表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒と赤の猫の騎士達  作者: 黒猫キッド
第1章・転移編
10/15

10・城の調度品 2 そしてステータスプレート

 『黒と赤の猫の騎士』…あんまり人気無い…でも頑張りますわぁ!

 紅蓮と凪斗が周った結果を述べると、次の通りである。

 一つ目の部屋が水と食料が置かれた部屋であった。何故か地球の日本に普及している物ばかりであったが、此れは二人にはありがたかった。食べ慣れている現代食が身近にある為…ただ何故異世界に在るのか…それは分からなかった。

 二つ目の部屋は、衣服や靴、更には鎧等の装備が置かれていた。衣服は様々な種類が有り、凪斗曰く、中世風の服装に似ているとの事。因みに二人が現在着ているのは、中学の制服のブレザーであるが、ズボンの方は猫獣人になった為か、お尻の部分に穴が開いており、其処から尻尾が出ている。

 三つ目の部屋には、キャンプで使われる電池式のランプや電池、更にはキャンプ用品等も置かれていた。

 四つ目の部屋…これは意味があるのかと、二人は思った。

「…武器庫か…」

 その部屋に置かれていたのは、様々な古今東西の武器であった。弓や槍、薙刀等の日本の武器の他に、トンファーや長棍等の中国の武器や、アックスやハルベルトの様な西洋の武器迄置かれていた。ただ…

「僕らはさっき、この剣を貰ったから、要らないんじゃないかな…?」

 凪斗が腰の青い剣を撫でながら言った。

「うん…でも無いよりはマシじゃない? それに僕らさ…これらの武器の一部は使えるし…万が一この剣が駄目になったら、使えば良いんじゃない?」

 そう紅蓮が提案し、凪とは納得する。

 そして残りの部屋だが…

「…此処も開かない」

 凪斗が最後の部屋の扉のノブから手を離しながら言った。最初の三つの部屋は開いたのだが、何故か残りの部屋は開かなかった。鍵でも掛かっているのかと考えたが、ドアノブには鍵穴は無い。まるでこのドアが開けるのを拒否している様に、凪斗は感じられた。

「開かないなら仕方がないよ凪斗。一旦、あの球の部屋に戻ろう」

 紅蓮に言われて凪斗は、扉の解放を諦めて、球が浮かんでいる広間へと戻る事にした。


※       ※


 球が浮かんでいる広間に戻ってきた紅蓮と凪斗。紅蓮はふと現在の時刻が何時なのか気になり、右手に巻かれている腕時計を見てみた。

 この腕時計は中学の入学の際に、凪斗と琉季の三人でお揃いで、親に買ってもらったデジタル時計であった。因みに色は紅蓮がレッド、凪斗がブルー、琉季がピンクである。

 液晶画面に表示されている時刻は、夕方の五時頃を表示していた。

「もう夕方か…それにしては、明るいね」

 広間の差し込まれる外の光を見ながら、紅蓮が呟いた。

「多分だけど、それは僕達が猫になったからじゃないか? ホラ、猫って夜目が効くじゃないか」

「それもそうか…」

 凪斗の推測に、紅蓮は納得する。そして二人は再び球の前までやって来る。すると…

「? 何だ此れ?」

 球の前には、二枚の金属製のカードの様な物が落ちていた。

「…球が出したのか?」

 そう言って凪斗が球を見ると、また文章が表示されていた。


 そレは ステータスぷれーと デス


 そレには 貴方タチのステータスが 表示サレます


 念ジれば 表示サレます


「ステータスプレート…念じれば表示されるって…」

 紅蓮と凪斗は、球のアドバイス通りに念じてみた。すると金属の表面に文字が現れた。


 黒崎 紅蓮


 種族・猫獣人(黒猫)。


 年齢・一四歳。


 職業・魔法剣士(未所属)。


 スキル・剣術及び無差別格闘術、雷魔法、物質物精製能力、物質付属能力。


 称号・呼び出されし者、深雷の紋章の継承者。



 赤崎 凪斗


 種族・猫獣人(赤猫)。


 年齢・一四歳。


 職業・魔法剣士(未所属)。


 スキル・剣術及び無差別格闘術、風魔法、物質物精製能力、物質付属能力。


 称号・呼び出されし者、真風の紋章の継承者。


「…僕ら『魔法剣士』って職業なんだ…」

「それもそうだけど…この『物質物精製能力』と『物質付属能力』ってのは、何なんだ?」

「…分からないよ」

 その二つのスキルは、紅蓮にも分からなかった。

 その後散々考えたが、結局分からず、空腹の為に先程の部屋の食料で夕食を取る事にした。

 虹色の球は、広間から出て行く紅蓮と凪斗を、静かに見守っていた。


 開かない部屋は、いずれ意味が分かりますわぁ…。

 感想・ブックマーク登録・レビュー・ポイント評価・質問等ありましたら、是非どうぞ♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ