スイッチtoドッペル
ドッペルゲンガー。
それはどこかに存在するかも知れない、もう一人の自分……。
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「はぁ、今日で休みも終わりか」
僕はボク。
紛らわしい名前。
でも僕の名前は墨和牧と書いて〈ボクハ ボク〉だ。
「明日からの学校は行きたくないな」
この名前のおかげで、散々いじられてきた。
だから僕は学校が嫌いで行きたくない。
そんな事をいつも考えている。
「ボクー! 何か知らないけど、ボク宛に荷物が届いているわよー!」
僕は部屋から出て、下の階のリビングにある荷物を取りに行った。
…………。
「つまり、お前が覚えているのはここまで、という事か?」
「はい、そうなります」
「そうなります? じゃねぇよ! 幾つもの人の命がお前によって奪われたんだぞ!」
「僕じゃないんですよ! ボクがやったんです!」
「やっと認めたな、ドッペルゲンガーを生み出すスイッチ? そんな物はこの世界には無い!」
僕はやっていない。
『スイッチを押せば、もう一人の自分が嫌な事を肩代わりしてくれる』という、スイッチtoドッペルのキャッチコピーをSNS:クロスで見た事も幻だったというのか?
僕はこれから、自分の無実を証明しないといけない。
僕の名前は、墨和牧なんだから!
でもこの続きの話は無い。
なぜならこの続きは、この短編集ではなくドッペルゲンガーが棲む世界にあるのだから……。
終!
【あとがき】
スイッチtoドッペル。
数年以上前からずっと考えていた物語の名前。
このタイトルに合うジャンルは?
このタイトルに合うストーリーの始まりは?
という、ストーリーの核が中々思い浮かばず、今や2026年8月。
嫌な事を肩代わりしてくれる魔法のガジェットがあったら、それは本当に嫌な事を肩代わりしてくれるのか?
スイッチtoドッペル、それはこのくだらしょもない短編集の世界にある物語。
お読みいただきありがとうございました。




