異世界転生の夢
はるか彼方に存在する地球を『神の世界』と呼び、異世界転生してきた前世の記憶を持つ者が、神族の生まれ変わりとして第一身分となるファンタジー世界。
神の世界からたまに落ちてくる異世界の道具は神の宝として集めた数で国の格が決まるほど。
世界は序列一国と序列二国の大戦争の真っ最中。
二国に生きる、『伊藤大二郎』の前世を持ちながら、平民の文官として生きていた青年ファンタズマ。徴兵検査を受けることになった友人に付き添ったところ、まかり間違って自分が合格して最前線へと配属される。
敵は一国の世界最強将軍エアブライドと、95万の大軍勢。要所要所で負け越すが、青年の部隊は毎回逃げのびる。
無駄に声がでかい本人の資質や、家の物置に隠されていた異世界具『拡声器』の力で、戦場の誰よりも声を届かせる力を持った彼は、要所要所で人々の統制を取り、嘘の情報を流し、敵将を煽って撤退戦をこなしていく。なんか、昇進した。
負けに負けての首都境界線。
乾坤一擲、最後の大反攻会戦。
敵味方総勢150万の戦闘開始と共に、全軍右翼の後ろの方でだらだらしながらさて今日はどうやって逃げようかと考えていた青年は、驚愕の報告を受ける。
敵軍左翼。つまり自分の眼の前に、エアブライド将軍が展開していると。
そして、敵はこちらの本軍と右翼を分断して、右翼せん滅を狙っているらしいということを。
……嘘だろ。
そして、一番最後の報告。
敵は聖騎士エアブライド。『上杉謙信』の前世を持ち、異世界具『三国志演義』を片手に抱いた、世界一の突撃馬鹿だということを。
何故か、理解。
こいつ、僕を殺しに来てる。
かくして、異世界転生を果たした二人。
『天響』のファンタズマ 『常勝』のエアブライド
二人の宿命の戦いが始まる。
ってな感じで見せかけて、ほうほうのていで逃げる夢だった。
もし、僕がいつか異世界転生ものを書く時が来たら、絶対これを書く。




