第7話 お買い物
町に着くと三人で市場に向かい夕食の食材の買い物をし、その他日用品やらこの世界で着るための服を買い込んだ後に、武器屋に行った。アイザックの町は色々な方面から物が行き来しているみたいでこの辺では到底見たこともないような食材や雑貨、武器や防具などがあった。武器屋に着き中に入るといかついおっちゃんがカウンターに立っており壁には様々な種類の武器が置いてあり、目に留まったのは「ファルシオン」で何故か午前中だけ訓練で振るっていただけなのに惹かれてしまう「何か」があった。
「いらっしゃい。久しぶりだなお嬢ちゃん達。それに見ない顔だなあんた」
「えっと、悟史といいます。よろしくお願いします」
「サトシか・・・。俺の名前はトキという。この町で鍛冶をしながら色々な武器を売っている。まぁ、ゆっくり見ていってくれ」
見た目と違ってトキさんはいたってやさしく普通だった。軽く自己紹介をしてから三人で壁に立て掛けてある武器を見た。
「サトシさんに合う武器は何がいいでしょうかね・・・」
「普通のシャロンが使ってるブロードソード辺りがいいんじゃない?」
「いや、俺はこのファルシオンがいいかな」
「何で?」
「いや、特に深い意味はないけど、訓練でこれに似た木刀を使ったからさ」
「ああ、そういえば使ってたわね。あれ?でもリリア、最初は普通の剣の形をした奴を使うんじゃなかったっけ?」
「ええ、そうなんですけど、レーチェお嬢様から事前にサトシさんが使う木刀はこれにするようお願いされました」
「ふぅん・・・まぁ、でもいいんじゃない。一般の兵士でも使ってるみたいだし、剣持つのは初めてなんだっけ?初心者には丁度いいんじゃない」
「では、この武器を一つ下さい。それとサトシさん予備の武器はどうしますか?」
「んー、どうしよっかなぁ。フィオナなんか、オススメできる物とかない?」
「グラディウスなんかいいんじゃない。白兵戦とかで上手く扱えればそれなりに使えるし」
「んじゃ、グラディウスにしようかな」
「それじゃ、ファルシオンとグラディウスで銀貨13枚だな」
「金貨2枚で支払います」
「銀貨7枚のおつりだ。また来てくれ」
トキさんから武器を受け取り「ファルシオン」を脇の腰に着け、「グラディウス」は背中の腰に着け武器屋を出た。
「リリア、そろそろ小腹が空いたから新しく出来たカフェに行きましょう」
「ええ、そうですね。丁度いい時間帯ですので行きましょう」
二人の会話を聞きながら歩いていると例のカフェが見えてきた。全体的にガラス張りで出来ており外からでも中の様子が伺えた。木材で出来たドアを開けると外からでも見えていたが洒落た内装で客層は若い男女が多く居た。
「いらしゃいませー。3名様ですね。こちらの席へどうぞー」
リリアたちと同じぐらいの少女に案内され店の奥のテーブルに座った。
「私は、この南国フルーツのパフェを頼むわ!」
「では、私はチョコケーキにします」
「俺は、山岳苺のケーキにしようかな」
「「えっ?」」
「えっ?」
なぜが目の前にいる少女二人に聞き返されてしまった。表情から察するにまさか俺がスイーツを頼まないと思っているみたいだ。
「サトシも甘いもの食べるんだね」
「男の人ですから何かコーヒーとか軽食を頼むのかと思っていましたので意外です」
「別に、甘いもの食ったっていいだろ」
その後、他愛のない話をしながら甘いものを食べていると空がだんだん赤くなり始めてきており帰らないといけない時間帯になってきた。
「そろそろ、行きましょう」
そう言って三人で荷物を持ち来た時と同じ馬車に乗り屋敷へと戻った。
何か創作を考える時はアルコールを取り
それを実践する時はカフェインを取るといいらしいですよ