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21-23.海外での自動車や鉄道の事情は?

前回のあらすじ:僕の考えた外向きの策「②木を隠すなら森の中、だから森を育てていこう」について、ざっと説明してみました。まぁ、エウローペ半島地域にはこれくらい縛りを入れないと他の地域は勝負にならないと思うんですよね。勿論、地球(あちら)の知識ベースなので、こちらの詳細情報が入れば、多少の見直しは入ってくるとは思います。(アキ視点)

少しボリュームのある話をしたので、休憩タイム。

僕はブランチを食べたばかりなので軽く飲み物を貰う程度だけど、皆さんは僕が合流する前からお話してたようで、アイリーンさんが提供するサンドイッチをぺろりと平らげていた。


地理学の話をするに当たって、ちょっと確認しておきたいことがあるから、今のうちに確認しておこう。


「マリさん、弧状列島内だと都市間は運送人が空間鞄を抱えて運ぶのが常で、大柄な体格の鬼族達が大勢走って移動できるように道路網を国中に整備している地域は稀ですよね?」


「そうね」


「それって、交易している海外でも同様なんでしょうか? それとも道路網が整備されて馬車なり、自動車なりでの物流は発達してたりします? あと、鉄道網が整備されているかどうか知ってたら教えてください」


これまでは弧状列島内の事例しか聞いてこなかったからね。


「地竜が練り歩いている地域では、地竜が踏み固めた道、竜路は何年経っても草も生えないほどで、輸送路として活用されているそうよ。馬車や牛車が一般的。勿論、地竜達がやってくる間は通行止めになってしまうけれど、そこは彼らを刺激しないように、彼らが通り過ぎるまでは輸送は停止して過ごすようね」


以前、ケイティさんに聞いた話だと地竜の通り道近辺は、居住不可地域ってことだったけど、歩きやすい便利な道路としては、地竜が近くにいない間は使ってるんだね。地竜がいる間は立ち入り禁止。まぁ合理的だ。


あと、家電のように魔導具が普及してる、とこちらのことはケイティさんから聞いていたけど、それは共和国限定の話と言ってたように、魔力で動く自動車が地球(あちら)のようにそこら中で走ってるような事もなし、と。


……というか、石油は見つけているようだけど、海運が海竜達の影響で発達してないせいで、大型タンカーのような船舶を運用できてないんだ。定期的に膨大な量の石油が届かなければ、自動車なんて運用できる筈もなし。


魔術はあるけど、それで万事解決とはなってくれない。世知辛い世の中だね。


「その竜路ですけど、地竜達がよく歩くルートの両脇、その結構広い範囲が地竜の縄張り扱いになってたりします?」


天空竜は巣を構えた一定範囲を縄張りとする。なら、地竜はどうだろう?


「彼らとの間で取り決めがある訳ではないけれど、彼らが邪魔と感じた物は全てが破壊されるから、自然と両脇は地竜が手入れをする縄張りと看做されているようだわ」


それは何とも物騒な園庭さんのいるグリーンベルト地帯って奴だ。自然環境保全という意味では良いのだろうけど、互いに邪魔に思わない程度の距離感を掴むまでにどれだけの破壊が行われた事やら。


「ありがとうございます。それで地竜は群れで行動するのが基本のようですけど、天空竜達とは逆に個より群れを優先する思考が強い感じでしょうか?」


「群れから外れた個体は長生きはできないとは聞くわ。それと全ての地域で地竜の歩みをずっと観察した者もいないから、地の種族が知らないところでどう動いているか詳細は不明ね」


 なるほど。


「巨体で動きが鈍いから、互いをカバーし合う生態になったってとこのようですね。それで、馬や牛は普通の家畜ですか? 角の生えた馬とか牛も活躍してたりします?」


そう、聞くと、思わぬところ、足元から突っ込みが入った。


「ニャ―」


トラ吉さんが、そんなのする訳ないだろ、って呆れた感じの突っ込みを入れてきた。


「アキは角猫のトラ吉以外の魔獣を知らないようだけれど、家畜のように人に使役される魔獣なんていないわ。あくまでも対等の友として、気が向けば力を貸してくれる程度よ。それに街中に魔獣が入ってきたら、それこそ大混乱だわ」


「あー。そう言えば乗船する時も、船員さん達がビビってました」


「ニャ」


当然だろ、となんかトラ吉さんが自慢げに鳴いた。いや、そこは遊び半分で脅しちゃ駄目でしょ。まぁ、軽くじゃれる程度だったから特に問題にはしてなかったけれど。


角の生えた獣、つまり魔獣は家畜のように使役されることはない、と。ファンタジーなら定番の一角獣ユニコーンみたいな存在も、こちらだといても、少なくとも乙女フェチってことはなさそう。


っと、地竜に話を戻そう。


「地竜達ですけど、行列を為して我が物顔で歩く様はさぞかし壮観な眺めでしょうね」


こちらの世界にいる地竜は、地球(あちら)で言うところの恐竜の竜脚類のような外見なんだよね。小山のような巨体と橋脚のように太い四つ足、そして前後に伸びる長い首と尻尾。竜族らしく頭には角が生えているし、体表も金属光沢のある鱗に覆われている、と違いはある。


しかも、地球(あちら)なら踏みつけるとか、首や尻尾で薙ぎ払うといった物理攻撃しかなかったけれど、こちらの竜達は、溜めの時間すらなく発動と同時に着弾する熱線術式を放ってくるからね。


地球(あちら)なら、小型の恐竜達が数で翻弄するとか、出血を強いるとかで群れで狩るという選択肢もあるだろうけど、こちらでそんな真似をすれば、熱線術式を連射されて、機関銃の掃射で薙ぎ払われる歩兵のような末路を迎えるのがオチだ。それも面に対してばら撒くんじゃなく、一発、一発が必中弾、それも急所を撃ち抜く致命の一撃(クリティカルヒット)ってところがエグい。


僕の感想は、随分と緊張感のない観光客のように聞こえたらしい。


「地竜達は弓矢より長い範囲を警戒域としていて、敵意があると看做した相手には容赦なく熱線術式を放ってくるようだから、そんな呑気な気分で眺めてはいられないわ」


「でも、別に動物なら見境なしに、とかじゃないんでしょう?」


「鳥や獣、特に襲われる側にある種は地竜達の近くを好むそうよ。勿論、踏み潰されないように気を付けながらだから、彼らもそうのんびりとしているのではないけれど、それでも肉食獣や猛禽類に狙われるよりは安全だから、と」


「それは地竜達が争うようなら追い払うから?」


「そういうこと。気紛れに、時には遊び半分で倒してるそうよ」


 ふむ。


「娯楽のように、食べる訳でもないのに狩るのはなんか嫌ですね。それは地域限定だったりします? 例えば営巣地とかなら、子竜を守ることに繋がるからまだ理解できるかなぁ、って」


「その傾向はあるみたいよ。彼らはあまりの巨体故に卵は産むけれど、子育てはしないのよね。ただ、その代わり、入念に営巣地周囲の肉食獣や猛禽類、それと私達のような地の種族を狩るらしいわ」


 あー。


「生まれたばかりの子竜を捕まえて飼育してみようとか試みた連中が昔いたとかです?」


「でしょうね。地の種族は老若男女問わず、見つけ次第、撃ち抜いてるって」


「なんか恨まれ具合が半端ないけど、それなら納得はできますね。産みっぱなしな竜脚類よりは子供に優しい感じですから。ただ、他の生き物からすれば、正に天災。なら、肉食系の獣や鳥は地竜を見ると逃げる感じ?」


地球(あちら)でも大昔に大地を闊歩していた竜脚類達は、その営巣地跡の化石も残っているけれど、足跡や巣の密度からして産んだら産みっぱなし、温めたりもしないし子育てもしないようだ、って研究が発表されてたからね。彼らの巨体だと卵を温めるどころか潰してしまうだろうし、小回りも効かないから生まれたばかりの子に構うのも現実的じゃなかったんだろう。


「逃げるというか、遠巻きにして様子を伺うってところかしら。地竜の近くには多くの獲物が逃げ込んでいる訳だから、彼らだってそれを見逃す手はないわ。それに地竜達は彼らの都合でどんどん歩いて去って行くから、いつまでも地竜の影に隠れ続けてもいられない。そこはそれぞれ駆け引きがあるようね」


 おぉ。


「もしかして、動物や鳥のそういった地竜絡みの独特の生態とかについて記述された本とか出回ってたりします!?」


 ちょっと前のめりになって、マリさんに手で制された。


「ほら、少し落ち着いて。高額な本だったけれど、確か共和国の図書館に蔵書があったと思うわ。ただ、人気がないから閉架書庫に入ってたんじゃないかしら」


 えー。


「なんて勿体ない! 地球(あちら)では恐竜と言えば、子供達の大人気ジャンルで、機械仕掛けの実物大の恐竜なんてのも展示されてるくらいなのに。未来の探索者達へのアピールを兼ねて、子供向けの綺麗な図鑑とかもどーんと出すべきですよ」


そう熱く語ってみたものの、いまいち反応が鈍い。


「そういう沢山の絵を載せた大判の本って、手間がかかる割に数が出ないのよね」


「でも文化的な側面とか、子供の育成という面から言っても――」



っと、リア姉が割り込んできた。


「はいはい、アキも、あちらの感覚で語り過ぎ。街エルフが長命種だって忘れてないかい? そもそも子供の人数は少ないんだ。人族みたいに二十年ペースで子供がぽんぽん生まれるようなのと同じ感覚で語っても、そんな数を読む子が街エルフにはいないよ」


 あー。


義務教育だけで百六十年とか言ってるくらいだもんね。社会に占める子供の割合なんて、日本あちらに比べたら十分の一、下手すると百分の一とかってことか。同年代の子は全員顔見知りって感覚だ。うん、日本あちらとはあまりに違い過ぎる。


「うん、リア姉の言う通り、それじゃ数が売れないね。あ、でも、今後は他の種族相手の販路も期待できるし、小鬼族なら人族の倍のペースで世代交代するから、子供数は今の千倍とかになるよ。うん、やっぱり貸本業はぜひ頑張りましょう」


「熱烈アピールね」


そう笑いながらも、マリさんも感覚のズレと未来の売り上げに心が動いたようだった。





「それと鉄道だったかしら。弧状列島でも大都市や工場の中といったところでは、人や物の移動に鉄道は使われてるわよ?」


 おー。


「僕が移動に使ってる馬車みたいに、魔導人形の馬で引く感じですか?」


「私達の国ではその通りだけれど、連合内では効率が悪いけれど魔導具で車輪を動かしているわ」


共和国内では、蒸気機関が普及する前に一時期流行った馬車鉄道って形式のようだ。まぁ牽引しているのは魔導人形の馬だから、印象はかなり違ってそうだけど。


それと魔導具で走らせる車両の方は、聞いてみると、アメリカでよく走っているボンネットが前に突き出た大型バスみたいな形状らしい。


「飛行杖や帆船みたいに加速術式を使うんじゃないんですね」


どちらも加速術式で直接動かしていたから、その方が効率的なのかと思ったけど、どうも違うようだ。


「空気のない宇宙では羽ばたく訳にもいかないでしょう? それに帆船は、術式で風を吹かせるのと、スクリュー推進を動かすのと、加速術式で船体を直接動かすのを比べると、加速術式が一番効率が良かったのよ。帆船の場合は何より推進時の音が静かなのが決定打になったというのもあるわ」


 ふむふむ。


スクリュー推進だとキャビテーションの問題もあるし、それが生じなくても海水を押す際の流体の動きやプロペラ自体の振動などでどうしても音が生じるから、こちらの世界だと可能な限り静音航行したい訳で、そういう意味でもあまり選びたくない推進方法ってことだ。


「魔術で車輪を動かして走るなら、空気も汚れないし騒音も大きく無くて良さそうですね」


「騒音が大きくない? 車輪と線路の鉄同士が擦れて静音術式を使ってもそれなりの音はするし、走ると振動もあるから、近隣住人からの評価は良くないのよ? 便利だから仕方なく使ってるの」


 なるほど。


そもそも騒音を立てて動く自動車とかも走ってないし、いろんな意味で日本あちらに比べるとこっちは静かなのを失念してた。


「街エルフだと、イヤーマフが必要になったり?」


「気になる人は付けてるわ。あぁ、アキはこちらでは見たことがないのね。既存の施設だと魔導具が多くて見学は無理でしょうけど、港湾都市ベイハーバーの拡張工事が始まれば、工事区間を走る車両も見れると思うわ」


「それは素敵ですね。お爺ちゃんも見てみたくない?」


「わざわざ鉄の線路を敷いて、その上を走る車両とは確かに面白そうじゃ」


 うん、うん。


「鉄道は普通の自動車に比べても圧倒的に小さな力でモノを運べるからね。空を使う場合と比較すると一、二割ってとこで済むんだ。線路を敷く手間はかかるけど、それをするだけの価値があるんだよ」


「それならば沢山運ぶのであれば、鉄道を敷くじゃろうな」


「うん。っと、そう言えば東遷事業では大河の付け替えで、新しい河川を掘ったら、出た大量の土砂は既存の河川の跡地を埋めるのに使うのかな? それだと結構な量を運ぶから鉄道を敷設するかも?」


この閃きはリア姉に否定された。


「アキ、こっちでやるなら、普通に水運を使うよ。水運の効率は鉄道より多少悪くても、道路を荷車で運ぶのに比べれば段違いなんだから。それに既存の河川も完全に埋めるんじゃなく、水田に水を流す用水路のように残すんじゃないかな」


 あぁ、なるほど。


稲作には大量の綺麗な水が必要で、それを雨水だけで賄うのは現実的じゃない。そして既存の河川は当然、水が流れやすい勾配も付いているのだから、完全に埋めてしまうのは勿体ないか。


「それもそうだね。風と浮力を使えばその方が効率的だった。鉄道を敷設するのは大変だもんね」


「そういうこと」


そんな僕達のやり取りを聞いて、ジョウさんが呆れた声をあげた。


「東遷事業はアキの発案だと言うのに、随分と雑じゃないか」


 ん。


「大まかな方向性は示せても、こちらの実情に合わせて、何が最良なのか、なんて部分になってくると、僕は何も知りませんからね。そういうのは本職の方々にお任せするのがベストですよ」


「まぁ、それはそうだが」


ジョウさんは、正論だと認めながらも、どこか不満げだった。


 さて。


「マリさん、それで国内でもそれなりに使われてることはわかりましたけど、海外ではどんな感じですか?」


「私が知る限りではやっぱり一部の大都市内で使われる程度だった筈よ。ケイティ、どうかしら?」


話を振られたケイティさんは少し考えてから口を開いた。


「私が活動していた地域では、やはり利用は都市内に限定されていました。それでも日本あちらでの通勤ラッシュのような賑わいもあって、人や物の輸送にかなり活用されていましたね。馬や牛といった家畜はどうしても食べ物や糞尿の問題があるので、力のある大都市ほど、鉄道の導入は熱心でした」


 ほぉ。


「郊外で使われないのは竜族や魔獣が理由ですか?」


「担当者に聞いた訳ではありませんが、その理由は大きいと思います。走行時の騒音が酷いので竜達は嫌悪感を示すでしょうし、地竜であれば彼らが線路を踏むだけでねじ曲がってしまい、橋をかけても興味本位で乗られたりしたら、簡単に崩れてしまいかねませんから」


 あー。


「それだと、地竜が近寄ってこない地域で、天空竜達の飛行圏内でもない、そんなところでないと使えない感じですか。長距離を繋ぐ鉄道の利点もそれじゃ活かせませんね」


「はい。それに先ほど言われた条件を満たす地域であっても、鉄道を敷くだけの需要があるとは限りません」


「悩ましい話ですね」


まぁ、自動車や鉄道についてもある程度聞けたので良しとしよう。弧状列島はかなり特異と思ったけれど、こちらの世界は海外でも、鉄道には優しくなさそうだ。

ブックマーク、いいね、ありがとうございます。執筆意欲がチャージされました。


今回は休憩を兼ねて、本作における陸上の交通手段について触れてみました。


馬車鉄道や魔導機関付車両といったものが、都市内、自分達の勢力圏内では使われているんだぞ、ってお話でした。車輪も鉄道も便利ですからね。ちょっとしたことまで空間鞄なんて使ってられんのです。それに空間鞄に人を入れて運ぶ訳にもいきませんから。


ちなみに日本で馬車鉄道は明治15年(1882年)から昭和24年(1949年)と70年ほど使われてました。なんと「北海道開拓の村」という野外博物館では、夏季限定ですけど馬車鉄道が再現されてたりしますよ。冬季は馬そりを運行してるそうです。馬車鉄道は滑らかな勾配の線路上を進むので乗り心地は馬車に比べると各段に良いのが特徴です。


<本作での地竜について>

2-8ではケイティが伝聞形式でさらりと紹介してましたけど、今回はもう少し詳しく掘り下げてみました。地竜は天空竜のように空を飛ぶために軽量化された華奢な体躯でなく、地鳴りを立てて歩く巨獣といった様で、竜鱗に覆われた身体は攻城兵器の直撃を受けてもびくともしません。


というか、まぁ地の種族も攻城兵器で戦った過去があったって話ですよね、はい。で、ダメージ入らなかったと。絶望感半端なかったでしょうね。


岩石を降らせるというのは創造術式で岩石を僅かな時間出現させて、対象を押し潰したり、遠方の五月蠅い防衛塔を黙らせたりと、質量弾として使う感じ。


火炎の吐息(ドラゴンブレス)は、うじゃっといる対象を焼き滅ぼす際にばーっと掃くように噴く感じ。密集陣形ファランクスを組んで突っ込んでくる軍勢なんかは、これで埃のように薙ぎ払われたことでしょう。


そして、細かい対象を攻撃する際には、熱線術式を連射してくる感じです。対空、対地なんでもござれ、連射OK、弾速は実質必中、威力は対象によって適宜変更って感じなので「致命の一撃(クリティカルヒット)」と認識しておけば間違いありません。射界は地竜の見える範囲なので死角が結構あるんですけど、長い首は自在に動くので死角に回り込む、というのは結構難しい。しかも、地竜は群れで動くのが基本で、互いの死角をカバーし合ってますからね。まぁ無理筋です。


天空竜が地球(あちら)での戦闘ヘリとしたら、地竜は主力戦車ってとこです。天空竜と同様、その戦闘力は軍勢相当、個人で戦えるレベルではありません。本作世界には勇者とか魔王なんてのもいませんからね。常軌を逸した個なんて便利な存在はいないのです。


あと、なんか描写を加えてみたら、明確に地の種族を敵視して、見つけ次第駆除してる感じになりました。彼らは長命ですからね。過去に子竜捕獲に手を出した馬鹿が一人や二人ではなかったのでしょう。何気に我らが海(メアノストルム)に棲む海竜達と同様、海外では竜族と険悪な関係な地域が多いようです。ご愁傷様。自業自得だけど、何百年前の馬鹿のせいで、目の敵にされているというのは、泣きたい気分でしょうね。


それと多分、どれだけ地の種族の国家が配慮しても、どの時代でも、地竜の子を狙う馬鹿は出てきてるでしょうから、地竜達が遠い過去のことだった、と許す流れになるかというと難しいでしょう。


個でいるのが基本の天空竜に対して、群れでいるのが基本の地竜、と綺麗に対になりました。群れがペースを揃えて移動する生態からして、天空竜達とは逆に個としての活動への理解を得るのが大変そうです。


今回の情報も踏まえて、次パートからは地理学視点でのこちらの世界の分析をしていきます。


次回の投稿は、二月四日(日)二十一時五分です。


<おまけ画廊 ※Microsoft ImageCreaterで生成>

・森林地帯を歩く地竜達

挿絵(By みてみん)


やたらと羽を付けたがるし、空を鳥で埋めたがるし、足元を草食動物で埋めたがるし、開けた空間恐怖症でも患っているのかってくらい苦戦させられました。こんな感じに草食動物達は襲われないとわかってるので、踏まれないよう注意しながら地竜達に寄ってくるのでした。できれば周辺警戒してる感じで、違う方向を向いている個体も欲しかったですね。


あと馬車鉄道の絵を作ろうと結構頑張ってみたんですけど、どうやっても線路の上を走る馬車が限界で、客車を牽引する馬車鉄道にはなってくれませんでした。学習元データが少な過ぎるのでしょう。

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『彼女を助けようと異世界に来たのに、彼女がいないってどーいうこと!?』を読んでいただきありがとうございます。
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