第3話 男は美人にはチョロいってハッキリわかんだね
書き足したり直したりしました
腕からは痛みとさらさらとした赤い液体が流れ出た。顔の横で何か液体が垂れ、ふと上を見てみるとリリアがにやけながら涎を垂らし、美味しそうに俺の"血"を見ていた。レーチェは戸惑いながら傷口に薬品を湿らせた布を当てその上に包帯を巻いた。
「これで忠誠の証ができましたわ。今日はゆっくりとお休みください。」
「ぐっ・・・うぅ・・」
よく中高生がやるような腕に何かを宿しそれが暴れないように腕を押さえるが、そんなものじゃない。
リリアに部屋を案内してもらいベッドに横になっていると腕の痛みが徐々にましてきた。痛みと睡魔が同時に襲ってきて、気がついたら朝になっていた。
部屋のドアが叩く音がしてゆっくりと起き上がり返事をした。どうやら朝食の時間らしい。昨日から着ていた服でリリアと一緒に食堂へと向かった。
我ながら昨日あんなことがあったのに不思議と恐怖や嫌悪感が全く無い事に驚いたがこれからこの屋敷で一生を兵士として騎士と共に戦い給与も出ると考えれば親から貰った体だが安いものだ。
本当はレーチェやリリアが自分の好みだったし前の世界では女の子とも話なんてしてなかったし、それになんといっても小さい頃の憧れであった「剣に生き、剣に死す」といういわばゲームやアニメの主人公として生活したいと思っていたからだ。
あ、やばいなんかめっちゃ訓練して剣を持ってレーチェと戦場に行き、絶体絶命のところを俺が切りつけられた傷口から何か特殊な能力が出てピンチを脱出したあといい感じの雰囲気になって....って考えていたら食堂に着いたなリリアとは喋らなかったがそもそも相手の事をあまりにも知らなすぎる為相手が話し掛けてくるまでは関与しないでおこう。
そもそも一人で妄想する癖はだんだんやめないといけない。
食堂の扉を開くとテーブルにレーチェと4人の見慣れない少女達がいた。
「レーチェが言ってた新しい人ってこの人?なかなか整った顔じゃない」
金髪でサイドポニーテールの少女
「同感だ。丁度見た目からしてなかなかの体つきだ。鍛えがいのある奴が来たな」
青と白が基調となった鎧を着た茶髪の女性
「人間の男なんて野蛮なだけだが、みんながみんなそうじゃないことはわかっている」
長い耳が特徴で翡翠を思い浮かべるような綺麗な髪をした少女
「お、男の人初めて見た」
頭からは猫耳をはやしたウルフヘアーの少女
ざっと見た感じだいたいが人間ではないと確信する。
そして何よりも全員の眼つきすわっているのだ。だが俺はそんなことも気にせず、腕の痛みなんて感じられないほどワクワクしてきた。
これから俺のハーレムが始まるからだ。だが、そんなことはなかった・・・
仕事の関係上更新は遅めになっています
キャラは無い頭で必死に作りました。自己紹介は次話で...