73.5 今年の振り返りをしましょうか。
事後
「…痛くなかった?」
「…はい。ですが孫四郎様は下手だなあってことはわかりましたけど。」
だって初めてだったんだもん。
「…何で若様がこの部屋を選んだのかがよく分かった気がします。」
わ、若様⁉桜にも若様と言われるようになった⁉
「孫四郎様?」
「あ、いや、何でもない。何でもないから。…今年もいろいろあったね。」
「…それ、やってから言うことですか?」
駄目ですか?あ、そうですか。じゃあ話題を変えるか。
「桜は何ですぐに受け入れてくれたの?怖くなかった?」
「まあ怖かったと言えば怖かったですけど。でも孫四郎様となら安心できるかなって思って。」
「…何かごめんね。」
「いえ、あなたは悪くないから。」
ええとあなた?
「子が出来たらどっちがいいですか?」
どっち?あ、男か女かってことね。
「女の子かな。家庭事情的にもその後に生まれる男の子のためにも。」
「同感です。…気が合いますね。」
「それは、まあ、夫婦だから、ね。」
何で恥ずかしがりながら言ったんだ、僕。
「…寝ます?」
「服を着てからね。そのままだと色々やばいから。」
「…別にそのままでもいいんですけど。」
絶対ダメ!もっと恥を知りなさい、桜。
~久太郎視点~
あ、何か声聞こえるけど気のせいだね。きっと。…さてやろうか、なつさん。