毎日、異世界旅行記なんて更新しているせいだろうか?
知らない人達と、ニッポン全国を漫遊する夢を見た。
①羽の生えた人達と漁師町
日本海に面して、とてつもなく巨大な入り江があり、それに沿って漁師町が形成されていた。
人口の5割が漁師で、残り5割が漁に関わる仕事。
なんでか皆背中から羽が生えてる。けれど、誰も飛ばない。その設定はまったく活かされない。
オート三輪に乗った小太りな若い女性が、漁師の倉庫を次々回って生活必需品の配達をしていた。
甲高い声で「はいどいたどいたー」とか言いながら三輪を爆走させる姿は随分気前がよかった。旅の仲間がひかれそうになってビビった。
その女性が、どうもある漁師の世話を買って出ているようだ。
興味本位で旅の仲間と共に覗いてみると、ある偏屈漁師が、なぜかおんぼろ倉庫の真ん中にバスタブを設置し、優雅に半身浴をくつろいでいる。
……この人か?
突然後ろから「はいはいどいたどいたー」という甲高い声が聞こえて倉庫の中にオート三輪が突っ込んだ。
「おじちゃん、また風呂入っとるんかねー。掃除するよー」
と、その女性がバスタブの周りの床をデッキブラシでこすりはじめた。
まあ、愛は人それぞれか。
隣町へ行くことにした。
②高専とストリッパー
ある町に、高専が新しくできた。工業高等専門学校ね。
そこに入学することに。
入学希望者が定員割れしたらしく、頭数を水増しするために仮入学である。
いや、高専が聞いたら怒るよこの設定。しかし夢なのだから仕方ない。
校長が赤いランジェリー着けただけの半裸の金髪美女だった。
どうも人気ストリッパーらしい。ポスターが貼ってあった。
高専が聞いたら怒るよこの設定。しかし夢なのだから仕方ない。
入学式後、オリエンテーションのために自分の教室に移動しようとするが、道を間違える。
この学校、岡山駅ばりに複雑で目的地に着くのに地図を見なければならない。
頭を悩ませながら、階段を上ったり下りたり。
水槽にマンタが浮いていたり、原子爆弾の映像を延々と流すテレビが置いてあったりまたいかにもマッドサイエンティスト養成所みたいなところだよなあと思っていたら、旅の仲間に導かれて出口に着いた。
よし、バックレるか。
③ピアノコンサート この世に持って帰れぬ音
旅の仲間の一人がピアニストだった。
どうやら僕の旅の目的はこの子をコンサート会場まで連れていくことだったようだ。
最前列を6席、用意してくれた。
華やかな衣装を着て、化粧して、スポットライトを浴びる友達を見て、数時間前まで一緒に馬鹿笑いしていた人とは思えなかった。
ステージと観客席の間には見えない壁があって、世界が分けられていた。
向こうの世界の女性が奏でる音楽はただ美しくて。
眼が覚めた後、どうしてもあのフレーズが思い出せない。多分、この世に持って帰らることのできる音ではなかったのだろう。
④何故か、その後僕がそのステージで講演会をすることに。
ステージ脇に連れて来られて、楽譜を渡されて、「これについて喋ってください」とかADが言う。
いや、なんだよこの楽譜。
五線譜と【パオーン】って文字しか書いてねーじゃねーか。
……え、歌うの? これ歌なの?
客いじりと旅の思い出で10分くらい場を持たせて、さっきあの子が奏でたピアノのメロディに合わせて歌ってやった。
歌詞「パオーン」だけでよくやったと思う。
どんな歌かと言うと
眼が覚めた瞬間に忘れてしまった。
一緒に、7人くらいいたはずの、旅の仲間の顔も、抜け落ちてしまってなんか悲しい。




