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無題

礼拝堂でシスターたちが朝の祈りを捧げているところに同席させてもらって力石を精製する

日中はシスターたちと農作業や刺繍やカギ編みなどの軽作業をして過ごし朝は礼拝堂で精製し時々生成しに修道院の敷地内の奥にでていく程度で引きこもっている

現在いる修道院では花嫁修業として箔をつけるために滞在している人から生家や嫁ぎ先で色々と会って避難している人までいる。

隣接している孤児院と平民が通う学校がありシスターたちはそこで教鞭を取っている人もいれば、本気で祈りの道をという人たちもいる。

祈りの道を進んでいる人たちは修道院の一番奥の区域で暮らしつつ祈りと奉仕の活動をしている。見習いと避難している人は中間の区域で過ごしつつシスターたちといっしょに作業をしている。私もここに組み込まれている

花嫁修業はベテランのシスターに福祉について学びながら期間が来れば、家に戻るとか嫁ぎ先にという感じである。メイドもついて結構自由にやり取りできる区域に住んでいる

 私は生家での人間関係は普通であったが、子爵家で4人目。5人目には男子がいるが、嫡子は10歳離れた姉。私が10歳になったときには既に姉の子供が産まれて次期もいてスペアなって必要もない状態だ。持参金も無く嫁ぎ先を見つけるのは難しくメイドとして何処かに働きに出るかという感じであったが、集団生活は苦手で母の後ろをついて回っていた私は特別上手ではなかったが刺繍や手仕事が好きで教会に慰問にも出かけていた

慰問最中にシスターが神父さんが孤児院で勉強を押して得ているを見学しているときにふと力石を生成できるようになった

力石を生成できるようになるには教会で勉強してというのが本来の道であるが、時折私のような人間もいるらしく何処かに働きに出るよりは教会で力石を作っていたほうが性格に合っているだろうと両親との話し合いで決まり6年前から地元から離れたこの修道院でお世話になっている

力石は人口魔石とも言われて祈りの力で制御し大気中に存在する魔力を集めて結晶化させたものをいう。大気中に存在するので街でも作ることは理論上できるが、落ち着いたところで作ったほうが良いのと何かあれば人的被害も少ない所が良いとされているので郊外にある修道院とかがぴったりなのだという

無論、華やかなところが好きという人もいるがそういう人たちは街の修道院で生活しているらしい

私は穏やかなところでシスターたちと一緒に奉仕の活動をしつつ気ままに力石を制作して過ごすのが生活しやすいのでそうしている

刺繍や手仕事をして気分転換として力石を生成し精製する日々はとても幸せだと思っている

出来た力石は教会を通じて売却し生活をするうえでの必要な金額と少々趣味の編み物の材料費以外は寄付に回している。

時折姉や母から甥っ子や姪っ子が産まれたなどという報告が来れば誕生を祝う刺繍をした産着を。誕生日を祝う刺繍をした服やハンカチなどを送っている。気分が乗ればカギ編みで髪留めなどを作ってバザーに出したりしている。編み物で作ったぬいぐるみに古着や端切れを詰めて孤児院の子どもたちにプレゼントしたり刺繍や編み物を教えて手に職をつける手伝いをしている

細やかな刺繍やレース編みなどができると就職にも困らないし結婚しても内職としても喜ばれる。

手に職をつけていれば、なにがあっても最低限度の生活を送れるだろうという親心?

編み物で作るぬいぐるみは一定の人気がでていて修道院の作業として取り入れられてバザーに出されていることもあり在籍していることを嫌がられていないとは思っていたのだが

その日、いつものように午後の奉仕の時間に自室でぬいぐるみを私物で作っていた。ちょっと良い糸で可愛い配色のものを。3人いる姉の一人が次男を産んだと母からの手紙があり。健やかに育つようにと聖書の一節を読みながら作っていた。

力石を作り精製しながらこの修道院で生活するにあたりシスターたちと作業をするという規則にしたがって過ごしていた。

ようやく出来上がり。出来上がったぬいぐるみを抱きしめ子供が健やかに育つように。家庭環境が穏やかであるようにと祈りを込めてから母へのハンカチなども一緒に送ろうと表へ

ついでに販売可能な力石も持って行く

表までの廊下ではあちこちで、あの方が又。なんでと進んでいる私を見てコソコソと話している声が聞こえる。表に近づくごとにその声が大きくなっていくのでシスターたちではないのだろう。

表で働いているメイドたちなんだろうと思うが居心地が悪い。修道院に入ったときもコソコソと言われたなと思い出しつつ。そこまで悪いことをしたか?と考える

シスターたちと一緒に農作業をしているが、決められた区域以外はしていないし。収穫したものは食事として提供している。シスターたちと違って食料は買って贖っても構わないのでそこまでしなくてもと。淑女にふさわしくないとコソコソ言われていたが、教会に属しているので既に貴族ではない。教会に属しているのだから教会のルールに従っていただけなので、陰口も減っていたのだが

あれか?あみぐるみとかレース編みなどについて言われているのか?

それこそレース編みなど手に色をつけている平民は結構いるし。ドレスの刺繍やレースなどを作れる人が希少価値が減るという?それでも作り手がいなくなれば困るのでは?

あみぐるみを使役魔法で使用人もどきにしていないし。力石を適度に生成し勉強も適度にして目立つようなこともしていない。飲食をおろそかにしてそちらにのめり込むようにしていないのだから異端視される謂れも無い

暇なのか?

コソコソと言っているのは教会が雇っている使用人のようだ。花嫁修業の方々や淑女といっている人たちは自分の専用メイドを連れてきている人が多いので、仕事がないのか?

なんて考えながら歩いていると目的の場所についた。入ってきた私を見て驚いている職員がいるがアポ無しで来たから仕方がないといえば仕方がない。ふんわりと意識的に微笑みを浮かべつつカウンターへ

教会であるが、力石を売買する協会でもあるので私が訪れても問題ない。にこやかに穏やかに雰囲気を崩さないようにしながら鑑定を待つ

品質と大きさによって値段が決まるので、品質を鑑定してもらうのだが、ざわざわとカウンター後ろが騒がしい。買取しやすい品質になるようにと気を付けて生成しているので、それほど騒ぐようなものでもないはずであるが

ちらりとカウンター越しに見ていると焦っている様子が見受けられる。なにか問題でもと声をかけようとしたら買取を統制している神父様が私の下へ来られて

鑑定後の品質と買取価格について説明をしてくれた。いつもなら職員が行っていることなのに?とは思ったが、神父様が手ずから鑑定をしてくれたということで感謝を捧げる。教会で生活している費用などを差し引いた分を確認し了承のサインを行う。ざわめきと居心地が悪いのは変わりないが、トップである神父様が対応していることに口を出すような人間はいないようで、陰口などを叩かれることもなくカウンターを離れる

教会内の郵便を管理するところへ行き。実家へ荷物を届けてもらうように依頼を出す。母へのハンカチなどと一緒に甥っ子の誕生祝いとしての編みぐるみをいれた小さな箱に収まる荷物。

誤送が無いように少々高めの料金を払って依頼をする。以前通常の値段で送ったら手違いがあり届けられなかった事があったので、少々お高めであるがきっちり届けられるようにしてもらっている。荷物を送ると同時に手紙を送る。

荷物を送ったこと。荷物の内容と色々と近況報告に関して。手紙には陰口を叩かれていること。少々居心地が悪いので、協会を帰るかもしれないので、より親や派閥関係でおすすめはないかという問いかけである

荷物よりも手紙のほうがやや早いので、誤配送や中身を抜いて盗まれても把握できる。配送業者としても誤配送や盗みがあれば評価に関わるので基本無いが、手癖の悪い人間はどこにでもいる。

対策を取っておくことは間違いない

手紙を送ってから数ヶ月

未だに協会に行けばクスクスと陰口を叩く人間が多く居心地が悪い。毎月売りに出さなくても滞在費は賄うだけの貯蓄はあるので、表に近づかなくてもいいのではないか?と最近思うようになってきた。修道院の方では特に問題なく過ごせているが、孤児院に出向くのはやめている

敵意というかなんというか。そういうのを孤児たちから向けられるようになってきたので。シスターたちも神父様からも安全第一だと言われているので日々生活の糧を得るための畑仕事とレース編みなどを行いつつ力石を作る日々である

時折家族のために編みぐるみやハンカチなどの小物を作ることもあるが、家族のために作っているものであるので身内以外には渡していない

そもそも表に近づくと居心地が悪いので、協会には行かずレースも力石も奥で担当の神父様やシスターにお願いして売却している。

実家の姉や嫁いだ姉たちからの手紙には甥っ子や姪っ子が健やかに育っていること。両親も健康で過ごしていることが書かれているし。協会の変更についてはしばし様子を見るようにと有った。

俗世での色々があり引きこもりの私の方まで影響が出ている事を謝罪が有ったが、すべて終わったら教えると書かれているので生還している

それから3年ほどたったある日

珍しく姉が面会に来た

貴族として領主として忙しいはずなのに何が?と思ったら表の色々が終わったから説明するとのことである

疲れが色濃くでている姉曰く

一部教会に在籍している令嬢がやらかしたとのこと。その人たちは私と同じで力石を作ることができるとして教会に入ったのだが、実際には作ることは出来なくメイドなどが作った力石を自分が作ったと言って売却していたらしい。

品質も最低限でよろしいものではないのにもかかわらず、生活に関しての要求は高かった。又、孤児院に慰問といって出かけては孤児に暴力を振るっていたとのこと。私がくすくす言われていたのはその噂を聞いた使用人たちが私も同じよなのではないかと色眼鏡で見ていたらしい

同じように孤児院では暴力を振るわれた子どもたちが保護されていたらしく危険があるということっで保護というなの隔離をしていたらしい

元々所属している孤児たちは悪い人もいるもんだという話をしつつ保護された子どもたちとはかかわらず勉強や手作業を勤しんでいたらしい。

力石をと教会に滞在している人たちは秘密裏に調査されメイドを守るために一緒に教会に来た令嬢もいたらしく。色々と配慮して処されたとため息とともに教えてくれた。

私のように俗世では生きづらい人間も居るが、フォローすれば俗世でも生きて行ける人など色々と調査し家族や本人の意向を確認した後に教会で過ごすか表に作った寄宿舎のようなところで生活する人間と分けられたらしい

そんなこと聞かれたこと無いのだが?と思っていると

「あなたは外で生活できないでしょ?うちとしてもあなたを外で生活させるよりは教会で今まで生活させてもらえればと伝えていたし。シスターたちも俗世で生活しないほうが心穏やかに生活できると証言が有ったから。そもそもあなたが日々生活している状況を見て誰も外に出そうとは思わないわよ」

確かにとは思う。

「今後表に近づいても陰口を言われることもなくなるとは思うけど。面倒ならこのまま奥で取引しなさい。ソッチのほうが安全だし」そう言って面会は終了した

特に表に出ようとは思わないし教会内で静かに過ごせているのならばそれでいいと思っているので、今後とも引きこもって生活していこうと思う。そうしろと太鼓判を押されているし

日々祈り畑仕事をし雨になったら力石や手作業をして過ごす日々は自分に有っているので



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