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15-19.「マコトくん」、依代に降りる

前回のあらすじ:雄竜さん達に登山計画における注意事項三点(細かく分けると四点)を説明することもできました。これで後は関係者の皆さん達で具体的な話を詰めて行けば良いだけです。(アキ視点)

登山計画の最低ラインと努力目標も理解して貰えたので、その後は順番に心話を行って、雌竜さん達の場合と同様、第二演習場でしっかり仮眠を取ってから彼らは帰っていった。


心話は、圧縮教育と言う事で、竜と地の種族の大きさの違いや、魔力の圧が齎す影響とその軽減策なんて話から始まって、ロングヒルに来る竜達に時折振る舞うお菓子に関する説明とか、竜達の関係への僕のスタンスとか、交流をする上で認識しておくのが望ましい話を重点的に伝えることになった。


他にも空を飛べることの楽しさ、当たり前のように飛べる竜族や妖精族への羨望、世界樹と心を触れ合わせた時の怖い体験なども交えたから、かなり盛り沢山の内容になったと思う。


特筆すべき内容としては、地の種族の流儀を隠すのも限度があり、「死の大地」の近隣に住む竜達に、狩人としての心を隠して、平然と振る舞わせることの必要性を三柱とも指摘してきたことだった。とても良い意識だったので、竜達が僕に「何もない世界の外」に関する記憶を触れさせないよう配慮してくれていること、僕がまだ早いと思うマコト文書の知識を明かさないことを例に、自身の心を少し律すれば、竜族なら自然と行えるようになるだろう、と私見を伝えた。


……三柱とも、僕が一切不安を持たず絶対できる、だって竜族なんだから、と確信を持って伝えたら、苦笑してたけどね。竜族は確かに強い力を持つが、誰にでも得意、不得意はあるのだと。そんな風に幼竜に対して、夢を壊さないように、でも過剰に期待させないようにと苦慮しながら、それとなく伝えてくるような態度が嬉しかった。





そして、翌日。


何故か、僕は別邸の庭でロングヒルに住む主な種族の代表、つまりいつもの皆さん達に囲まれて、意見表明させられる羽目に陥っていた。演壇が被告席のように思えてくるから、なんか酷い。


「何か誤解があるようですけど、三柱の雄竜達に登山の引率役を頑張って貰おうって趣旨は事前に話してましたよね?」


「そうね。でも、三柱の後ろには万の竜達が連なる~って辺りは、明らかにその先まで念頭に置いている気がしたわ」


今回はエリーが纏め役と。


「それはね。ほら、雲取様や雌竜の皆さんも最近ご無沙汰だし、手が回ってない感じでしょう? そこに、すぐ結果の出せる案件に自ら立候補してくる、やる気に満ちた若者達が現れてくれた。竜族は基本スペックが高くて、磨けば誰でも輝くんだから、これはもう巨大ダイヤの原石が転がってきた感じだなーって」


「はいはい、アキの期待の最大値を前提とした楽観的視点は理解したから、彼らに何をやらせる気なの?」


人生、前向きな意識は欠かせないと思うんだけど。


「彼らが目論見通り、見どころのある若手として、その力量を示せたなら、竜達は暇だから、その話題が広がって注目を浴びるのは間違いないよね。それで、沢山、竜はいるけど、多種族と共に登山をして交流を深めた、そんな経験を持つ竜、それも若い竜はまずいない。血筋が良さげで前々から注目を浴びていた雲取様や雌竜達以外にも、見どころのある若竜がいるのか、とそこらで燻ってる若竜達への意識が少し変化するでしょう。そして、今回の三柱と同様、燻ってる若竜達だって、やればできる子、輝ける子です。それなら自分だって、とやる気も出てくるでしょう。何せ彼らは力を持て余していて、暇で、縄張りを持たなくて燻ってるんですから」


「……竜達が騒ぎそうなのはよーく理解したわ。で、三柱に何を期待するの?」


「「死の大地」の浄化、その計画推進の竜側の窓口専任になって貰えたらいいなって思ってるよ。雲取様はどちらかというと総合窓口、各部族の取り纏めって感じになりつつあるでしょう? 雌竜達は技術・文化面の推進役だから、やっぱり違う。となると手が足りない。そんなところに、皆で「死の大地」を見て意識を改める、そんな役を立派に果たした期待の若者達が! ね? 今回だけでお仕事お終い、お疲れ様でしたってするのは勿体ない。それよりはどうせ手が空いてて、「死の大地」が切り取り放題の夢の大地と化した時に、縄張りを最も欲しがっている若竜達の相談役、牽引役として立場を高めて行って欲しいなーって。多くの種族への深い知見を持つ三賢竜、なーんて呼ばれちゃったりしたらいいなーと」


何故だろう、そうだな、彼らには頑張って貰おう、と同意してくれる熱量が感じられない。


「アキから見て、彼らは見どころがある有望な若者なのね」


「心話をした感じからしても、力を持て余している感は少し強かったけど、黒姫様や白岩様とは違った若者らしい熱量はとっても好感が持てたよ。それに話していても、視点の鋭さとか、無理なら他の手を探せる柔軟性とか、これはって思えるところも多かったから。それに思わぬ大役だったと理解した時に目を丸くしてた時の表情は、ちょっと幼さを感じさせる可愛らしさもあって」


「はいはい、ほんと、竜族への尽きぬ愛はどこから湧いて出てくるのか不思議だわ。確かに私から見ても、彼らは落ち着きはまぁ無かったけれど、粗暴な振舞いは無く、あまり縁の無かった地の種族視点の話にも理解を示す賢さは感じたわね。……でも、若者? 私達と同じくらいの?」


「そう。まだ高校生くらい、身体付きは大きくなってきたけど大人ほどがっしりしてなくて、経験も少ないけど、沢山ある未来に夢一杯、自身の可能性にも不安より期待の方が大きい、そんな世代。……あ、こっちだといくさが多いから、日本あちらと違って、同年代だともっと大人っぽい感じか。んー、エリーと同じ年代だけど、社会とかいくさとかと無縁なところで暮らしていて純朴な感じでイメージするといいと思うよ」


竜としての外見を横に置いて、彼らの心に意識を向けてみれば、まっすぐ育ってる感じだし、雲取様達への意識もあの感じなら妬みに変わらず済むと思う。


「アキ様、本当にアキ様には実は、彼らが人族の姿で見えているとか、そういう話はないのですか?」


ケイティさんが突っ込んできた。


「普通に竜の姿に見えてますよ。印象として人ならこんな感じかなーとか考えたりはしてるけど」


まぁ、それはペットを飼ってる人なら、年寄り猫と幼い猫の振舞いに人っぽさを感じたりもしてる話だ。背中にチャックが付いてて、中に小っちゃいおじさんが入ってるんじゃないか、と思えるような猫もいるからね。


「ニャ―?」


トラ吉さんが、俺はどーなんだ、って感じに聞いてきた。


む、トラ吉さんか。


「トラ吉さんは、トラ吉さんかな。たまに保護者目線だなーって思う時はあるくらい」


「ニャ」


当然、って顔で納得された。まぁ、トラ吉さんに抱き着いて癒される~とか言ってる僕も、トラ吉さんの前では子供っぽい面が強く出てるのは否定できないところ。


「他に何か考えてたりする?」


というか、吐けって顔をしてる。


「今回の登山は、後に残しておくと良いイベントだから、三柱には口述筆記を担う専門の魔導人形の文官さんを付けると良いかなとは思ってる。長い付き合いになるだろうから、先々まで見越した人選にしてくれると嬉しいかな。竜の側も頻繁に担当者が変わるよりは、気心の知れた相手にリラックスした意識で語れたほうが楽でしょう?」


「ジョウ大使、その辺りはどうですか?」


「熱意ある魔導人形は多いが、他の竜達と兼任では駄目か? 一度に訪問する竜の数は制限しているのだ。敢えて専任とする必要は薄いと思うが」


ふむ。


「そこは、単なる口述筆記の担当者としてみれば、ですね。竜族は文字を使ってないからスケジュール管理や、物事が大規模化してくると、秘書や助手に相当する人がどうしても必要になってくる筈です。それにほら、彼らは若くて、雌竜達にも気がある訳ですから、内緒にしておいて欲しいとか、そっと相談に乗って欲しいとか、若者なら、ここだけの話とか秘密とかが好きだと思うんですよね。そういった機微にも配慮して~」


「アキ、ちょっと待て。単なる口述筆記の文官じゃないぞ、それは」


「うーん、まぁそうなんですけど、相手は社会経験が足りない、やる気に満ちた若者ですからね。ビジネスライクな付き合いだけに徹するようなタイプじゃなく、一緒にあれこれ考えてくれる仲間、そう仲間って感じの人材が必要だと思うんですよ。別に一人で全部やらなくても、チームを組んで窓口的な立ち位置でもいいんですけど」


「つまり、ケイティみたいな人を付けろと」


エリーがぴったりな例を出してくれた。


「そう、それです。僕の自主性を尊重してくれながらも、必要な支援を必要なだけ行ってくれる頼れるお姉さん、うん、そうですね。精神的な年齢は雄竜達より少し上な方の方が適任でしょう。人付き合いとかも、一例として語って、雄竜達もなるほど、とその意見を尊重したくなる年上の頼れる雰囲気、これは年下の弟、妹とかだとこうはなりませんから」


「話がズレておるぞ」


ザッカリーさんの指摘で、話を止めた。ちょっと脱線してたね。


「すみません、話を纏めると、竜達は賢いけれど、記憶力はそれなり、文字や図形を用いることが無いから、大量のデータを元に分析するようなことを独力で行うのは苦手でしょう。そして、「死の大地」の浄化計画推進となれば、参加人数も規模も期間も大きなものになり、それを記憶力だけで回すのは無理です。なので、口述筆記をしつつ、文字を覚えて貰い、資料も活用するといったようにステップアップしていく、その手助けを誰かがしないといけません。幸い、雲取様や雌竜さん達との交流を通じてノウハウは蓄積しつつあるので、ちょっと大変かもしれませんが、何とかなるかなって」


「出たわね、アキの”ちょっと”が」


エリーが諦観の眼差しを向けてきた。


「他と比べれば取っ掛かりだから。後はそうですね、今回の件は若竜、つまり、秋の交流に参加する竜達の注目の的となるイベントになるから、全国の竜神子の皆さんにも情報展開をしておこう、と言った程度でしょうか。現状は、ライバルが少ない場所(ブルー・オーシャン)なので、今回の例を切っ掛けに、目新しい試みや提案も出てくるかもしれないから、そこは楽しみです」


おや、小鬼族の紅一点ユズハさんが手を挙げた。


「アキ様、お伺いしていると、地の種族と竜を繋ぐ仲介役としての竜神子が担う仕事がどんどん増して行っているように思えるのですが」


「やってきた竜と雑談できるくらいの関係になれればいいって範囲だから、仕事は増えてないんじゃないかな? 竜神子にも支援者は付いているのだから大丈夫でしょ」


イベントと言っても月1つくらいのペースで増えてる程度だからね。


「……その辺りは情報を展開した後、竜神子達からの反響を集めてみれば明らかになるだろう」


ヤスケさんが、今から騒いでも仕方ないと話を纏めてくれた。


まぁ、これくらいだよね、っと、大切なことを言い忘れてた。


「すみません、あと1つだけ。「死の大地」が曰く付きのところであり、悲しい記憶の残る土地であるという件ですが、そちらについての説明は、一通り終えてから、補足程度に話すつもりです」


「理由はなんだ」


ヤスケさんがジロリと睨んできた。でも忘れずに言及しただけ認めてやるって顔もしてる。


「今回の我々の役割は、分譲住宅を販売するブローカーのようなモノです。過去に曰くがあろうと、哀悼の意をお持ちのお客様にこそ住んでいただきたいとか、浄化され希望と祝福に満ちた土地です、と相手に納得して貰わなくてはなりません。日本あちらでもそうでしたが、焼夷弾で十万人以上が焼き殺された首都に今では人々は普通に暮らしています。過去にあった出来事に対しては何らかの儀礼的な行事を行って心に区切りを付けているからです。「死の大地」も同様です。豊かな土地なんて過去を遡れば誰かが死んでるなんて当たり前、その辺りはどの種族であろうと、土地が有限である以上、何らかの折り合いを付けている筈です。……なので、呪いは開放してあげるべき地に縛られた思い、そのような土地を放置することこそ冒涜、そして過去を忘れず、しかし未来に向けて歩いていこう、そういう意識付けをしていきます。ご了承ください」


この方針だけは譲れない、その思いで、考えを一通り語った。


「アキはまるで生粋の街エルフみたいね」


エリーがまぁ納得したわ、なんて顔でそんなことを言い出した。

うーん、それはどう捉えればいいんだろう? 何とも返事に困るコメントだ。


「……押さえておかねばならぬこと、それは竜族とて同じであろう。同じ言葉でも受け取る側の思い一つで印象は変わってしまう。そこはしっかり伝えておけ」


「はい。そこは心話の方でフォローしておきます。これでスタートラインに立てましたし、登山やレクリエーションの検討の方、宜しくお願いします。雄竜達も認めている通り、地の種族に疎い状況ですから、互いの理解を深める良い機会ともなるでしょう。纏めて説明した方がいい話とかが出たら僕かリア姉が心話でフォローしていきますから」


そう話すと、リア姉も渋々頷いてくれた。


「長い付き合いになりそうだから、心話は私の方でも分担していくよ」


これで一応、皆さん納得はしてくれて、僕はお役御免で開放となった。皆さんはその後もこの場に留まってあれこれ話し合いを続けるみたいだ。多種族合同の旅行だからね。きっと楽しい話になるだろう。





それから、やはり互いの理解の基盤となる知識や経験が大きく欠いている中では、多種族合同の登山、レクリエーションで想定される様々な件への理解が追い付かず、僕やリア姉の心話による圧縮教育が欠かせなかった。それでも、三日である程度、話を纏めたのだから凄い。


これは、雄竜達が心話疲れで仮眠している間も、地の種族や妖精さん達が検討を行って、穴を埋めていく努力を続けてからに他ならなかった。体の大きさも違う、必要な魔力量も違う、音の聞こえ方にも違いがあるし、魔導具の活用というか頼り方も違う、精霊使いという別枠な人達もいるとあって、プランを練り上げることができたのは、参加者が各種族から選りすぐられた精鋭であることが前提だからだとは思う。


うん、それでも凄い話だ。


「死の大地」に関する心情的なところ、黒姫様からも聞かされた竜側の歴史観や、街エルフ側の歴史観も踏まえて、様々な思いが交錯する複雑な土地でもあることも最後に心話で伝えた。今回か、或いは今後どこかで、成竜や老竜と話す時に、複雑な思いを抱えた相手だったりするかもしれないので、そこの見極めだけは注意していかないと、福慈様が怒りを爆発させたようなことがまた起きちゃうから気を付けて、と話したら、彼らも背筋を伸ばして神妙に聞き入ってくれた。


福慈様、怖かったからね、ほんと。


それから雄竜達は皆で検討もして考えも定まった、注意すべき点も理解したと、意気揚々と苦手意識のある竜の元に行き、交渉の相手役をお願いして、リハーサルを実施したそうだ。結果は散々。


なんで僕がそれを知っているかと言えば、三柱がやってきて、まぁ話を聞いてくれよ、と愚痴を延々と聞かされたからだ。


縄張りを持つ成竜としての視点、竜族としての誇り、強者としてのあるべき振舞いなんて感じで、交渉役の成竜が持論をあれこれ語ってたけど、それぞれが語る方向が違ってて、意見を集めると結局、どーしろと?って感じで疑問がぐるぐる回り続ける羽目に陥っていた。


小型召喚体で行くこと自体にも、ちょっと思うところがあるようで、そのように小さな姿で、などとも言われたりと、まぁ、出てくる、出てくる不満の嵐。そして、交渉を横で見ていた二柱もまた思うところがあり、そんな彼らの見解も混ざって、それはもう混沌カオスな感じに。


……まぁ、それでも雄竜達は、交渉の際の自らのあるべき姿、示すべき方向性は見えてきたようで、愚痴を吐き出すだけ吐き出すと、良い顔付きになっていた。





そうして、雄竜達を見送ってほっとしたある日。

朝起きると、ケイティさんが緊張した面持ちで、第三演習場に向かうと告げてきた。


「第三? 第二ではなく?」


「第三演習場です。既に関係者のうち、立ち合いを希望された方は現地入りしています」


「立ち合い……? 誰かと会う約束なんてしてましたっけ?」


そんな予定、昨日は聞いてないけど。


「昨晩、ダニエル達、「マコトくん」の神官達の手によって、依代に降ろす儀式が執り行われました。結果は成功したのですが、「マコトくん」の意向で、何よりも先に片付けるべき私事に手を付けることとなりました。万一の事態に備えて、黒姫様にも起こし戴いています」


依代に無事降りた、それは朗報だ。三体の依代のうち、いくつ余ったのか、それとも余らなかったのか気にはなるけど。ただ、続いた話は、仲良くお話しましょうって雰囲気じゃない。


「黒姫様まで!? それに神様の「マコトくん」に私事って? ……もしかして僕絡み?」


というか、それしか考えられない。


「……はい。「マコトくん」は信仰により形作られた神、故にアキ様、オリジナルのマコトへの意識は明確にせねばならないそうです」


明確にするだけなら、ここの庭先で話をするとかでも良さそうなのに、わざわざ第三演習場、それに黒姫様まで立ち合いか。


でもまぁ、彼がそれが必要と言うのなら、拒む理由はない。


彼はミア姉救出の最重要と言っても過言じゃない存在なんだから。


「にゃ」


トラ吉さんが、少し心配そうな声を掛けてきた。


「平気だよ、トラ吉さん。彼もマコトなんだから。ミア姉救出を第一に据える気持ちだけは変わらない。なら、何かあっても落ち着くところに落ち着くよ」


それより、朝食をいただきましょう、と言うとケイティさんは頑張って笑顔を浮かべてくれた。


「そうですね。急げとは伝えられてませんから、きっちり整えて行きましょう」


そう言って、いつも通りに健康診断を行い、身支度を整えるのを手伝ってくれた。

その様子を見ているお爺ちゃんもいつも通りだ。


「お爺ちゃんから見て、「マコトくん」はどうだった?」


関係者に話が通ってるということは、ケイティさんやお爺ちゃん、トラ吉さんも話を聞いてる筈。


「連樹の神とはだいぶ違って人間臭い感じじゃった。ただ生活感というか生きてる感じが薄かったのぉ。信仰で育まれた神と、実体のある神の違いかもしれん。ただ、意思は強そうじゃったな」


ほぉ。


「まぁ、後は出たとこ勝負だね」


鏡に映る銀髪の少女は、不敵な笑みを浮かべていた。

ブックマーク、いいね、ありがとうございます。執筆意欲がチャージされました。

雄竜達との登山計画検討はさくさくと短期間で纏めることができました。関係者の方々お疲れ様でした。

準備段階としては頑張った方でしょう。アキも雄竜達と愚痴を聞かされるくらい仲良くなれてニコニコです。

そして、世界樹から良い枝を貰い、熟練の職人の手による依代も創られ、「マコトくん」を降ろすことにも成功しました。アキとしては時間かかったなぁ、やっとか、という印象ですが、一般目線で行けば、もう降ろせちゃったか、と驚愕すべき偉業でした。まぁアキが興味を示さないので本編ではその辺りはほぼ語られないでしょう。


……しかし、本文でも書かれているように、君も僕もトモダチ、仲良くしよーね、なんて雰囲気など欠片もなし。

黒姫様も呼ばれ、関係者達(次パートで描写しますがシャーリスなども含めて結構大所帯です)も見守る中、「マコトくん」の要望で、アキとの初会合を第三演習場とするあたり、一波乱あるのは避けられません。

次回の投稿は、三月六日(日)二十一時五分です。


<雑記(連投中は宣伝継続)>

新作の短期集中連載始めてます。


作品名:ゲームに侵食された世界で、今日も俺は空を飛ぶ


現代社会+ゲーム+サラリーマン+空を飛ぶ+変身+アクション(戦闘)+恋愛って感じの作品です。ジャンル「アクション」ってことで、サクサク読めると思います。


2022年2月16日から毎朝7:05に投稿してます。


21話まではストックしてあり、30話くらいで終わる予定です。上手くいけばラストまで連投できるでしょう。

興味がありましたら、ぜひ読んでみてください。

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『彼女を助けようと異世界に来たのに、彼女がいないってどーいうこと!?』を読んでいただきありがとうございます。
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