思い出・・・2
教室に私と大和先輩が入るとクラスは一旦静まりすぐにまたざわめき始める
学校のアイドル的存在の大和先輩と私がいれば当然か・・・「殴ったのはどいつだ?」
「あの人・・・・」
私が指をさすと大和先輩はその人の方へと向かう
「おまえは言い掛かりで秋穂に嫌がらせをした上に暴力を振るったらしいな?」
私は秋穂と呼ばれたことに驚いた
「やってないわよ
あの女が勝手に言ってるだけよ」
大和先輩がため息をはく
「今認めれば俺も先生に報告せず秋穂が許せば水に流すつもりなんだが・・・・」
「やってないって言ってるでしょ」
女は怒鳴り出す
「あくまでもやってないと言い張るんだな?
大和先輩は聞く
「しつこいわよ
やったっていう証拠があるの?」
「証拠・・・・か」
大和先輩は携帯を取り出し電話する
「じゃあ流してくれ」
一言だけ言い電話を切る
「じゃあ証拠を見してやろう」
笑ってはいるがさっきまでの笑いではなかった
「え??」
あの女は驚いている
証拠などないと決めつけていたから驚いているのだろう
「じゃあ今からテレビを見て貰おうか」
テレビの電源を付ける
すると私が呼び出され
暴言を散々はかれそして暴力・・・・・・
全て写っていた
「これは証拠にならないか?
それなら違うビデオもあるが見るか??
あるのは教科書・ノートを破いているシーン
上履きをずたずたに切り裂いているシーン
影で暴言を吐いているシーンまだまだあるがどれがいい?」
大和先輩はあの女を追い詰める
「・・・・・」
あの女は言い返す言葉もないようだ
「認めるか?」
大和先輩の問いにあの女は頷いた
「さて認めたところでどうするかは後だな
とりあえず今やらないといけないことはわかるよな?」
あの女は頷いて
私の方へ歩いてきた
「ごめんね
本当はあなたのせいじゃないってわかってたけど
認めたくなかったの・・・
本当にごめんなさい」
と言って頭をさげる
「秋穂・・・
そいつをどうしたいかはおまえが決めろ!
俺はおまえが決めたことには何も言わない
退学にさせたいなら俺が校長にいって退学にさせてやる
許すなら許すで俺は従う
その時また同じことをやればその女には消えて貰うがな」
大和先輩は私に
笑うそれは優しい笑顔だった
「多分彼女ももうしないと思うので許してやって下さい」
「そうか・・・
秋穂がそれでいいなら俺はいいよ」
大和先輩は私に言い彼女に言う
「もうするなよ
いじめはしてもされても結局はお互いに心に傷がつくんだからな」
大和先輩は彼女の頭を撫でて言う
「はい・・す・すいません」
彼女は泣きだし言う
「俺に謝るのじゃなくて謝るのは秋穂に・・・な?」
大和先輩は私の方を向き彼女に言う
「はい・・・ごめんね」
「もういいよ」
私は慌てて言う
「本当にごめんね」
また謝られる
「だからもういいってば
後こういう時は謝られるよりお礼の方が嬉しいな・・」
私は大和先輩を見ると先輩は心なしか嬉しそうな顔をしていた
「うん
ありがとう
こんなことをしちゃって言うことじゃないかもしれないけど
これからは仲良くしてくれる?」
彼女は心配そうに聞いてくる
「もちろんだよ」
笑って答える
その後私は彼女と友達になり卒業前には1番の親友になっていた
彼女とは高校は離れてしまったがまだお互いに休みの日などは会って遊んでいる
あの後私は大和先輩にお礼を言いに言った
その時に大和先輩に凌太でいいよと言われすごい嬉しくてその場で泣いてしまった
大和先輩・・・・いや
凌太さんは困りながらも私を撫で続けてくれた
私はあの後は凌太さんと話していない
私は凌太さんのことを好きになってしまい凌太さんを見かけると意識してしまい避けてしまう・・・・・
私はそんな自分に嫌気がさした
いつの間にか授業は終わっており担任の先生のホームルームが終わるところだった
「起立!」
委員長の号令で起立する
「さようなら」
クラスは解散したが
私はすぐに罰の体育倉庫の掃除に向かう
後一回秋穂視点を書きます 感想・評価は僕のやる気になりますのでお願いします