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二話 ダンジョンへ

前回のあらすじ


運動がてらサイクリングをした俺は疲れて海に立ち寄ると、どこかわからない場所に落ちてしまった。

そこで自称地球に地球を守るための力をもらうが信じられない。


 俺は地球?から言われたことを思い出しながら、ビジネスホテルの堅めのベッドで寝転がっていた。


「そもそも地球に意思があるなんて信じられないよな。ただ、いたずらにしては大がかりすぎるし、気絶させるんだってやりすぎだ。ああぁぁぁぁ!わっかんねえ!」



 うつぶせになり、掛け布団の上でバタ足をする。枕に顔をうずめて少しうなる。



「私に寄生、っつうのは、仮にあの意思が地球だった場合、、、ダンジョンか。状況的にはそうとしか考えられねえよな。まあ、他にもあんのかもだけど。ってことは、あそこはダンジョンじゃなくて、地球の中?いや、中って感じでもなかったよな。ファンタジー的ななんかだろうな。」



 そういってすぐに、なんだか本当に自分が生きているのか信じられなくなり、自分の体のあちこちを触った。



「な、何ともないか。とりあえず一安心だ。そんでもって力と抗体か。力ってのはよくテレビのダンジョン特集でやってるステータスか?じゃあ抗体ってなんだ?聞いたことないぞ。」



 すぐにスマホを取り出して、ダンジョン 抗体で調べた。


 だが、出てきたのはダンジョンに入るといろいろな病気の抗体ができるかも、という謎科学者の論文だった。それ以外は大してそれらしいものはなく、スマホを放った。



「こんなの誰かに相談してもしょうがないよな。信じないだろうし。ってか、あの意思の話だと、ダンジョンに滅ぼされるって事か?だけど、あんな無機物が動く事なんてないだろうしなあ。それに、こんな話をしたら世間から袋たたきだ。」



 ここで俺にできうる思考は終わりを迎えた。









 あれから一週間経ち、また週末。


 今週も激務を終え、安らぎの土曜を迎えたわけだが。今週はいつもと違う。



「悩んだけど行ってみるしかないな。」



 正直行きたくない。気持ち悪さが解消されたわけではないし、なんならもっと気持ち悪くなった。だけど、それ以上に行かなければならないような気がしたんだ。



  鞄にネット通販で手に入れたダンジョン内でのみ効力を発揮するダンジョンナイフや、迷宮省が出している公式ブックなどを詰め込み、動きやすい服装で家を出た。








  今回は電車での移動だったため、前回よりもちょっとした背徳感などを感じながら外の景色を楽しんだ。何よりダンジョン近くになってくると海が見えてきて、前回は一切楽しめなかったオーシャンビューなるものを堪能した。


  ダンジョンの最寄り駅付近になると、多くの人が同じ車両に乗り込み、休日の朝に満員電車というなんとも奇妙な状況に見まわれた。


  駅を降りるとそのまわりはダンジョン一色という様で、飲食店や防具、武器屋、その他観光グッズを売っているような店まで全てがダンジョンに染まっていた。


  その中でも一際大きく目立つ建物が、迷宮省横浜海浜支部であり、そのまわりは多くの人で賑わっていた。


  ただ、それだけ多くの人がいても回せているのは、見たこともないほど広い受け付け案内所のおかげだった。





  俺が迷宮省についたらすぐに受付やら何やらを済ませて、ダンジョンに向かった。


  レクチャーなどは正直ないといって良い程だ。不安になり理由を聞くと、



  「一階層、二階層までは魔物は確認されていません。また、ダンジョンの中も一階層、二階層は迷宮省の建物がいくつかありますし、安全面も完璧です。探索する場合ですと三階層以降になり、その場合は二階層でレクチャーを受けていただきます。お時間は二時間ほどです。探索する予定でしたらいってみてくださいね。」



  とまぁこんな感じで、外の迷宮省の建物はダンジョンの出入りの受付で、探索の受付とかではないようだ。

  だが、ダンジョンに入りさえすれば、ダンジョンによる恩恵は大体受けられるらしい。そのために多くの人がそこまででもいくようだ。聞くところによると日本では八千万人以上が既にダンジョンに入ったことがあるようだ。


 






  「ひ、広いなぁ~」


  思っていた洞窟とは違い、高さ30メートルほどあり、広さは端が見えないほどだ。だが、それほどの広さでも人がべらぼうにいるので、あまり解放感はないが。


  とりあえず俺はダンジョンに入った時の鉄則を試すことにする。ステータスの確認とかいうやつだ。


  何でも最初から才能なんかを持ってるやつもいるみたいで、テレビで◯◯タレントなんか呼ばれてる中に、ダンジョンタレントなんぞもいるのだ。今じゃそういうのも人気の中に入ってくるのだという。


 

  「えっと、ステータスって言葉をイメージしながら集中っと…」


  言葉に出さなくても良いから恥ずかしくないよな。


  すると、自分の視界の中心に電子パネルのように写し出された。これは自分にしか見えないらしいので安心といえば安心だ。




  鹿取 隆太 (26)レベル1


  攻撃力 30

  防御力 15

  瞬発力 23

  魔攻力 37

  魔防力 26

 


  (スキル)未所持

  (称号) なし

  (固有力)精神侵食に対する抵抗

  星の守護力

 





  「っ!?」


  見た瞬間に周りを反射的に見てしまった。ステータスは他人からは見られることはないはずだが、警戒してしまったのだ。


  正直言って、これを他の人に見られるわけにはいかない。




  小声で呟きながら整理していく。



  「とりあえず力系統に関しては変なところはなさそうだな。あえていうなら魔法攻撃力とやらが高いみたいだが、これは魔法を覚えてからだな。それにまだレベル1だからどれが延びるかわからなんだ。大器晩成型とかあるみたいだしな。それより…」



  それより、固有力?とかいうやつだ。これは迷宮省の公式ブックには何ものっていなかった。なんなんだ?







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