1学期・学級日誌 4月 「選ばれた25名」(1)
4月の日直 柳川 昴
4月の思い出
4月1日 私立つつみ中学校 入学式・始業式
4月5日 3年1〜9組 授業開始
4月12日 3年ムテキ組 |戦闘開始・生徒会役員任命式
4月20日 ムテキ組 特別進組戦闘開始
4月30日 ムテキ組 中間暗殺I
授業記録 ↓
――――――――――――――
「今日から3年生か〜。楽しみだな!ミナミさん。」
入学式の日 昴はとてもウキウキしながら学校へ向かった。
「そうね。なんだってつつみ中学校 特別枠のムテキ組で授業を受けられるもの。」
「ムテキ組か・・・。」
「ん?どうしたんだい?はなまるさんっ。」
「ううん。なんでもない。・・・それにしてもあの試験で満点を取る人と一緒に授業を受けるなんて、考えるだけでも背筋が凍りそうだねっ!」
「よく言うよ〜。はなまるさんだってあの試験で3位を取っていたじゃないか。」
「そんなことないわよ!私のやり方は・・・ちょっとずるいし。」
「そう?私は好きですよ。あの華麗な毒殺。」
「も〜!ミナミさんまでっ!」
「そういえば・・・、ミナミさんは学力試験2位で取ったんだっけ?すごいな〜!」
「あなたに言われるとものすごく殺意が湧くわ。」
「あ〜ね?昴は学力試験でも1位を取ったもんね!」
「昴君には勝てる要素がない気がするわ。」
「まあね〜。」
「あ、学校着いたよ!」
――――――――――――――
「これより、20○○年 始業式を始めます。起立、気をつけ、礼!」
(なるほどね〜。あれが新しい校長か・・・)
「改めてまして、私 新学校長のフクメルと言います。よろしくお願いします。」
「では、ここからは副校長の私が各クラスの担任を発表していきます。まずはじめに一年生から―」
隣の席のはなまるが昴の耳に口を近づけて話し始める。
「ねぇ、昴。新しい校長先生、なんか変じゃない?名前もカタカナだし・・・」
「そんなこと気にしたら君だって苗字がナイトだし、魔王の娘ってところが異常だよ・・・。」
「あっ、」
「?―あ、ごめん。」
「いいの。大丈夫。」
「君の親、1年前に殺されたんだよね?ごめんね。」
「ううん。大丈夫。私は両親の仇を打つためにあの試験を受けたから。それに・・・」
「それに?」
「いや、なんでもないよ。」
「最後に3年生です。1組の担任は―」
そこにミナミが混ざってきた。
「何話しているの?」
「あ、ミナミちゃん!」
「何話してるの?って、地獄耳なんだからそんなの聞かなくてもわかるでしょ、」
「ごめんなさい、校長先生の話を聞いてて・・・」
「そっか!それなら仕方ないね!私達、今新しい校長先生、なんか変じゃない?って話してたの!」
「確かに・・・、私と似た感じがする―」
「ん?」
「あ、いや。なんでもないよ。」
「そして、皆さんが待ちに待ったムテキ組の担任は〜!」
「あ、私たちの担任発表されるよ!」
「でん!学校長 フクメル先生ですっ!」
「「「え、」」」
「え〜〜〜!?」
「なるほどね、校長先生直々の授業か・・・」
「では、この後それぞれの教室に向かって担任の先生から教科書と春期課題を受け取りましょう!」
「じゃあ、ムテキ組の皆さんは私について来てください。」
――――――――――――――
「で、校長先生。学校の地下まで来たけどほんとに教室なんてあるんですか?」
「確か、君は柳川君だったね。あぁ、この奥に隠し通路があるんだ。今からそこに行くよ。」
テクテクテクテク
「あ!なんかあそこに手の絵がある!」
「では皆さん。この絵に自分の利き手を当てましょう。強化指紋認証に自分の手を登録してください。」
「へ〜、結構セキュリティすごいんですね。」
「国が直々に作った地下教室ですからね。」
――――――――――――――
「おぉー!」
「すごい!この教室ハイテクそう!」
(へ〜、壁と床が土で出来てると思ったけど、案外しっかりしてるんだな。)
「この床はダイヤモンドを鉄でサンドイッチ状にしたものです。もちろん、壁も同じつくりですよ。」
「ダ、ダイヤモンド!?」
「なるほど、外部からの侵入を徹底しているわけだ。」
「では皆さん、席に着いてください。」
「「はーい」」
「改めまして、私は今日からこの学校の校長と貴方達の担任となるフクメルです。」
「よろしく。先生」
「ちょ、昴、タメ口は流石に・・・」
「構いません。」
「え、」
(あれ?思ったよりも緩い?)
「では今から強化書と瞬機化死の内容を配布します。」
「なるほど〜、普通の教科書か〜って!これ教科書じゃなくて、強化書じゃないですか!?」
「あなたは確かナイトさんでしたね。はい。クライトを撲滅するために必要なことが全て書かれています。」
「結構、本気なんだな〜。」
「君はそもそもこのクラスに入ろうとした理由がガチじゃないか。」
「そ、そうだけど・・・」
「次に瞬機化死です。」
「なるほど、これが春季課題ですか〜。って!これ春季課題じゃなくて瞬機化死じゃないですか!?」
(ミナミもはなまるとおんなじこと言ってるよ・・・)
「と言うか瞬機化死ってなんですか?」
「文字通り、速さを極めて殺す技術を高める課題です。」
「瞬機化死の瞬機化はまだどうやって読むかわかるけど死はなんて読むんですか?」
「死、つまりdieです。」
「あ、完全な当て字なんですね・・・、」
「ゴホッ、とにかく。あなたたちは次に登校するまでにこの課題を提出しなければなりません。必ずしましょう。」
「先生!質問です!」
「はい。ナイトさん」
「何をどうやって提出すればいいのですか?」
「課題については課題内容が書かれたプリントの裏に全て書かれているので安心してください。他に質問はありますか?」
「「・・・」」
「無いならよかったです。では次会う日には自己紹介をしましょう。」
「「はーい!」」
「では、さようなら。」
「「さようならー!」」
――――――――――――――
「ミナミさん、次登校するの4月の12日らしいよ。」
「なんかつまんないですね。」
「まあまあ!12日の授業の半分は自己紹介って先生も言ってたし!大丈夫じゃないかな?」
「確かに!はなまるさん、ありがとう。」
「そういえば、ミナミさん。ずっと気になっていたんだけど・・・」
「なんですか?昴君。」
「君はどういう理由でこのクラスに入学しようとしたんだい?」
「そ、それは・・・」
「昴、やめてあげよう。みんなきっと辛い過去を持っているだし。」
「・・・、そうだね。ごめんね、デリカシーがなかったよ。」
「いいですよ、気にしないでください。」
「それにしても、さ。」
「何ですか?はなまるさん。」
「私達、どこかであった気がするんだけど・・・」
「あの試験の時じゃなく?」
「うん、昔会ったことある気がするんだけど・・・」
「っ、気のせいじゃないですか?誰にでも間違いはありますよ!」
「そうかな〜?」
「そうですよ!」
(・・・これは、何かに利用できそうだな―)
「ミナミさんがそこまで言うならはなまるさんが間違ってるんじゃないかな?」
「そう、なのかも?」
「とりあえず、この話はここで終わりにしましょう。では、また11日後に会いましょう!」
「うん!」
「そうだね。」
「では!」
4月1日 終わり




