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スイッチtoドッペル

ドッペルゲンガー。

それはどこかに存在するかも知れない、もう一人の自分……。

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「はぁ、今日で休みも終わりか」


 僕はボク。

 紛らわしい名前。

 でも僕の名前は墨和牧と書いて〈ボクハ ボク〉だ。


「明日からの学校は行きたくないな」


 この名前のおかげで、散々いじられてきた。

 だから僕は学校が嫌いで行きたくない。

 そんな事をいつも考えている。


「ボクー! 何か知らないけど、ボク宛に荷物が届いているわよー!」


 僕は部屋から出て、下の階のリビングにある荷物を取りに行った。


 …………。



「つまり、お前が覚えているのはここまで、という事か?」


「はい、そうなります」


「そうなります? じゃねぇよ! 幾つもの人の命がお前によって奪われたんだぞ!」


「僕じゃないんですよ! ボクがやったんです!」


「やっと認めたな、ドッペルゲンガーを生み出すスイッチ? そんな物はこの世界には無い!」


 僕はやっていない。

『スイッチを押せば、もう一人の自分が嫌な事を肩代わりしてくれる』という、スイッチtoドッペルのキャッチコピーをSNS:クロスで見た事も幻だったというのか?


 僕はこれから、自分の無実を証明しないといけない。

 僕の名前は、墨和牧なんだから!


 でもこの続きの話は無い。

 なぜならこの続きは、この短編集ではなくドッペルゲンガーが棲む世界にあるのだから……。


 終!


【あとがき】

スイッチtoドッペル。

数年以上前からずっと考えていた物語の名前。

このタイトルに合うジャンルは?

このタイトルに合うストーリーの始まりは?

という、ストーリーの核が中々思い浮かばず、今や2026年8月。


嫌な事を肩代わりしてくれる魔法のガジェットがあったら、それは本当に嫌な事を肩代わりしてくれるのか?

スイッチtoドッペル、それはこのくだらしょもない短編集の世界にある物語。

お読みいただきありがとうございました。

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