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黒と赤の猫の騎士達  作者: 黒猫キッド
第2章・剣士活動編
14/15

14・城での朝

 こっちも投稿せんと…。


 窓から差し込む朝日に、紅蓮の意識は覚醒していく…。

「んん…んんっ!?」

 目を開けた時、紅蓮は少し離れた所で寝ている、巨大な虎猫に驚いた。そして寝ぼけた頭で記憶を辿っていく。

「あっ…そうか…僕ら元の肉体が無くなって…猫獣人の姿になったんだっけ?」

 そう言いながら紅蓮は、自分の手を見つめた。黒い毛に覆われた手…紅蓮は黒猫獣人であった。そして眠っている虎猫獣人は、幼馴染の親友である凪斗である。

 紅蓮は毛布を半分被って寝ている凪斗を起こさない様に、静かに部屋を出た。


※        ※


 人の気配の無い廊下を歩き、紅蓮は広間へとやって来た。

 広間の中心には、あの虹色の球体が、昨日と変わらずに浮かんでいた。

「……」

 紅蓮は球体に近づいて、浮かぶ球体を見つめる。

「…この球に触れて…僕と凪斗は体を失って、今の姿を与えられたんだよね…」

 球体を見ながら紅蓮が呟いた。

 昨日、放課後のクラスにて突然この球が現れた。球はクラスを異世界に転移させようとした。その際に紅蓮と凪斗は、この球に触れてしまい肉体を失った。

 その後精神世界らしき場所にて、球から謝罪の意味を込めて、転移先の世界に猫獣人の姿で転生させられた。

 昨日の事を思い出しながら、紅蓮は球を見つめていたが、そろそろ凪斗の居る部屋へと戻ろうと思い、広間を後にした。


※        ※


 部屋に戻ると、凪斗はまだ眠っていた。

「凪斗。もう起きて」

 紅蓮が声をかけるが…

「んんっ…」

 凪斗は小さな声を出すだけで起きない。

「やれやれ…凪斗は相変わらず、朝が弱いな…」

 紅蓮は苦笑しながら、凪斗の顔に近づいた。そして…


 カリカリ…


 薄ピンク色の鼻先を、軽く爪で引っ掻いた。

「ふぇっ!? ふぇっ!? な、何!?」

 鼻を掻かれた感触により、凪斗は驚いて飛び起きた。

「おはよう、凪斗」

 紅蓮が声を駆けると、凪斗は驚いた様な表情をした。

「…ああ、紅蓮か…」

 凪斗が紅蓮の名を呟いた。どうやら凪斗も寝ぼけて今の自分達の姿を忘れていたらしい。

「朝ご飯にしよう。これからの事も考えないと」

「そうだね…」

 紅蓮は先に部屋を出て、凪斗は目を擦りながら紅蓮の後を追った。


 凪斗は朝が弱かった!

 紅蓮と凪斗のキャラには、モデルが存在しますんや♪

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