表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
酸いも甘いも  作者: kchild
2/5

第01話 エピソード2人の失恋


僕とひかりは高校時代に互いの友達から紹介されて知り合った。


互いに失恋中で見かねた双方の友達が、知り合い伝いに勝手にメールアドレスを交換をして僕らは半強制的にメールをするようになったのがきっかけだ。


僕達は失恋中という事もあり、メールをするにしてもあまり明るい話題は無かった様な覚えがある。


ある日ひかりから電話をしてみたいと誘いがあった。


僕は特に断る理由もなく誘いに乗った。


ひかりは「友達に聞いた。」と言う僕の失恋話を聞いて来た。


突然電話の誘いに恋愛話。それに声色が寂しい切ないと言ってるみたいで、僕は彼女の言う通りに決して聞いていて面白くない話だが口を開いた。


これが僕たちの間にあった溝を取っ払った。


ひかりは「そっかー。」とか「うん。」しか言わなかったが、真剣に話を聞いてくれるひかりに気持ちを共有出来た気がした。


それは自分の気持ちを素直に出せる最初で最後の女の人だったのかもしれない・・・。


僕の話が終わったら彼女は溢れる感情を堪え切れない様子で、切なく聞いていて少し涙の出そうな失恋話を途中泣きながら話してくれた。


その時ひかりは誰でもいいから誰かに気持ちをぶつけたかっただと思う。


ただただ切なくて寂しい想いを・・・。


それが丁度失恋を同じ時期にした僕に向けられたのは必然だったのかもしれない。


僕も「うん。」とか「そっか。」しか言えなかったけど


全ての会話が終わった時に彼女は「聞いてくれてありがとう。私バカみたい・・・。」と言って再び泣き出した時に、彼女はただ聞いて欲しかっただけと言う事に気付いた・・・。



僕達は結局会う事は無く良くメールや電話をして、バカ話や相談事などし合い気持ちを共有できる仲のいいメール友達として関係を築いていった。


しかし互いに高校を卒業してひかりとのメールも次第に減っていった。


ひかりは大学へ。僕は就職。


互いに新しい生活が始まり忙しくなると連絡取り合う事も次第に忘れていった。


あの2人の出会いまでは・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ