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夢日記チート、持久走で無双してモテすぎて辛いwwww

作者: 魔技術

これはKogakuinAdventCalender(https://adventar.org/calendars/5202)の11日目の記事(?)です。なんで書かなきゃいけないんだよ。友人許さん。

これはランダム単語ガチャ(https://tango-gacha.com/)

で出てきた夢日記、持久走、一対一をなろう風に仕上げたものです。

 小学校、それはかけっこの早さで序列が決まってしまう恐ろしい施設。早ければ早いほどモテ、遅ければ遅いほどカースト下位に近づいていく。俺もその小学校に所属している訳だが、残念ながら足が遅い....好きな麗子ちゃんはご多分に漏れず一番足が速い隼人のことが好きらしい。

 悔しい、自分の足が遅いのが憎らしい。俺ももちろん、練習してみたさ。でも何度走っても10秒台。Youtubeで見た足が早くなる方法も見て試したけど十秒台からピクリとも動かない。


「はぁ....」


 白くなった溜息を見て更にそんな自分に溜息をつきたくなる。もうどうせ無理だし夢の中だけでも麗子ちゃんに好きになってもらおう。どうやら明晰夢?とかいうものは自由に夢が操れるようになるらしい。現実が無理なら、夢の中だけでも好きになってもらおうという算段だ。我ながら完璧な作戦。

 近くの机に日記をセットして、準備完了。寒いし早く布団に入ろう。どうやら、日記に見た夢を見たい夢に近づけた内容を書けば明さき夢を見やすくなるらしい。麗子ちゃんに好かれる夢を見ますように。俺はそう祈りながら寝た。


 よし、今日は持久走の日だ。50mは無理かもしれないけど、持久走だったら隼人に勝てるかもしれない。麗子ちゃんを振り向かせるぞ!俺は意気込んでクラウチングポーズを取る。


「よーい、スタート!」


 先生の掛け声に合わせて勢い良く走り出した。いや、勢い良く走りだしたと思った。なぜかもう前方に隼人が見える。あれ、スタートタイミングは完ぺきだったはず。必死に足を回転させようとするが、意思とは反対に足が重しを付けられたみたいに全然動かない。

 あ、隼人、諭吉、一葉徐々に色んなメンバーに抜かれていく。でも、持久走はリカバリー出来る!どうせ後でスタミナ切れになるんだ。そんなことを思って一週目を終えようとすると自分の息が上がってきた。あれ、隼人はどこだ?もう見える場所には隼人が居なかった。


 だが、ここにいるよとばかりに隼人が目の前を通り過ぎていく。最悪だ、リカバリーなんてもう....麗子ちゃんに良い所見せられなかったな...


「ピピピピピ」


 はぁ、最悪な夢だ。目覚ましを止めながら忘れないように夢を振り返る。明日には持久走のテストがあるのでリアリティがある嫌な夢だった。このままいけば夢通りに持久走テストは行くだろう。最悪だ。行きたくない。現実逃避をするように置いておいた日記を開いた。この場合は、持久走で隼人を抜いて麗子ちゃんに惚れられたって書けばいいのか。

 書いていて虚しくなるがこれも明晰夢の為。妄想を書いている訳じゃない。俺はそう思いながら登校する。


 昔は近くの幼馴染と登校していたんだけどな....俺の足が遅いばっかりに一緒に登校するのが恥ずかしい断られてしまった。散々だ。

 授業は一番端で受ける。ノロマのお前には端っこがお似合いらしい。殴り蹴るのいじめはないが、ハブられるのは当たり前だし、杜撰な扱いを受けるのは当然だった。足が早ければ....何度そう思ったことか。一人でも遊んでも楽しくないので本を読んで過ごす。俺もみんなと遊びたいな....


退屈だった学校生活も終わり下校、夕飯と済ませ、遂に寝る時間である。明晰夢見れるかな!ワクワクしながら布団の中に入る。当然ワクワクして寝たら中々寝れるわけもなかったのだが、明日の持久走のテストのことを思い出したら嫌になって秒で寝れた。


 よし、今日は持久走の日だ。50mは無理かもしれないけど、持久走だったら隼人に勝てるかもしれない。麗子ちゃんを振り向かせるぞ!俺は意気込んでクラウチングポーズを取る。


「よーい、スタート!」


 先生の掛け声に合わせて勢い良く走り出した。クラウチングスタートに成功し、勢いよく駆け出していく。隣に隼人が近づいてくるのが見える。後ろを振り向くと俺と隼人以外のクラスメート姿が見えた。体力が切れるかもしれないが、ここで全力を出し続けないと絶対に勝てない。

 俺はYoutubeで見た足が早くなる方法を思い出しながら足の回転を早めていく。隣に居た隼人はいつのまにか消えている。

 一週目、まだ走れる。二週目、まだ走れる。


 最後の週に来たがぶっちぎりで俺が一位だった。行ける!俺は息を切らしながら必死に走り、そのまま完走した。完走すると、麗子ちゃんがタタタと近づいてくるのが見えた。

 目に収めておきたいがそれどころではないほど息を切らしているのでひとまず座る。座ると麗子ちゃんが「一緒に今日帰ろ」耳打ちしてきた。


 内心テンションMAXだったが息を切らしながら頷く。ここでガッついたら余りにもダサイからだ。下校が楽しみだな~


「ピピピピ」


 軽い絶望を覚えて起きる。そこは下校まで見せてくれよ夢!確かに理想通りの夢ではあったかもしれないが、あそこで起きてしまうのは頂けない。俺は怒りながら日記に下校する所までと追記しておいた。今日は持久走のテストか....行きたくないな.....


遂に持久走の時間になってしまった。憂鬱だ。クラスメート全員に抜かれる夢を思い出す。まあ、もういいか。俺は現実を捨てる!俺は普通にポーズを取る。クラウチングスタートなんか結局意味なかったしな。


「よーい、スタート!」


 先生の掛け声に合わせて勢い良く走り出した。なぜか自分の体じゃないみたいに、勢いよく駆け出していく。隣に隼人が近づいてくるのが見える。後ろを振り向くと俺と隼人以外のクラスメート姿が見えた。なぜか勝ててるんだ。体力が切れるかもしれないが、ここで全力を出し続けないと絶対に勝てない。

 俺はYoutubeで見た足が早くなる方法を思い出しながら足の回転を早めていく。まさに錘が外れたかのように足が軽やかに動いていく。隣に居た隼人はいつのまにか消えている。

 一週目、まだ走れる。二週目、なぜかまだ走れる。


 最後の週に来たがぶっちぎりで俺が一位だった。え、行けるじゃん!俺は息を切らしながら必死に走り、そのまま完走した。完走すると、麗子ちゃんがタタタと近づいてくるのが見えた。

 目に収めておきたいがそれどころではないほど息を切らしているのでひとまず座る。座ると麗子ちゃんが「一緒に今日帰ろ」耳打ちしてきた。


 すごい!夢通りになった!!!内心テンションMAXだったが息を切らしながら頷く。ここでガッついたら余りにもダサイからだ。下校が楽しみだな~

 夢じゃないので目覚めるなんてことはなく、下校の時間になった!約束通り麗子ちゃんと一緒に下校する。


「足早くなったね!良くみたら隼人君よりカッコいいし、好きかも。手、つなご?」

「いいよ」


 手汗を滾らせながら俺は麗子ちゃんと手を繋いだ。幸せだ。なんて幸せなんだ。あの麗子ちゃんと手を繋げるなんて。

 会話しながら帰っているとそろそろ別れないといけない場所に来た。俺は惜しみながら手を放す。


「そろそろここで俺はあっちに行かなとダメだから」

「じゃあ別れのキスね」


 麗子ちゃんの顔が迫ってきて.....


 あれ?なんで布団に俺は居るんだ?え、夢?まあ、そりゃあ夢日記書いてたら足が早くなるとか意味の分からないことないか。どうせ早くならないし、諦めて勉強するか。とりあえず、今日サボった分はやっておこう。

夢オチなんてサイテー

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