12・月夜の会話
久しぶりに投稿しましたわぁ。『転生したドララー』が少し詰まり気味なので…
短いですが、今章のエピローグだと思って見て下さいな♪
琉季との通話の後、紅蓮と凪斗は城の小部屋で眠る事にした。虹色の球がある広間で寝る事も考えたが、あまりにも広い為に落ち着かない為、辞めにする事になった。
城で見つけた毛布にくるまって、二人は眠りに就いた。
「んっ…」
それから少しして、紅蓮が目を覚ますと、隣で寝ていた筈の凪斗の姿が無かった。
寝ぼけ眼で辺りを見回すと、凪斗は窓際で夜空を見上げていた。
「凪斗…?」
「あっ、ごめん…起こしてしまったかい?」
凪斗は紅蓮が目を覚ました事に気付き謝罪した。
「ううん。勝手に起きただけだよ…何をしているの?」
「月を…見ていたんだ…」
凪斗の言葉を聞くと、紅蓮は布団から出て、凪斗の横に並んで、窓から夜空を見上げた。其処からは確かに、満月が見えた。
「月は…地球と変わらないね」
「そうだね」
紅蓮の言葉を凪斗は肯定した。それから暫く二人は、黙って月を見上げていたが、ふいに凪斗が話し出した。
「なあ紅蓮…」
「何?」
「…僕は紅蓮が居てくれて、本当に安心出来た」
「えっ…?」
「もし、此処に送られたのが僕一人で、今の様に猫獣人の姿に変えられていたら…僕は自分を見失っていたかも知れない…」
「……」
「でも紅蓮が居てくれたから、僕は平気だった…」
「凪斗…」
「…紅蓮…たとえこの先何が起きても、二人で乗り越えよう」
「…うん! 僕と凪斗が居れば、怖い物無しさ!」
そう笑顔で言うと、紅蓮は凪斗に拳を突き出した。凪斗はその手に拳を突き合わせた。
「ありがとう、紅蓮…」
凪斗は静かに礼を言った。
その後二人は再び毛布に包まり、静かに寝息を立てて眠りに就いたのであった。
壁に立て掛けられた二振りの剣は、月明かりに照らされながら、二人を見守る様に鎮座していた。
念の為に言っておきますが、BLではないですわぁ!
次は何時かは分からないですが、登場人物を書いて、次の章に移行したいと思いますわぁ。
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