19-14.連合初の社交界、或いは夜会
前回のあらすじ:人形操作を学ぶ三竜(黄竜、青竜、金竜)に、地の種族の文化を学んで貰う為、各種族の絵本ベースで読み聞かせをやろうと提案してみたんですが、皆さんの反応はちょい渋め。この秋の間にロングヒルに絵本を集めて貰えることにったのは一歩前進ってとこでしょうか。(アキ視点)
代表の皆さんは、人形操作の人形提供に並行して、地の種族の文化を絵本で学んでもらう件や、休戦協定や参戦義務を伴う軍事同盟の締結、平和の果実としての食料の相互供給条約などについて、実務レベルで話を詰めると言って、連邦大使館へと揃って移動していった。
シャーリスさんと宰相さんも、地の種族の国家間の調整や条約締結への流れを知りたいと、更に何人も追加召喚をする力の入れようだった。
お陰で、ランチタイム前には、庭先も静かになったんだけど、アイリーンさんの指示で、今度は、人族だけが集うテーブルセットの用意が始まった。
「あれ? ケイティさん、今日はがっつり一日、会議のために確保してたんじゃありませんでしたっけ?」
「思ったよりも手早く終わりましたので、セシリア様、エリザベス様と少し長めのランチの時間を用意させて戴きました」
ふむ。
「何かありました? いや、用事がないと嫌とかじゃ無いですけど」
「お二人は、ロングヒルで開催中の交流祭りに参加されている連合各国の王族、貴族の女性達との社交の場を開いており、その成果についてお話する機会を望まれていたのです」
ふむ。
「もう、開催期間も半分を過ぎたから、結構な人達と交流もできた事でしょう。となると、セシリア様の希望されていた女衆同士の横の繋がりについても手応えがあったかな?」
「そのようです。詳しくは直接聞かれるのが宜しいでしょう」
ケイティさんに促されて遠くに目を向けると、少数の護衛の人達と共に二人がやってくるのが見えた。足取りも軽く元気そうで何よりだ。
というか、秋の気候に合わせたラフな装いで、テンポよく手を振りながら広い歩幅で進む姿は、どうも運動を兼ねてるっぽい。
差し出されたタオルで汗を拭う感じからして、王城から直で来たわけでは無さそう。
「いらっしゃいませ。運動の秋に目覚めたとかですか?」
僕の問いにエリーがストレッチをしながら答えてくれた。
「各地からやってきてる方々にとっては一夜限りの社交の場でも、私と母様にとっては連日連夜の夜会なのよね。だから、こうして昼の間に辻褄を合わせてるのよ」
王侯貴族の方々は昼間は交流祭りに参加されてるから、逆に昼の間は比較的、自由が利くそうだ。
「セシリア様も連日の御馳走は悩ましそうですね」
「私の分は見た目からは分からないように、味付けも含めて軽めに作って貰っているの。それでも歓迎の場で質素な料理とはできないから大変ね。贅沢な悩みよ」
若い子達の相手はエリーに任せて正解だった、と話す姿は、三児の母とは思えない艶やかさがあって、言うほど辛そうではないけれど、気を抜いてたら服がキツくなりそうな強行スケジュールだから、きっとかなり綿密な準備をされていたんだろう。
アイリーンさんがランチの用意をしてくれたけど、二人は野菜たっぷりの中華スープと、水餃子とかなり軽め。僕の方は、青椒肉絲の定食セットだ。
シャキシャキの筍とピーマン、それと人参が同じ太さの細切り牛肉と合わさると歯応え良し、野菜の軽い苦味と牛肉の甘さの連携良しとご飯が進んで嬉しい味付けだ。
まぁ、今日は打ち合わせメインなこともあって、肉やご飯は実は抑え気味で、その分、野菜マシマシって感じなんだけど、噛み応えがある分、満足感もグーンとアップなんだ。
「元気そうで何よりだわ。それで代表の方々との話は、何か収穫はあったのかしら?」
食べ終わって、程良い温かさの烏龍茶を飲んでさっぱりしたところで、エリーが話を振ってきた。
「各勢力でロングヒルに絵本を持ち寄って、三柱、黄竜、青竜、金竜の皆さんに読み聞かせをしていこうか、って話になってね――」
二人は秘密厳守の誓約をされているし、ロングヒルで行われる活動だから、情報共有の許可は出てるんだよね。だから、人形操作に伴う人形の提供と、並行して地の種族の文化を学んで貰う活動もしていこう、どうせなら地の種族と妖精同士も絵本を持ち寄って、文化の相互比較、理解を進めていこうって流れになった、とざっくり説明したんだけど、二人は何とも奇妙な話を聞いた、って表情を浮かべた。
「その、天空竜の方々に、絵本を読み聞かせる、だったかしら? 三柱一緒に?」
絵面が想像できない、とセシリア様は困惑気味だ。
「そこは大型幻影で表示しつつ、ナレーションのように語り掛ける感じでしょうか。僕はそれでも良いけれど、他の方の場合は小型召喚に切り替えるとか工夫はいるでしょう」
三柱も集うと、いくら抑えていても圧が凄いからね。
だけど、エリーは別のところが気になったようだ。
「アキはともかく、他の誰が読み聞かせるって言うの? あの天空竜達相手に! それも絵本を?」
「子供達相手に読み聞かせをするのが得意な人くらいいるでしょう?」
情感たっぷりに語りかけてくれれば、雌竜さん達も興味津々、楽しんでくれるだろうと話したんだけど、セシリア様が眉間を揉みながら、まったをかけた。
「少し待って。アキ、目的は絵本をただ読み聞かせるのではなく、私達の文化を竜の方々に理解していただく事なのよね?」
「はい。個で生きていて心身共に最強な方々ですから、群れで生きる僕達の感覚とのズレが結構あって、多分、色々と説明しても共感して貰うのは難しいとは思ってます。でも理解は可能なので、挿絵を見つつ、ナレーションを聞いて、そのシーンの状況とか、前提となる知識とかが脳裏に浮かぶくらいにまではできれば十分――」
「ちょっと、待って、待って。アキ、貴女、今、かなり無茶な事を言ってたわよ!?」
エリーが説明してるのを遮って駄目出ししてきた。
「え? 彼女達も何もゼロからって訳じゃなく、人形操作の練習で、幼児人形の動きを通じて、大人との違いとか力の弱さとかは理解してるとこからスタートだよ? 後は、臨機応変に質疑応答しつつ、上手く興味を引き出して――」
「ストーップ! はいはい、そこまで! 読み聞かせをする人にどれだけの技能を求めてるのかしら!? そもそも竜族を相手に長々と雑談できる時点で竜神子相当、絵本の読み聞かせだって、あれ、結構、難しいのよ? その上、あれこれ聞いてくるのはアキも聡いと認める雌竜の方々、それも三柱同時ですって? 若雄竜三柱相手に私達がどれだけ苦労させられたか――」
そこから何か妙なスイッチが入ったようで、延々とそれはもう丁寧に、無茶言うな馬鹿、と罵倒されることになった。
エリー曰く、僕の求める読み聞かせをする人は、竜神子で、竜とこちらの文化の双方に精通した専門家であり、更に相手に解りやすく說明できる察しの良さがあって、読み聞かせる話術にも卓越してるって話らしい。
なお、社会奉仕活動の一環として、エリーは子供達への読み聞かせをやってるそうだけど、子供は読み聞かせる側の本気具合を的確に見抜いてくるから、自分も本気で楽しむつもりで絵本の世界に没入する気概を持たないと、好評を得られないとのこと。幼い子は遠慮なく文句を言うし、飽きたらちょろちょろ歩き出すし、上の子だと、こちらの立場を慮って愛想笑いをしてきたりするから、評価が低迷してた頃は本気で凹んだ、と教えてくれた。
王女様も大変だ。
「竜の圧は小型召喚で緩和すればいいし、彼女達もこちらの文化には疎いから、疎い者同士で互いを補いつつのんびり理解を深めていけばいい話だと思うよ。まぁ、棒読みじゃ興醒めだから、それなりの演技はして欲しいけれど」
それくらいからで登山の時みたいに急がなくていい、と補足したんだけど、セシリア様が背筋がヒンヤリするような笑顔で、妥協案を話してくれた。
「それなら、最初の一冊はアキに読み聞かせを試して貰いましょう。一通り終えれば、どんな人材が必要なのかも見えてくる。どうかしら?」
「それはまぁ、構いませんけど。あ、そうだ、お二人で連合各国の方々と大勢話をされたんでしたよね? それなら、異種族に先入観なく、その文化に興味を示して、比較、研究することに意欲を示してくれそうな才女って居ませんでしたか? 代表の皆さんからは渋い返事しか返ってこなくて残念だったんですけど、王侯貴族は対象外にしてた感じだったから、案外、居たりしないかって」
誰かがやってみないと、見えてこないものもあるからね。絵本なら分岐のない一本道シナリオだから、登山の時のように話は広がる心配は薄いと思うんだ。それに読み聞かせたらどんな反応をしてくるか楽しみでもあるし。
「男社会では手詰まりでも、女社会なら、って話ね。①異種族に先入観がなく、②異種族の文化に興味を示し、③多種族間の文化の比較研究をすることに意欲を示す人?」
うん、うんと理解を示した表情を浮かべながらも、エリーがわざわざ指を折って条件を数え上げてきた。
「ん、そういう事。それにほら、女性同士なら出産や育児は異種族であってもある程度は同じでしょう? 共通的な話題がある方が理解が捗る気もするよ」
「確かに領主代行としての責を担うだけでなく、事業に手を出している人はいたわ。近隣諸国との絆を維持する為に婚姻する事を退屈も思う若い子もそれなりにいた。ただ、限られた時間の中で、それまで自分の領地で閉じていた世界を、連合内に広げて、横の繋がりを持っていかないか、と提案した程度で、そこまで深く話せてはいない。母様は?」
「そこは変わらないわ。ただ、歳を重ねた方々は自国で既にある程度の責務を担っているから、アキが望むような活動まで手を伸ばせる方はそう多くないでしょう」
むぅ、思ったよりも活動はスロースタートだった。いや、それまで接点がない人同士で、近隣だけでなく、連合全体に視野を広げて交流していきませんか、と提案してるんだから、それだけで十分衝撃的な話だったか。
王侯貴族なら教育レベルは高いだろうし、国や種族といった大きな枠組みで物事を考える視点も持ってるだろうと期待したんだけどなぁ。
「エリーみたいな子はあんまり多くない?」
「私みたいって言うのが何を指すのかって話はあるけれど、私もこの一年で随分と変わったのだから、ロングヒルの地で多種族を相手にしてれば、化ける子はそれなりにいるんじゃないかしら?」
私もアキに会うまでは単なる普通の王女に過ぎなかったのだから、などと謙遜してるけど、半分くらいは本気っぽい。
「ロングヒルで何年も研究に携われる、となるとあまり多くはないでしょう。交流祭りを終えたら、興味を示してくれた方々に声を掛けてみても良いけれど、どう働きかけるかは大統領との相談次第ね」
セシリア様は、それほど国元を空けられるとなると、継承順位が低めの子、それもある程度若くて、まだ領地内での柵が少ない年代でないと難しい、と補足してくれた。
確かに。それに連合として動く方向とズレては話も拗れるだけだ。
その後は、二人が主催している毎晩の社交の夜会について、何をしているのか、ざっと教えてもらう事になった。
華美な装いは抑えて、弧状列島の勢力図と、連合内の国々を色分けした拡大図を並べることで、同席している女性がどこの誰か、把握し易いよう工夫したそうだ。エリーも以前話していたように、近隣までは把握していても、連合全域となると疎くなるし、まして連邦や帝国、共和国となると、漠然としか知らない人が大半だった。それにそもそも街エルフが用意してるような詳細な列島地図なんて見たことも無かったのだから、それだけでも自国の立ち位置や他国との距離感など、意識が改まったそうだ。
以前、予約販売した世界儀にも興味を惹かれる人は多く、特に判明している大陸や海路と、それ以外の未踏破地域の差に注目したり、極地方の極限とも言える暴風や極低温の世界も大いに話題となって盛り上がったと教えてくれた。以前の説明会から漏れた人からは購入したいとの要望もあってそうで、これはケイティさんに相談したところ、受注生産してくれる流れとなった。うん、うん、いいね。
弧状列島全図の方も手に入れたい人が結構いたそうだけど、こちらは三大勢力との調整が絡むので、その場限りの視認限定、と納得して貰ったそうだ。それに「死の大地」の位置や大きさ、周辺海域などについてもあまり知らない人も多かった。海を挟んだ対岸地域にいる人達の食いつきはやはり良かったらしい。
食事は立食形式にして、あちこち歩けるようにして、全体的に交流できるようにもしたそうだ。わざわざロングヒルまで足を伸ばしてきてるだけあって、誰もが交流には熱心だったので、同じような立場と言う事もあって、結構、話も弾んだとのこと。
なお、セシリア様とエリーが主催する夜会の後には、ある程度の人数同士が集う別の会合が翌日以降、多く開かれることになり、王侯貴族が利用する施設はフル稼働することになっていると教えてくれた。自分達の領内の話だからね。どこの方々が何人で集ったか把握できて興味深い、と嬉しそうだったけど、冷静な光を湛えた目が結構怖い。
ちなみに、連合でも年一回程度、所属国の代表達による定例の総会が開かれたりするそうだけど、その時期より遥かに活発に交流が行われてますね、とケイティさんが教えてくれた。やはり直接的な接点のない遠い地域となると、わざわざ時間を設けて会合を開いたりすることは稀らしい。……というか、連合内の重要人物同士の交流なのに、なんで把握できてるんだろうね?
まぁ、秘密にするほどの集いではないって事かもしれないけどさ。
それと、ロングヒルで開かれている夜会は、セシリア様が主催しているってこともあって、招かれるのは連合の王侯貴族の女性限定であり、意味合いとしては社交界的でありながら、女子会的意味合いも持つという、面白い催しになっている。こちらでは準戦時体制であること、連合は軍事同盟的な意味合いが強く、絶対王政時代の社交界のように、王侯貴族が首都で毎夜のように着飾って舞踏会や晩餐会に興じるという文化はそもそも存在しないそうだ。そういう意味では、セシリア様が今回始めた活動が今後、どういった成長を遂げていくか楽しみだね。表向きは文化活動推進の集いみたいにしていくのかな? んー、連合の総会議場を備えるラージヒルは男衆が、多種族が集う文化都市ロングヒルは女衆の交流の場という二本立てか。……下手をすると男衆と女衆のパワーバランスが変わるかも。ロングヒルの方は弧状列島全域を対象とした活動、片やラージヒルは連合に閉じた活動だからね。
そんな感じで、いつもの倍くらいはたっぷり時間をかけたランチタイムを三人でのんびり過ごすことができたのだった。何事も段階を踏んで進めていく必要はあるって事を痛感させられた感じかな。ロングヒルの別邸にいて、ケイティさん達、サポートメンバーの皆さんに支えて貰っているから、あまり不自由を感じていなかったけど、一般的な連合所属国の人達となると、王侯貴族であっても情報の取り扱いは、入手するにせよ発信していくにせよ、かなり制約が多そうだ。
この辺り、情報格差の是正についても、明日以降、代表の皆さんと話す際には相談していくことにしよう。今はまだ輝いてない人だって、それは手が入る前の原石、案外、磨けば眩い光を放つ宝石に様変わりするかもしれないんだから。優秀な人は何人だって欲しいし、英俊な人同士が出会うことの化学反応の凄さは、地球の歴史の多くが教えてくれていた。
「アキ、何を考えてるの?」
「ん、情報発信って大切だよねって」
お爺ちゃんと一緒に出資してる映画製作も勿論良いアイデアだけど、雑誌とか新聞とかも活用していきたいとこだ。あまりやり過ぎると露骨で反発も招くだろうし、その手の専門家とかいてくれると便利なんだけど。んー、そっちの人材も探して貰うのもいいかもしれない。
ブックマーク、いいね、ありがとうございます。執筆意欲がチャージされました。
誤字、脱字の指摘ありがとうございます。自分では何度読んでもなかなか気付けないので助かります。
代表達は実務レベルの話し合いということで場所を移していき、気分転換ということで、セシリア妃、王女エリーの二人を招いてのランチとなりました。勿論、忙しい身の上なので、単に食事しに来たなんてことはなく、互いの情報交換の場を兼ねて、です。
エリーが懇切丁寧に、無茶言うな、と言い聞かせてましたが、相手が竜族、武装ヘリのような巨体で爬虫類顔、オマケに正気を保つのにも勇気を振り絞る必要のある強圧を纏ってる存在ですからね。万人が同意するに違いない話でした。
アキは竜族の表情や感情を読むのは普通にできてる事ですが、普通の人からすれば、竜眼を向けられただけで、圧迫面接のように精神をガリガリと削られる感じですからね。この辺りはセシリア妃が提案したように、一通り、読み聞かせをやってみたら、ある程度は見えてくる筈です。荒事に慣れてる船乗りでも小柄な魔獣のトラ吉さん相手でも腰が引けてる事を考えれば、本体の雌竜達を相手に絵本を読むのはリアだって、進んでやりたい話じゃないってとこでしょう。
エリーも、ロングヒルで多種族相手に揉まれれば化ける子もいる、とか言ってますが、彼女もまた、その身に狂気を宿すというロングヒルの男達に気後れしない女達の一人ですからね。一緒にしないで、と涙目になってる女性も多い気がしますが、さてさて。
そうは言っても、こちらは延々と続く戦乱の世でもあり、日本の平和に慣れた人々とは根本的な気構え自体が違うので、腹を括ればそれなりに伸びてくる子もいるでしょう。多分。
あと、本文でも多少語ってますが、連合は軍事同盟としての色彩が強く、所属国は自立していることが前提で、余力を持って周辺国との取引、交流を行っている程度の繋がりです。なので、各国の在り方は戦国時代に近く、連合の総会と言っても、国主が全員集まるような真似はしてません。あくまでも代表としての役目を担った人々の集い、現代で言えばG20外相会合とかでしょうか。
それに総会と言っても常に全国家が集う訳でもなく、必要が無ければ出席しないなんてのもザラです。外相クラスの人員を派遣するのだって簡単な話じゃありませんからね。ぞろぞろと護衛を引き連れた集団が領内を通過していくだけでも、それなりに緊張感を生む訳ですから。
……って訳で、男衆は何気に集いにくい中、女衆は比較すれば動きやすい立ち位置だったりします。しかも、表向きは文化振興活動とか言ってる訳ですからね。せっかく他国のそれも王侯貴族と交流できる場ですから、まぁついでに色々と話したりもするでしょうけど。
アキはどうなるか楽しみ、とか言ってるし、セシリア妃も各国で閉じていた女衆も、戦が減るのだから繋がりを持てば、くらいに思ってる程度なんですが。……実のところ、これって既存の社会構造の繋がりを超えた新たな体制を作ろう、って話とも取れる訳で、それは竜族の部族を束ねた新構造を創るのと似たような取り組みだったりします。何気にこれも時限爆弾なんですよね。
こちらもSSで補足するかもしれません。アキは気にしないし、セシリア妃も全体を統括するつもりなんてないので、男衆が担ってる軍事同盟と違って、活動内容ごとに異なる繋がりを持つ多彩な構造に化けていくのは確定です。利に聡い商人達も見逃す筈もなく、そうなれば財閥も絡んでいくでしょう。
次回の投稿は、四月三十日(日)二十一時五分です。