表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

芽生え

1)

私は、眼センリ、20歳女性です。

私は、少し普通の人と違う能力を持っているのです。この能力は、私が11歳の時に交通事故を合い、

病院で目覚めた時からです。

自分以外の人の、未来が見えるようになりました。

最初は何か分からないで観ている状態でしたが、ある事件で私に見えているものがその人の未来である事を実感しました。

その事件は、私が退院して暫くした日曜日に起こりました。

私は、両親と兄達に誘われて食事に出かけた時の事です。

私には、病院で目が覚めて以来、人の後ろにぼんやりと影のようなものが見えるようになり、

影の長さや形は色々でしたが、すれ違ったその人には無かったのでした。

「ふーん、影の無い人も居るんだ!」と心で呟きながら歩いていると後ろで怒鳴り声がしたので振り返りました。

2)

影の無い人は、岡島新太郎(38歳)で妻子があり、空手4段の猛者でした。

相手は、高田仁司(18歳)でフリーターです。

身長が190センチあり、かなり腕力がありそうな不良でした。

喧嘩の原因は、どうやら肩がぶつかった事によるようでした。

「こら~、おっさん!何ぶつかっとんじゃ!しばくぞ、こら!」

「止めとけ。怪我するだけだぞ。」

「ふざけんなよ!」と言うと殴りかかりました。

しかし、これを軽く受け流して平手打ちを2発食らわしました。

岡島に取っては、高田のパンチは日頃の練習相手のスピードより遥かに遅く、明らかに素人のパンチなので真剣に攻撃をするとまずいと思いながら、

「なぁーお前、俺は空手の有段者なんだ。大人しく帰れ!」

「やかましい!そんな事、関係あるかい!」と言うと、また向かってきました。

(仕方ないな。大怪我にならない程度に相手するか)と心で呟いて、高田の攻撃を流しながら軽く突きを入れるとガクッと膝が落ちました。

「なぁ、言うただろ。お前は、俺には絶対に勝てないから帰れ!」

しかし、この言葉で頭に地がのぼり、常軌を逸した高田は雄叫びと共に飛びかかってきました。

岡島はしっかり受け止めて、腹に膝蹴りを入れると、またその場に崩れ落ちました。

「分かっただろ。もう帰れ!」と言うと岡島は、手を差しのべました。

高田が、ゆっくり手を伸ばして来たので、少し油断して自分の鞄に目を向けた瞬間、胸に激しい痛みが走り、全く息が出来なくなって倒れ込みました。

岡島の胸には、サバイバルナイフが突き刺さっていました。

刺した高田も、その場に座り込んだまま呆然としている内、警官がやって来て高田に手錠を掛け、暫くして救急車がやってきて岡島を運んで行きました。

私は、警官に連行される高田を見て、何か違和感を感じたのですが、それが何なのか分かりませんでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ