王の間
リオンはアルカディア兵に案内され、王の間の前に来た。
「ついにアルカディア王と対面か・・・」
緊張した面持ちで深く呼吸した。
兵士が扉を開けると、奥にある王座に白髪で大きな白いマントに身を包んだ男がいる。
「よく来たな、入るがよい」
ゆっくり王の間に入ると、他に2人の男性がいることに気づく。
「3人とも私の前へ来なさい」
急いで王の前で片膝をつく。
王座の後ろに金色に光る大剣が飾られている。
これが王の能力剣なのだろうか。
「私がアルカディア王"エル・ハイラン"だ。今日はお前たちに重要な任務を与えるために呼んだ」
王の覇気に心が大きく揺れ動く。
「初代アーカディア王が神から与えられたとされる"闇のムゲン"。アーカディア王はムゲンの力で世界を闇に変えるつもりらしい。我々はなんとしても食い止めなければならない。そこで君たちには闇のムゲンを見つけ出し、破壊してほしい」
アーカディアに情報が渡っていない且つ能力をある程度使える者、そしてエルは見極めたのだ。
この3人は選ばれたのだ。
突然の言い渡しに黄色い短髪の者はで興味を示さず答えた。
「のんきに旅などしてられるかよ!俺は強さを求めているんだ。力をつけたのも自分自身のためだ。」
無礼な口調に他の二人は驚きの様子だ。
だが危険であり国にとって重要な任務であることは、心の中で理解していた。
この後エルは3日の考える時間を与えた。