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洗濯船ハイパー日誌  作者: 田子作
第5章 日いづる国
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隠し玉登場!?

この話のイラスト付き本サイトはこちら↓

http://ideanomi.jp/index.php?%E9%9A%A0%E3%81%97%E7%8E%89%E7%99%BB%E5%A0%B4%EF%BC%81%EF%BC%9F

暗倉博士とあべ君のマスクを被った船長、それに『中身がお末』のあべ君の2人と1体は『NO,1』の本体のあるコントロールルームの扉の前に居た。


「私だが、新しいバージョンのプロトタイプが完成したので開けてくれないか?」

扉の横にある認証用のスキャニングライトが博士を照らす。


『入室ヲ許可スル。』

機械の音声が無感情に発せられると大きく分厚い扉はスーッと音もなくスライドして開いた。

博士に続きお末が入ろうとした時、機械の音声がそれを制止した。


『待テ。』

音声に続き赤い光線がお末をスキャンし始めた。


『入室ヲ許可スル。』

博士の時と同様に室内に入って行くお末。

船長は焦った。


『ヤバイぞ~~、透けて見えるんじゃないかぁ?』

焦りとは裏腹にロボットに成り切る船長はライトの前に一歩前進して立ち止まった。

全身を赤いライトが通り過ぎてゆく間、呼吸を止めピクリとも身動ぎしないように気をつける船長。

スキャニングが終ったが、音声が発せられない。


『・・・・・・・』

博士とお末は先に部屋に進んで入っている。

船長も何事も無かったように歩を進めようとした、その時、分厚い金属の扉は船長の前で目にも留まらぬ速さで閉じられてしまった!


『ソコデ待テ。』

機械の音声はそう告げたまま後は何も動きが無くなった。


『やっぱ駄目かぁ!?』

先に中に入ったお末と博士が、何かの奇策で扉を開けてくれるのジッと待つしかない。

そう半ば諦めかけていた船長の耳に誰かが近づいてくる足音が聞こえてきた。

船長は出来るだけ動かないようにしながら目だけで足音の方を確認する。

通路の向こうから颯爽と現れたのは金庫番あべ君であった。


『あの馬鹿!お前が来ても仕方が無いんだよ!』

心の中で叱責する船長の気持ちも知らずにあべ君はどんどんこちらへ歩み寄ってくる。


ついに船長のすぐ隣まで来たあべ君は船長の方を向いた。


『ナゼマスクヲ被ッテイル?』

あべ君は機械の無感情な音声で質問してきた。


「うわっ!偽者か!何体居るんだお前ら!」

思わず飛び退き身構える船長。


『侵入者ト見做シ、今カラ排除スル。』

無表情なあべ君はそう言うと船長に向き直し体の重心を低く構える。

攻撃の前の『溜め』のポーズであることは、一通りの格闘技を嗜む船長にはすぐに分かった。


「ここまで不戦戦術で来たが、今回ばかしはそうは行かんか?!くそ~、タイミングが悪い奴だ!」

----------------------

ドゴーーーーーーン!!


バヒューーーーーーーン!!

AIロボット目がけて特製銃が火を放つ。

海賊一味は水を得た魚よろしく、機関車に追いつきよじ登ってくるロボットたちを撃ちまくる。

相手も完全に戦闘モードになっている。

足の裏から小さなタイヤが出ているようで、既に走ってはおらずアイススケートでもしているかのように路上を滑って来る。

手首が折れて、下から小型ミサイルのような物も発射されてきた。

お頭はモニターでその光景を見ながら器用に左右に避けながら進路を取る。


「みなさんミサイルが来ますよ!気をつけて!」

各車に搭載した無線機で小平師匠は皆にミサイル攻撃を警戒するよう促す。


「こっちじゃボケ~!悔しかったら追い付いてみろぉ!!」

相変わらず毒舌の羽田さんがロボットを煽る。


エーコたちの乗るラート型の機関車は、レーザー砲の破壊圏内にAIヤッホービルを入れていた。

これでもうレーザー砲の脅威は無くなったのである。


「見えてきたぞ!!皆、何かに掴まれ~~~っ!!」

お頭が怒鳴る。

母ちゃんもエーコも床にしゃがみ、お頭の座る運転席に掴まる。


その頃、船長は戦闘モードに入ったAIロボットに苦戦を強いられていた。


『くっそ~!!避けるのが精一杯だ!攻撃する隙が全く無ぇ~!しかもスピードがドンドン速くなってるからいつまで避けられるか!?』


一瞬そんな考えが脳裏を掠めた、次の瞬間、船長の大きな体はロボットの中段正面蹴りを食らって通路をピューーーンと吹き飛ばされていた。


「ぐふっ!!痛っえ~~~!!」

勢いは止まらず通路をゴロゴロと転がってゆく船長。


「はぁ・・・はぁ・・・こんなの何発も食らったら死ぬぞ・・・」

久しぶりに船長は全身の毛が逆立つような興奮を覚えていた。


「面白ぇ・・・どこまで進化したか試してやる・・・」

そう呟きながら血で濡れた口を右腕で拭い去る。


よろめきながら立ち上がる船長にゆっくりと歩み寄るAIロボット。

その様子はゆとりさえ感じさせる。


船長はしっかりと床を踏みしめ、得意技の上段回し蹴りの構えに入るのだった。

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