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十四話 デート??2

前回のあらすじ


博物館に化石を買いに行くついでに、俺と倉木さんで休日を過ごすことになった。

「えっと、どれがいいんでしょうか。」


  「少なくとも戦いに使えた方がいいなぁ。」



  お土産屋で化石を探していた。


  だが、お土産として売っているのは、レプリカばかりだ。

  あってもサメの歯などで、もしそれが使えたとしても、俺の歯にそんなものつけても戦いには使えない。


  モンスターと歯で戦いたくはないからな。


 

  「とりあえず実験として歯を買おうかな。後は試しにアンモナイトか。」


  「すみません。なにかあると思ったんですが。」


  「いやいや、俺も気づかなかったからな。そうだ、ネットで今買えば速達で明日来るんじゃないかな。そうすれば午後からでもいいなら明日使えるな。」


 

  そう言ってネットで調べる。


  すると結構あるもんだ。



  「うーん、ティラノサウルスとかは無いけど、スピノサウルスの爪が20万、ラプトルの爪が15万、アンキロサウルスの装甲が24万、他にも色々あるな。」


  「化石って売ってるんですね。」


  「そうだな。俺も驚きだ。それにお金を貯めている今の俺なら買えてしまうことも驚きだ。」


 

  そう、買えてしまうのだ。解析の貯めに貯めて使わずに来た67万があるからな。

  どうだ凄いだろ。



  「貯まってるんですね。私は風の魔法で戦うので、マジックポーションを大量買いしてしまい、あまり貯まりません。」


  「残念ながら俺は魔法のスキルがないからね。」

 

  「あっ、そうでしたね。」



  そこで同情の顔をされると困る。俺の運が本当に無いみたいではないか。


  いや、ないんだけど!


 

  「とりあえずスピノサウルスとアンキロサウルスを買おうかな。」


  「えぇ!?なんでそんなに買うんですか?一番安いのから試すべきだと思いますけど。」


  「わかってないなぁ、倉木くん。男はロマンなのだよ。」


 

  そう言って遠くを見るふりをする。


  「なるほど、そうやって男は無駄遣いをするんですね。わかります。」


  「なっ!?無駄遣いとは!ってはははっ!そうそう、無駄遣いするだよ。男は。」


  「ホントに呆れますね。まぁ私のお金ではないのでいいですけど。あと私、少しひらめいてしまいました。」



  彼女は見たこともないくらい表情豊かにドヤッとする。

  こんな顔もできるのか。



  「鳥なんてどうです?ほら、空飛べるかも?っ!?」


  俺は瞬時に倉木さんの方を両手でつかむ。


  「倉木さん!君は天才だ。なんでこんなことに気づかなかったんだろう。俺はバカだ。よし早速調べよう。」



  俺は先ほどの二倍の早さで調べていく。


  しかし、調べれば調べるほど不可能であるということに気づく。


  鳥の体重を支えることができる羽の大きさがあり、俺の体重を支えられるものなんて存在しないのだ。


  であるならば先ほど見た翼竜の化石!と思ったが、ほとんど流通してないらしい。



  「ないって。」


  ただそれだけ。俺は落胆してそれしか伝えられなかった。


 

  「そうですか、残念ですね。でもとりあえず買うものが決まったのですから、よかったではないですか。」


  「そうだ、そうだな!スピノサウルスだ!楽しみだぜ。ふっふっふ。」


 




 


  「そうだ、誕生日はいつ?」


  サメの歯とアンモナイトをもって、レジへいこうとする直前に気づいた。


  もうすでに他の化石は買ってあり、明日の午前中には届くようなので、明日午後から探索できる。


  「私ですか?来月です。5月の8日です。それがどうかしましたか?」


  なるほどなるほど。


  「いやね、今日付き合ってもらっちゃったからお土産と思って。誕生石を買おうかなってね。だけどエメラルドか~。ネットで追加で頼も。」


  「えっ!ちょっと待ってください!そんな大丈夫ですよ!今日は私も楽しかったですし。」


  「ほら、いったろ?男はロマンなんだよ。かっこいいだろ?誕生石あげる男。」


 

  そう、ロマンだ。いつかやってみたかった。w


  「そ、そうですか。わかりました。」


  彼女は少し嬉しそうにしていた。









  「あ、そうだ。」


  「?どうかしましたか?」



  上野駅に向かっている間に重大なことに気がついた。


  「俺、通販の届け先東京にしたから、いけても横浜ダンジョンだ!」


  「え!?そ、それじゃあ名古屋にはいけないんですか?」


  「そうなる。横浜じゃだめかな?っていうか、なんで名古屋なんだっけ。」



  そういうと彼女は顔を赤くする。


  どうしてだろうか。



  「あの、……私、………美紀さんの受付じゃないと一人でダンジョン入れなくて。」



  美紀さんというのはきっと仲のいい受付の人だろう。

  なるほど。だからか。



  「でも、今回は俺もいるし。だめかな?」


  「い、いえ。大丈夫です。」



  まぁ、俺も初めての人と話すのは得意ではない。大抵の日本人が苦手だろう。


  でも一応仕事で少しはなれたから、そのくらいのことはできる。



  「良かった。じゃあまた明日だね。そういえばどこのホテル?」


  「横浜の方のビジネスホテルです。そっちの方が安いし、安全なので。」


  「確かにね。ビジネスホテルならナンパはされないな。」


  「はい。みんなお金目当てで私に寄ってくるんです。困ってます。」



  んー?どうだろうか。そもそも彼女が雷帝の弟子って言うのがわかっててしてるならそうかもしれないが、今日一緒にいてそうは感じなかった。


  単純に美人だからというのが答えだろうが、まぁこのタイプの子にそれを言えば嫌がるのが落ちだからな。

  言わんとこ。


  「そっか、じゃあ気を付けないとな。じゃあ明日は昼からで。また明日。」


  「はい。また明日。」


  ペコリとお辞儀してそういうと彼女は俺とは別の線に向かって歩いていった。













 


 

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