表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
科学の魔法使い  作者: 西ノ雪
2/2

第二話:魔法の世界

 ゆらゆらと自分の体が揺れている。誰かに抱きしめられているかもしれない。目を開けるが、ピントが合わずよく見えない。赤子だから目が良く見えないのだろう。たしか、赤子の視力は0.01しかないと聞いたことがある。よく見えないが母親らしき女性に抱きしめられている。よこには2歳ぐらいの子供がいる。その女性に似ているため多分兄か姉だろう。俺の手をやさしく握ってくれてる。


「生まれてくれてありがとう。」


と女性が言う。

 異世界で言語が違い分からないと思ったが、理解できる。転生者は異世界語がわかるように神が設定したのか?

 そんなことを考えていると大きな足音が聞こえドアが開いた。


「ユラ 子供は? 子供は? 無事に生まれたか?」


「あなた王都にいるんじゃなかったの?」


「子供が生まれると聞いて、急いで戻ってきたよ。名前も考えた。その子の名前は”ルエル”だ!」


どうやら俺の名前はルエルに決まったらしい。俺は優しそうな家族でよかったと思っている。これから俺のことを育ててくれるのだから。


「ルエル お父さんのことがわかるか~」


「まだわかるわけないじゃないですか。」


両親がそんやり取りをしている間に俺は眠ってしまった。



 この世界に来てから俺はいろいろなことを学んだ。 

 まず、この国のこと。ミルシア大陸のクレジアン王国といい、大陸一の魔法大国らしい。俺は、クレジアン王国の辺境伯爵であるキャーフリー家の次男として生まれた。キャーフリー家が治めているミシルという港町は、他国との交易などで栄えてるらしい。キャーフリー家は建国の時、初代当主が戦で活躍し以来王家からの信頼が厚いらしい。

 魔法というものは魔力という人間や魔物の心臓から発生する神に授かった神秘的な物を使うらしい。神から授かったが気になるが・・・。魔法は初級魔法・中級魔法・上級魔法・神級魔法が分けられる。魔力持ちは貴族がほとんどで、なぜなら魔力持ちは親が魔力持ちかで決まる。なので魔力がない庶民からはほとんど生まれないらしい。しかし親が魔力を持ってなくてもたまに魔力持ちが生まれるらしいが、、、。魔力には属性があり、炎・水・風・土・光・闇がある。ちなみに、属性によってアタック魔法・ディフェンス魔法・スピード魔法・バランス魔法に分けられるらしい。以下のように。        


炎属性:火や炎を生成する。高火力な魔法が多くアタック魔法に分類される。


水属性:水や氷を生成する。多種多様な魔法がありバランス魔法に分けられる。


風属性:風や雷を生成する。攻撃速度の速い魔法が多くスピード魔法に分けられる。


土属性:鉱物や大気を生成する。何かを生み出す魔法しかないが一応ディフェンス魔法に分けられる。


光属性:聖なるものに関係する。神の力を使えるとされていて多種多様な魔法がありバランス魔法に分けられる。ちなみに属性で唯一リカバリー魔法(回復魔法)が使える。


闇属性:闇を生成する。高火力な魔法が多く、アタック魔法に分類される。悪魔に関係あるとされ世間からは冷遇されている。ちなみに属性で唯一アブソー魔法(吸収魔法)が使える。


大体の魔力持ちは一つの属性を持って生まれてくる。たまに二重属性や三重属性が属性が生まれてくることもあり、俺は風属性と土属性を持って生まれた。

 風属性もいいのだが俺的にはうれしいのは土属性だ。この世界では土属性は闇属性の次に冷遇されており、なぜなら鉱物や大気を生み出す魔法しかなくディフェンス魔法といっても壁を作ることしかできない。しかもほかの属性は初級魔法からあるに土属性は上級魔法からしかなく使うのには知識と技術が必要で使うのに時間がかかるという欠点がある。しかし科学の知識を持ってる俺は違う。土属性ではいろいろな物質を生成でき、たとえば水素と酸素を生成し発火させることで水素爆発が起こすことができる。それだけではなく鉱物も生成することもできるのでウランなどもできる。ウランを中性子照射等することでプルトニウムを生成して核爆弾などを作ることも夢ではないはずだ。まあ、中性子照射できる魔法があるかわからないが・・・。

~~~~~~

  転生してからすでに8年が経った。髪の色は前世と同じ黒色だが、目の色は異世界らしく紫色だ。4歳ぐらいから勉強がはじまり俺には専属の先生がついた。文字や言語の習得に時間がかかってしまった。しかし俺はもともと記憶が良く歴史や国語などはすぐ覚えて、数学は前世で学んでたので完璧だった。15歳でこの国の貴族が強制的に受ける国立学校を余裕で合格できると先生が言った。剣術も学ばされていたがこれも前世で父に剣道を強制的に習わされていて、剣術の基本はなんとなくできていた。それで両親も先生たちも神童だと騒いでいる。気味悪がられないか心配だったが、みな喜んでくれてうれしかった。しかし、魔法は地球では習ってなかったため理解するのが難しかった。ちなみに魔法というのは危ないもので、まず論理が頭に入ってないと実践練習には入らないらしい。俺は早く魔法を使いたいとたくさん勉強した。

~~~~~~

 ある日の夕食後父上が


「ルエル、明日裏庭に来なさい。」


と言った。


「わかりました、父上。」

 

 裏庭は魔法の練習場として使われている。練習場に呼ぶということは実践に入るということだろう。魔法を勉強してから2年間はやく魔法を使ってみたかった。生きるすべを学ぶためではない。俺はこの世界で生きるために魔法を学んでいる。だが、俺はそれ以上に純粋な興味があった。魔法というのはどういうものかを。俺はその日は興奮してよく眠れなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ