表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

幼馴染と敗北

書いてみました。

ある国の辺境の地にて、

「大人になったら結婚しようね!アルファ!」

「うん!その時まで待っててね!セレナ!」

幼い二人の男女がそう言ってキスをする。

黒髪黒目の男の子のアルファと白金髪翠緑目の女の子のセレナ、その村一の噂の美男女カップルは将来を誓いあっていた。

約束から6年経ち、アルファ15歳、セレナ15歳。

アルファはただの村人、セレナは聖女だった。

もちろん、このあとの流れはわかっているつもりだ。聖女であるセレナは勇者パーティに入れられ、帰ってきた時に勇者にメロメロになって結婚するであろう。正直言ってセレナがそうならないとは限らない。まあ、今でも、結婚の事が話題に出るぐらいラブラブなのだが……

ある日、勇者が現れた。

モブ従者達を引き連れて、

「聖女はいるか!」

と言って回っている。勇者の名前はダニエルである。

正直な性格のセレナはすぐ名乗り出た。

勇者は、セレナの美貌にゴクリと喉を鳴らすと、

「それでは聖女よ、我々と共に魔王を倒しましょう。」

すると、

「なら……アルファもいいですか?」

「役に立つのならな……そうだ!俺と戦え!」

そう言うと、アルファは決闘することになった。

そして、勇者は大人気なく聖剣を使ってきた。アルファを意地でも仲間に入れたくないらしい。

そして、村人と勇者では、ジョブ差というものがあり、勇者にはステータス補正があるが、村人にはそんなもの無く、アルファは体術を心得ていたが呆気なく聖剣に切り刻まれた。

「ふんっ……所詮こんなもんか。」

するとセレナが

「アルファ!」

と言って駆け寄ろうとすると、勇者が、

「こんな奴を回復するなんてもったいないことはするな!」

と威圧を放ったが、

「村人相手に聖剣を使うなんて卑怯よ!」

とセレナは言った。

「ふん、卑怯も何もないだろ?弱いのがいけないのだ。」

そう言うと、勇者はセレナの耳元で何かを囁いた。

すると、セレナの顔が青ざめて、

「行くから……一緒について行くから……それだけはやめて……お願い……」

と懇願するように言うと、

「分かればそれでいいのだ。」

と言うと、行くぞと呼び掛ける。

「あの……アルファにお別れの挨拶をしてもいい?」

「それぐらいなら構わんぞ。ただし、回復はするな。」

そう言われ、セレナはアルファの元へ駆け寄ると、アルファにあるものを渡した。

それは、セレナが一生懸命作ったお守りで、今度の誕生日に贈ろうと思っていたのだが、出発しないといけないため、今渡したのだ。

アイテム名は、愛のネックレス。これを渡すのは、婚約する人が16歳になる時が一般ではあるが、例外として、渡したのだ。ただ、渡したところで、特殊な制限などはかけられておらず、ただの装身具だ。なので、セレナが鞍替えする可能性だって否めない。

「じゃあね……アルファ、行ってきます。貴方をいつまでも愛しています。」

と言うと、アルファの頬にキスを落とした。

アルファは意識を失う前にセレナが腕につけている腕輪を見ながらセレナに伝えた。

「セ…レナ……必ず……迎えに行くから……絶対お前を取り戻すから……それまで……待っていてくれ……」

とぎれとぎれの声でそういうと、

「うん、必ず私を奪いに来てね。もし私が勇者に惚れてしまったとしても、その時も強引に私を連れていってね。」

すると、その言葉を最後に、勇者パーティに促され、旅に出る。アルファにとってもセレナにとっても最悪な旅立ちだ。

そうして、アルファの意識は暗い闇に落ちて行った。

自信ないなぁーーーーーー!!!!

セレナの腕輪は、アルファの事が好きであれば、ずっと身につけております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ