな。」


教えている後ろで話をしているから内容が全部聞こえているのだが…


「メイリン、苦しくなる前に顔を上げるといい。」


「はい、アダム様!」


「メイリンは普段から学ぶ時にこんな顔をしているのか?」


「私達も初めて見ましたよ。」


「いつも教師から天才だとしか聞いていなかったしね。」


「そうね、一緒に勉強する機会もなかったから新鮮だわ。」


「そうなのか?仲が良いからなんでもわかるのだと思っていた。」


「メイリン、少し休もうか。あまり一気に練習すると足をつってしまう。」


「はい、アダム様。」


「メイは集中力が高いね。私も

頑張って勉強すれば良かったかな…」


「私もお茶会のない時は勉強しようかしら?」


「姉上も?何を勉強するんですか?」


「そうね…とりあえず、地理やお花かしら?」


「ミリム嬢も勉強するとなるとメイリンのように護衛が必要になるな?」


「そうですね。メイリンとは別の意味で護衛は必要になると思います。」


「メイとミリムはこの国でNo.1とNo.2の美しい令嬢だからな。」


「メイ、もう少し髪を拭いておいで?」


「そうね、ラルフ殿下がさっきから固まっているわよ。」


またか…


でも仕方ないか。


海からあがってきたメイリンがとても色っぽく見えてしまったのだから。


「おかえり。ちょうどお茶が入ったよ。」


「ありがとう、少し寒くなってきたと思っていた所よ。」


「海に長く入っていたからね。」


「そうですね。」


「ん?それなら練習やめておくか?大丈夫か?」


「大丈夫です。もう少しだけお願いします!」


「あはは、わかったよ。」


その後も練習して、ずいぶんと泳げるようになった。


「すごいな…」


泳げるようになったメイリンはまるで人魚のようだった。


「メイリン、少し唇が紫色になっている。温まったほうがいいぞ?」


「本当ですか?」


「本当だな?こちらでお茶を飲みなさい。」


「はい、お父様。」


「メイはこの後何をするんだい?」


「さっき、貝を見かけたのです。貝殻を探してみようかと思います。」


「貝殻か…綺麗な巻貝もあるからな。」


「はい。」


「では、とりあえず着替えたほうがいいね。」


「そうだな。濡れたままで風邪をひくと良くない。」


「そうね、そうしましょう?」


「はい、そうします。」


メイリンとミリムが着替えて戻って来た。


「ふふっ、ラルフ様はなぜ固まっているのでしょう?」


「さあな?」


「メイ、砂浜を歩こうか?」


「はい、アークお兄様。」


「あ、待て待て。私も行く。」


アークとラルフも仲がいいな。


「殿下…今日はメイのために参加してくださってありがとうございます。」


「なんだ、急に…」


「本当は辛かったのでしょう?」


コールマン公爵はあの時に一緒に気づいていたからな…


「ある程度の覚悟はしていた。」


「父上。何も今言わなくても…」


「城で言う訳にはいかないからな。」


「あぁ…城で言われるほうがイヤだな。」


「そうでしょうね。陛下も気にしていました。ラルフ殿下が捜索に向かった時には…」


「あー…その話だけはやめてくれ。」


「わかりました。殿下の妃選びは必ず殿下の望む通りにしますから…」


「選ぶ令嬢など殆どいないがな。」


「まぁ…メイ以上の令嬢はいませんからね。」


「そうだな…」


公爵と夫人、ジャンとミリムと今後のことを話していた。


少しして私は浜辺を歩くことにした。


公爵のように頭を切り替えなければ。


公爵はあんなにメイリンを婚約者にしたがらなかったが、


2歳の時には確信していたらしい。。


父上の側近だからこそ、次代の王妃や王子妃に考えるしかなかったそうだ。


メイリンが生まれた時は他の貴族達の目につかないようにする為、


屋敷から出さないように気をつけていたという。


メイリンは王家にとって血筋を絶やさないためにも貴重な存在だとも言っていた。


公爵家に降嫁した王妃に似ているからな…


しばらくぼーっとしているとラルフ達が戻って来たようだ。


「もう帰るのですね、残念です。」


「私達も残念だよ。こんなに可愛いメイが見れなくなるからね?」


「ふふっ、そんなにいつもは可愛くなかったのですね。」


「えっ?ごめんごめん。いつもよりもっと可愛かったからって意味だよ?」


「私はメイリンがこんなにすぐ泳げるようになるとは思わなかったな。それに人魚のようだった。」


「美しかったですね。」


さて出発するか。


「ミリム、行こうか。」


「はい、お願いします。」


「では殿下、ミリム。メイをよろしく。」


「任せろ。」


馬車に乗り込んで出発した。


「メイリン、疲れたのか?」


「疲れていないですよ。もう帰るので、少し寂しいと思っていました。」


「そうね。確かに旅なんて出来ないものね?」


「まぁ…婚約式が終わると公務が始まるが旅とは違うからな。」


「そうだな。思った以上に責任もついて来るし、その地に関して学ぶ事も多い。」


「そうなのですね。地理と歴史と特産物などは学びましたが、情勢も学ぶべきでしょうか?」


「いや…充分だ。」


どれだけ勉強するつもりだ?


本当に妃として望ましい娘だな。




ずいぶん日が暮れてきた。


メイリンが気になり声をかけようと思ったが、


ラルフが異変に気づいたようだ。


「メイリン、眠そうだな。少し寝たらどうだ?」


「ありがとうございます。」


「もたれていいぞ?」


「はい。」


メイリンはラルフの肩にもたれかかって眠ってしまった。


しばらくミリム嬢とラルフと話をしていたが、


野営地まではまだ時間がかかる。






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