そして彼の物語は進展を見せる
だいたい1000字くらいですのでほぼ毎日投稿して行くつもりです。
たまに一日に2話投稿するときがありますので、よろしくお願いします。
正直投稿ペースとかが1000字だと分からないです(泣)
翌日、
「んで、お前は何者だ?」
「なんであなたに喋る必要があるんですか?あなたから名乗ってください」
あ、自己紹介する気はあるんだ。
「俺、実は記憶が無くてさ、気づいたら草原にいたんだ。んでオオカミと戦って怪我したからここにいる」
「オオカミごときで……ていうか記憶がないって何ですか?記憶喪失ですか?」
「そうみたいだ、人に関する記憶とかその他がぜんぜん思い出せない」
「でも変ですよね? 記憶喪失なら自分が記憶が無いなんてわからないんじゃないですか?」
「部分的にだけど昔のこと覚えてるんだよ、それでお前、名前は?」
「私は……私は……」
何故だか急に顔を下に向けた。まさか名前が無いとかじゃないよな?
「わたしは?」
「私はピルです」
またなんともサイズに見合った名前だな。
「それでピル、この辺に誰か人が住んでるとことかないか?」
「あぁ、それだったらこの先に村があるはずです」
「それとお前の仲間ってどこいったんだ? 送っていくぞ?」
「いえ、いいですよ……それにもう仲間じゃないし……」
「は? どーゆーことだ?」
「あなたには関係ありません! それより何か食べるものとか無いですか?お腹がすきました」
「お前なぁ、ほれ!肉しかないぞ?」
俺は手元にあった肉をとって差し出した。
「生じゃないですか!?」
「仕方ないだろ、火が無いんだから」
するとピルは右手を肉に向けた。その瞬間! いきなり肉が燃え出したのだ。
「あっつ!」
俺はすぐさま肉を離した。
「あ、肉離したほうがいいですよ~やけどしますから」
「やけどしますからじゃねーだろ!! 何手からだしてんだよ!?」
「なにって、火ですけど?」
ピルは、「え? なにか?」みたいな感じで首をかしげる。その合間にも右手から火炎放射器のように炎を出し続けた。肉は、わずか30秒でこんがり肉へと姿を変えた。
「あ~おいしそ!」
「あーおいしそじゃねーよ!!! てめぇっ! 巣丸ごと燃やすきか!!!」
「へ?」
「周りをよく見やがれ!」
その小さな頭をつかみ巣の惨状を見せてやった。
「あらら~見事に燃えきってますね~あっっ! いたっ痛い!!! すみませんでした!! 痛い!!」
罰として小さな頭を指でぐりぐりしてやった。だってせっかくの俺の仮住まいが半分消失したんだよ!? 捻り潰さないだけましだよ?
指の力を緩めてピルに問う。
「お前どーやって炎出したんだ?」
「何であなたになんか痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!! 分かりました離してください言います! 言いますから!」
指の力を緩めてやった。
「魔法ですよ」
「魔法?」
俺「そーいや俺って良い奴なのだろうか、それとも悪い奴なのか」
ピル「あなたは間違いな後者です痛い痛い痛い痛い痛い!!!!指やめてくださっ痛い痛い!」
俺「後者だったのか、、、」