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『打倒!生徒会長!』

前回のあらすじ

全てを記入した申請書を提出するも生徒会長の神田四季に受理されなかった。

そこで園部は「活動内容を変更し再度提出」という案を出す。

新たな活動内容の申請書を提出しに向かう。

後日、生徒会室前にて。

今回は改正案の立案者である俺と、桃井さんで向かうことになった。

人数が多すぎるよりも少人数で確実に伝えるべきだろうとの先生の判断。栗島先輩と小百合さんは部室(仮)で待っている。


ノックをすると四季生徒会長の返事がした。


「またですか、受理はしないとあれほど……」


奥の生徒会長席に一人、四季先輩が座っていた。


「先日は不備のある申請書を提出してしまい、申し訳ありませんでした」


俺と桃井さんは深く頭を下げた。

これは先生の案だ。


先日の生徒会役員部部室にて


「まぁ、私はその場にいなかったし、生徒会長クンがどんな口調か、どんな顔だったかは知る余地もない。だが、青年少女諸君、大人になっても使える最強の世渡り術を教えよう……」


「非があったときは謝るのが一番だ!」

「何と言うか……凄く普通ね!」


物凄い事を言い出すのかと思いきや、一般的な事だった。


「けど、私達はしっかりと申請書を不備なく書き上げて提出しただけじゃない、悪い事なんて一切していないのだけど」


栗島先輩の言うとおり確かに不備は無かった、俺達からしてみれば。


「君たちからしたら不備はないだろう、それを理解できていない栗島クンはここでお留守番だ」

「部長が行かなくてどうするのよ」

「これはよくスポーツ界などでよく見られるのだがな、チームには複数人のリーダーがいる。この団体のリーダーは設立者の栗島クンで皆異論はないだろうし、私も問題はないと思う」


先生は引き続き、学会の発表会の様な堂々とした姿勢で解説を続けた。


「しかし、人間には向き不向きがあるだろう?はっきり言ってベースが疎かな栗島クンと、すぐ沸騰してしまう小百合クンはこのようなやり取りには不向きだ、ボロを出して揚げ足を取られるのが目に見えてわかる」

「あの、私はそんなに怒りっぽくはないのですが?」

「本人が理解していないのかもしれないが、小百合クンは熱くなると、ついトゲのある言い回しをするようだ、それで相手の気を損ねてしまったら交渉の余地はない」


小百合さんの反対側に座る俺と桃井さんに視線を移し俺らに向かって言う。


「よって、今回の交渉はこの二人に任せるのが適任と見た、この場に桃井クンがいなければ私が行っても良かったのだが。桃井クンの方が青年とは付き合いがある」

「私の運命の人だから当然」


先生相手にもそのノリでいられる桃井さんが凄いよ……。しかも、今のこの状況で。

思わず宇田川先生も一瞬困った顔になる。


「……まぁ、それはおいといて。交渉の場において互いを理解できているパートナーがいるのは心強いものだ。スポーツで言うプレイリーダーの桃井クンと今回の立案者の青年、私の言うことを聞けば勝率は7割だ」


栗島先輩がホワイトボードに何かを書いている。


『打倒!生徒会長!』


「よろしくたのむわよ!」


そうして栗島先輩からよろしく頼まれ、先生からレクチャーを受けこの場にいる。


「不備があった?生徒指名も教員サインも全て漏れ無く記入してあったと記憶するのだけど」

「いえ、活動内容が大きく違っていました」

「あぁ、あの活動内容が……確か『放課後に集まって話す』でしたっけ?」

「そうです、間違ってはいないのですが重要な箇所が抜けていました」


そして俺は生徒会長に申請書を提出する。

心なしか、前回よりも真剣に見ているように見えた。


「成る程……いわゆる私書箱のようなもの等を設置し、そこに生徒の意見を書いていれてもらうと……そういう認識で良いでしょうか?」

「そうなります」


生徒会長は手元の湯飲みに口をつけてにこやかに言った。


「よろしいでしょう、希望している部屋も使用申請は来ていないですし、活動内容も明瞭、それにこちらにも多少利益はありそうですし、今回のこの申請書は受けとりますね」

「ありがとうございました!」


生徒会役員部のみんなに知らせたい逸る気持ちを抑え最後まで丁寧に退出した。


「園部さん……でしたっけ?部設立に関してもう少しお話があるので残っていただいてもよろしいでしょうか?桃井さんはぜひ、残りのお二方にお知らせに行って差し上げて?」


俺は引き続き生徒会室に残り、桃井さんは部室へ向かった。


生徒会役員部部室(公式)にて


「あれ?園部は?」

「もう少しお話があるようで、まだ生徒会室にいますよ」

「ということは……!」

「無事申請は通りました、それとこの部室も正式に使えます!」


同刻生徒会室にて。


「先日はすいませんでしたね、つい私もイライラしてまして」

「いえ、こちらこそあんな申請書を出してしまい……」


先日の四季生徒会長と違い、今日は一切ピリピリしていない、優しそうな大和撫子だった。もしかしたら、彼女は本来このような人なのかも知れない。

湯飲みを出し、俺にもお茶を注いでくれた。


「もしかしたら、少々話も長くなると思いますので宜しかったらどうぞ」

「わざわざありがとうございます」


校内だと校長室等で見かけるような黒い長椅子に机を挟んで四季生徒会長とが腰を掛けた。


「部設立おめでとうございます、この活動内容の改正案はあなたが?」


全てを見越したかのような笑顔で問いかけてきた。


「あぁ、バレてしまいましたか……でも、しっかりと活動はしようと思っていますよ?」

「でなければ許可は出しませんよ、あなたの発言に、嘘は無いように思えましたし」

「この場で嘘を言ってもこちらには利益が無いですしね」

「そうですね……少々お待ちを」


そう言って四季生徒会長は生徒会長席の棚から何か紙を取り出した。

部設立に必要な別の書類だろうか?


「園部一樹さん、よろしければこちらに必要事項を」

「……生徒会長、これは」

「見ての通り生徒会選挙立候補用紙ですが?」


その紙は部設立に必要な書類ではなく、生徒会選挙立候補用紙だった。

れぽです(/´△`\)


何かもう……感謝です(*´・ω・`)b


頑張れる( ゜д゜)、;'.・

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