山を滑落する場合の心得
パーティのガイドが「アイゼンを外しても大丈夫」とリアルに言って…
「もう遅い!」ではなく「まだ早かった!!」話しです。
こんにちは。
ほっかわけいこです。
漢字で書くと「北川景子」になります。
「…」
申し訳ありません。この「間」が痛いです。
さて。
これから夏本番!夏休み中、海や山に行く事があると思います。
いつもよりアクティブになりますよね。
海や川。水場に行く場合は溺れないように気をつけましょう。
もう今の時代ライフジャケット必須です。「そんなの邪魔」とか言うんじゃねぇでございます。
「俺は大丈夫!」
そう言って、運動会のかけっこで靭帯を切るお父さんが毎年後を経ちません。
スマートに泳ぎたければ、プールをお勧めします。
さて、今回は「山」のお話です。
友人(女性)は2度、山で滑落をしています。
一つは日本の雪山で。
まあ、それはよしとして。…え?聞きたい?
や、別に大した事ありますよ。
つるんと滑って背中を下にし、200メートルくらい滑り落ちて「木にバーンとぶつかって止まった」そうです。
命は助かりましたが、背中は火傷状態になったそうです。
ちなみに友人は「ワンダーフォーゲル部」で、旦那様は「山岳部」
「ワンダーフォーゲル部はライトで、山岳部はヘビー」(友人基準)だそう。
今回のお話は、友人がスイスの山で滑落した話です。
もう本当にずいぶん前、携帯の「け」の字も世の中にない頃の話。
きちんとガイドを付けて、スイスの山を登った友人とその旦那様。その下山中。
旦那様を先頭に、ガイド、友人とそれぞれの腰にロープを繋いで歩く。一番後ろを歩く友人は旦那様とガイドの後ろ姿を見ながら歩いていたそう。
パーティのガイドが「ここからはアイゼン(靴に付ける滑り止めのほう。戦士のアイゼンではないです)を外しても大丈夫ですよ」と、言ったので、その場で外し、さあ出発。
一番後ろを歩く友人は「出発してほんとにすぐ、ガイドが滑った」のが見えたそう。
「あっ!」と思うまもなく斜面を落ちて行くガイド。
前を歩く旦那様は、後ろでガイドが落ちた事に気づかない。
落ちるガイドの重さでピンっと張ったロープは、無防備な旦那様を引っ張り落とし、友人は「旦那様が後頭部を打ったのが見えた」そう。
そして落ちて行く二人を見ながら「次は私が落ちる番だ!」と、腰を落として足を踏ん張り、両手でロープを握り締め衝撃に備えた次の瞬間、落ちていく男性2人分の重さを伝えるロープがビンッと張り、友人も大きな衝撃とともに斜面を落ちていったそう。
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しばらく3人で落ちて、とりあえずみんな命は助かった。
すぐ後ろにいたパーティに助けられ、後ろのパーティのガイドが無線でヘリコプターを要請。ヘリコプターで下山する事になった。
「ガイドさんは指がなくなってたし、旦那は日本語しか話せなくなっててびっくりした」そう。
手に汗握る告白に「友人ちゃんはどうしたの!?」って聞いたら「わーいヘリコプターで下山だ!もう頑張らなくていいんだー!と思ってた」と、胸の前で小さく拍手する友人。
「…ならさあ、スイスまで行って山登らなくてもよくない?もっと楽しいことあるでしょう?」白目のコロンはそう言った。
「ほんとだよね」
おっとりした友人は笑ってそう答えてました。
皆様も、雪山を登る、下りる時はアイゼンを外すタイミングに気をつけてくださいね。
拙い文章、最後までお読みくださりありがとうございました。