言わせないよ
「って…なんでよーーーーーーーー!!」
大声で叫び、後輩ちゃんがビク!となり、「あ、ごめんね」のアイコンタクトを送り、「先輩!okokです」とサムズアップで返してくれた。
ちなみに、okokは私が勤めている…キャバクラ風喫茶ピュアンピュアン店長の考え方で、例えば…「失敗okok、失敗は誰にでもあるよ」とか、「okok、一緒に考えて改善しよう」とか、「なるほど!okok、チャレンジしてみようか」とか…素晴らしい考え方なのよね〜。
「ところで先輩…どいう状況なのですか?」
「私にもわからない」
ホワイトバニーにその辺聞いてないなー。
「そこのバニーさんは誰です?」
「…案内人?」と言ってホワイトバニーを見る。
「YES♪」とウィンク&サムズアップ。
「ここは何処です?」
「異世界…らしい」
ホワイトバニーを見る。
「YES♪」と(略
「私はなんでメイド服着ているのです?」
「え?」
後輩ちゃんはさっきまで着ていたパジャマではなく、図解メイドに書かれている様なパーラーメイド…つまり、フリルが沢山あるエプロンに可愛さばつ牛ンのリボンで髪をまとめて、黒のメイドドレスは肩のパフ・スリーブが大きくボタンはシンプルだけど真珠の様な色合いで、スカート部分は美しく柔らかに波を打ち歩きやすい様にボーンが入っている。
「私の嫁に来ないか?」
イケボでおやじぽい事を言う。
「はい♪喜んで♪」
後輩ちゃんのこのノリの良さがイイのよねー。
「ノリじゃない気がしますけど…、ヤボなので突っ込まないでおきます♪」
ホワイトバニーが何かボヤボヤ言ってるけど、まあいいやー。
「で、なんで私達異世界にいるの?」
「倒してほしい魔物がいるんです」
急にシリアス顔でホワイトバニーが言う。
「魔物!?」」
「YES」(ウィンク無し)
魔王だったら龍の冒険的なアレなんだろうなー。
「倒してほしい魔物は、魔王城と言われる場所にいます」
あれ?
「魔物の名前はマオー」
んー…突っ込んだら負けかなー。
「この異世界に住まう美形の…「分かった」
ホワイトバニーの表情がちょっと曇ってるけど、okok。
「やるしかないでしょー、面白そうだし」
「おっしゃる通りです先輩!」
「ホワイトバニーは、私達について来るの?」
「YES」(略)
こうして、異世界の平和を取り戻す旅が始まった。




