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夢から現の渡し賃
小説読んでる夢を見た。
心震える名文だったのは覚えている。
夢から覚めそうになり、慌てて最初のページをめくりなおす。
目が覚めたら、この六文をすぐに書き写さなければ、と思った。
起きた瞬間、忘れてしまった。
あれはこの世に持って帰れる文ではなかったのかなあ。
なんつて
(字数が足りないのでもう一つ)
大戦が起きて、衛星という衛星がすべて撃墜。
地理を調べる手段が人力しかなくなった。
世界中で地理Bを履修した人間でただ一人生き残った僕は世界地図を復元するためにメイド喫茶でオムライスを食ってる。
という夢だった。
こういう愉快な夢を見た日はいいことが起きない。