葵の作戦!
太陽が昇り
鳥が鳴きだす時間帯
「凌!おっきろ〜〜〜!」
毎度のこと寝ている無防備の俺にダイブをしてくる
「いってぇ!
・・・・・・・何すんだよ!
今日は日曜だろ!
だいたい今何時だ?」
時計を見る
5時30分
「・・・・・・・は?
5時30分?」
「うん!そうだよ〜
おはよう♪凌」
にこにこして言う
とりあえず腹がたったので眉間にチョップをする
「いった〜い
何するの!?」
「それはこっちの台詞だ!
こんな時間に何なんだよ」
「今日は日曜だよ
この間凌とデートする約束したじゃん♪」
「・・・・・・ハァ
おやすみ」
無視して再び夢の世界に飛び立つことにしよう
バサバサ
「いってぇ〜〜〜」
飛び立つことにしようとしたが上から辞書が降ってきたのでまた起こされる
「約束したよね!」
葵が明らかに不機嫌になる
「・・・・・・こんな時間にどこに行くつもりなんだ?
まだどこも開いてないだろ?」
恐らく何も考えていないであろう葵に呆れて言う
前にも何度も同じことがありもう慣れて来ている・・・・・・慣れって恐ろしいな
「今日はちゃんと考えているよ!
ここに行こう!」
葵はどこからか何かのチケットを取り出す
とりあえずそれを受け取り見てみると遊園地のチケットだった
開園時間は7時とも書いていた
「おい
開園時間7時になってるじゃねぇか」
正直朝から葵のテンションは怠い
「だからだよ〜
ここには電車を乗り継いで1時間!
凌が用意をするのに大体30分
ぴったりでしょ?」
・・・・珍しく,本当に珍しくちゃんと考えていたようだ
俺は少し関心した
「わかったよ
用意すればいいんだろ?
着替えるから出て行け!」
ベットから立ち上がる
「凌!
今日はこれとこれを来てこれを付けてよ」
葵はシンプルな黒と白のTシャツと黒のジーパンに
買った覚えがない指輪が通ったネックレスを渡して来た
「別に服なんか何でもいいが
こんなネックレス買った覚えがないな・・」
俺が呟くと
「凌〜〜
それ私があげた一昨年の誕生日プレゼントだよ?
覚えてないなんて酷いよ・・」
涙ぐみ言ってくる
「わ・悪かった
まじで謝るから」
「じゃあ・・・今日は何でも言うこと聞いてくれる?」
・・・どさくさに紛れて何言ってんだ?こいつ
ふざけんな
「それは無理だが」
すぐに拒否すると
「・う・う・・・・凌は・私が一生懸命に選んで・買ったプレゼントを忘れて・・」
本気で涙を流し始めた
「わかったよ
きけばいいんだろ!」
葵がニヤッと笑う
「その言葉忘れたら駄目だよ
早く用意して行こう♪」
葵は部屋から出て行った
・・・・・やられた
多分ネックレスを俺に渡した辺りから葵の作戦は始まっていたんだろうな
俺は普段服などは適当に選び
アクセサリーは付けない
だから葵は自分が渡した誕生日プレゼントを俺が忘れていると確信して渡してきたのだろう
「・・・・・・っくっそ〜〜〜
ふ〜ざ〜け〜ん〜な!」
最悪の朝が開けた
ちなみに葵はネックレスを誕生日プレゼントとして渡した日からこの作戦を考えていたことは凌太は知らない
・・・知らない方が幸せだろう