ゴーマイウェイ作戦!
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ピカッ!!
ドッカーーーーーーーンッ!!
「うひゃ~~~~~~~っ!!」
カメラマン首藤はそれでもカメラを離さない。
公立ダイブン高校が決戦の場所と知っていたので、AIヤッホービル近くの屋上の謎の集団による『ロボット釣り』の撮影をサッサと済ませ、高校近くのビルの最上階から校庭に集まったロボットを撮影していたのだった。
「僕も手助けしたいけど船長の命令ですから仕方が無いっす。」
大どんでん返しの大活躍をカメラに収めつつ、自分も活躍したかったようである。
「でもこれって、絶対普通撮れないよなぁ・・・」
あまりにも現実離れした光景を前に思わず一人呟くのであった。
最後のカットは、無数のAIロボットたちが黒焦げとなるグラウンド。
その中央の落雷で直径10m、深さにして2mほどの窪みになっている部分のズームアップとなった。
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船長達の居るAIヤッホーバンク本社ビル内にも落雷の音は伝わっていた。
「サンダーボルト作戦成功したな。」
ニヤリと満足げに微笑む船長に首相が話しかけてくる。
「確かに雷が教えてくれましたな!今度は地震ですか!?」
目を輝かせる首相。
船長は作戦の全容は首相には説明していなかった。
なぜなら宇宙人エーコの技術を教えたら、それはそれで研究対象となるか下手をしたらAIロボットに続く『人類の脅威』として捉えられかねないと考えたからである。
「『地震』の方は追っつき来るさ。俺たちは次のゴーマイウェイ作戦に移るよ。」
「あべ君」の体を持つお末さんに振り向く船長。
「お末母ちゃんだったかな?手伝ってくれるかい?」
石川の母ちゃんに話しかけるように優しく話す船長。
その光景を複雑な気持ちで見つめる『本物のあべ君』。
「任しときな!『本物』はアタシとここに残りな。危険だからね。」
あべ君の体を持ったとはいえ、人工知能であるお末は本体から移動するわけではないのだ。
数万体のコピーを同時動かしながらも、本体はチェスの試合に興じることだってできるのだ。
「僕も行きます!」
本物のあべ君は肩を怒らせて船長に叫ぶ。
自分のために仲間が危険を冒してくれている。
そんな時に自分だけ安全な場所に居る訳にはいかない!
風貌とは裏腹にスポーツで鍛えた根性は誰よりも強いものを持っていた。
それがチームプレーを要求される野球であれば尚更のことである。
「僕にも行かせてください!」
再度強く要求するあべ君を振り返り、船長は短くこう言うのであった。
「・・・地震が来るまで待て。」
それが何を意味するのか、この時のあべ君には理解できなかったが、質問を聞くつもりもないらしく船長は博士とお末さんと部屋から出て行ってしまった。
「・・・自信ならありますよ・・・」
小さな不満が残ったあべ君はダジャレで呟くように言い返すのであった。
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「お嬢ちゃん、次はどっちだ?!」
お頭は重たいハンドルを荒々しく右に左に切りながらビルや家屋を避けるように進路を取る。
「え~っと、次の交差点を左です!!」
エーコは地図を必死に見つめながらナビゲーターを務める。
「ということ右だな!」
お頭はまるでエーコを信じていない。
「いえ、違いますよ!左ですって!」
慌てるエーコ。
「お嬢ちゃん、地図が逆さまだぜ!だから右でいいんだよっと!」
そう言いながら大きくハンドルを右に切るお頭。
すっかり母ちゃんも荒い運転に慣れてしまったようであった。
「ケンタロックスの奴の配達車に乗ったことがあるが、アイツだけや無かったんやな、荒い運転する奴は・・・」
誰にも聞こえないように呟き、一人納得する母ちゃんである。
「もう少しです!・・・あれ?」
エーコがモニターを見ながら何かに気づいた。
「あれ?って、おいおいおい、今更目的地が間違ってたってのは無しだぜぇ~!!」
お頭は不安になる。
「いえ、そうじゃなくって・・・なんか変なのが一杯付いて来てるんですけど・・・」
確かに後方を映すモニター画面には人影のようなものが走って追いかけてくるように見える。
それはドンドン数を増し、スピードも増しているように見える。
「なんだぁ、奴らは?」
お頭も異変に気が付いた。
「さっき確かにピカッ、ドーーンって雷落ちましたよね?」
エーコ達の位置からも先ほどの落雷はハッキリと見えていた。
「どうしたん?何が追いかけて来よんの?」
母ちゃんが心配そうにモニターを覗き込む。
「この足の速さだと・・・AIロボット??」
お頭も運転しながら後方モニターを真剣に見つめる。
どうやらエーコの考えは間違いなさそうであった。
「どうなってんだよ!?落雷作戦は成功したんじゃなかったのかよ?!」
これにはお頭も驚愕の色を隠せないようであった。




