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新生連合艦隊  作者: 天嶽
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第三十六話 真珠湾強襲 中編Ⅱ

アメリカ合衆国

ハワイ諸島 オアフ島 ワイキキビーチ


太陽が傾き始めたころ、大日本帝国海軍はオワフ島を占領するために、ワイキキビーチへと、船団を進めていた。


今回の強襲作戦には本土から使用可能の輸送艦が総動員された、


4個師団・・・約三万六千人と一式中戦車95両、25式戦車55両、一式対空戦車65両、17式自走高射機関砲50両、九九式155mm自走榴弾砲55両、20式自走砲30両、九八式歩兵戦闘車20両、16式装甲戦闘車15両、九九式装甲兵員輸送車290両、10式装輪装甲車120両、他諸車両550両・・・・


これらの兵員、装備、武器弾薬を輸送するために、新型の輸送艦、二等輸送艦が開発された、一式中戦車20両もしくは完全武装の兵員400人を収容できる能力があり、最大速力も20ノット、巡航でも18ノットで3000海里の航行能力を持ち、海岸へ乗り上げて艦首のバウ・ドアから戦車や兵員などを上陸させるビーチング方式を採用した、大量生産を前提として設計されており、起工から、就役までは僅か二ヶ月と言う超短期、建造を実現できた。


さらに、一等輸送艦も建造された、正確には一等輸送艦、二等輸送艦共に戦車揚陸艦に分類される、一等輸送艦は米海軍のニューポート級戦車揚陸艦を思い浮かべてくれればいい、全長180mの艦体には25式戦車25両又は一式中戦車38両もしくは完全武装の兵員650人を収容できる能力があり、さらに凌波性が向上し巡航速力23ノットを達成している。


今回の作戦に参加する、輸送艦、揚陸艦は、第二連合艦隊の新宿級強襲揚陸艦7隻、札幌級輸送艦10隻の他、民間徴用の輸送船5隻、千歳級強襲揚陸艦2隻、一等輸送艦25隻、二等輸送艦45隻・・・


新宿級強襲揚陸艦からはLCAC、7隻が25式戦車を第一陣として揚陸させる、LCACが発進すると同時にAH-64Dアパッチ・ロングボウ、35機が上陸支援警戒のため発艦する、海岸に上陸し、7両の25式戦車の揚陸を完了させるとすぐに、第二陣のLCACが海岸に到着し、20式自走砲が7両、軽装甲機動車21両が揚陸される、第一陣の25式戦車は先行し全周の警戒に当たる、その間もLCACのピストン輸送が続く第三陣は16式装甲戦闘車7両、73式大型トラック21両、第四陣は10式装輪装甲車7両、11式大型油槽車4両、他諸車両4両が揚陸された。


一等輸送艦、二等輸送艦も何事もなく、ビーチングに成功、一式中戦車を始めとする、戦闘車両、陸軍将兵を揚陸していく


その間、第二連合艦隊、陸戦隊は先行し橋頭堡の確保と近辺の情報収集を開始する。


さらに第一空挺団、2500名は敵からの妨害もなく、無事に降下地点に降下が完了し、続いて富嶽輸送隊25機は超低高度で侵入する、空挺団2500名は半数が周辺の警戒あたり、半数は富嶽が投下する物資を回収する。


超低高度で侵入した富嶽の先頭機が後部貨物扉を開きLAPES方式で、空挺戦車三式空挺戦車が投下する、落下傘により減速し着地した三式空挺戦車は空挺団将兵の手により、端に移されて、簡易的な点検に入る、その作業を何回か繰り返し、最後の機体が、空挺戦闘車、二式空挺戦闘車を投下すると、富嶽輸送隊は戦場地域から離脱した・・・


三式空挺戦車


全長   6.21m

全幅   3,21m

全高   2.32m

重量   13.6t

最高速度 55km/h

行動距離 500キロ

懸架方式 油気圧式

乗員数  5名


武装

 主砲 55口径76mm速射砲

 機銃 7.62mm機関銃(砲塔上面)


装甲 

アルミ合金装甲

   (正面要部、主砲側面、側面要部、後部要部)


補足

空挺団用に開発された、日本初の空挺戦車、強力な76mm速射砲を装備しているが、装甲はアルミ合金のため生存性が低いのが欠点。


二式空挺戦闘車


全長   7.21m

全幅   3,45m

全高   2.12m

重量   12.1t

最高速度 60km/h

行動距離 500キロ

懸架方式 油気圧式

乗員数  4+12名


武装

  機銃  12.7mm機関銃    一基

  墳進弾 対戦車墳進弾発射機  一基


装甲 

アルミ合金装甲

   (正面要部、側面要部、後部要部)


補足

九八式歩兵戦闘車を空挺団使用に改造、装甲をアルミ合金に変更し機動力を確保した、ただし、装甲が九八式歩兵戦闘車より薄く格段に防御能力が低下しているため、生存率が低い。




空挺団は周囲を警戒しながら、飛行場奪取のため、AH-64Dアパッチ・ロングボウ、15機に護衛され、米海軍飛行場カネオヘ航空基地に向かって進撃した・・・



第二連合艦隊

旗艦 イージス戦艦播磨 CIC


現在、イージス戦艦播磨は搭載機と艦載艇を総動員して、連合軍の第一次攻撃隊の生存者の救助作業をしていた


救助者は近海を遊弋していた、アメリカ海軍の病院船コンフォートと病院船橋立に移された


ちなみに、橋立を始めとした、厳島、松島は『太平洋の天使』と米国内では呼ばれ始めている、これは、太平洋の戦火を突っ切り走り抜けて、負傷兵を救助し最寄りの港まで送り届ける姿を見た連合国の将兵は口々に『太平洋の天使』と言った、それが民間に伝わった結果だった。


水兵1

「全ての負傷者の救助終了しました」


翔平

「見える限りで、だろう」


刹那

「仕方がありません、現在、第四独立駆逐隊が総力を挙げて生存者の捜索中です」


翔平

「分かった、現在の戦況は?」


「第一空挺団、カオネ航空基地、奪取を目標として進撃中です、陸軍第七師団を中心とした上陸隊本隊、橋頭堡確保しました」


士官1

「第一機動艦隊より、第二次攻撃隊発艦!鳳翔制空隊、第一機動艦隊上空を警戒中」


士官2

「第三独立戦隊、カオネ航空基地に艦砲射撃を開始」


「目下のところすべて順調に進行中です」


翔平

「油断するなよ、計算はあくまでも予測だからな、いつどこで狂うか分からないからな」


全員

『はい』



第二連合艦隊 陸戦隊


陸兵1

「中将殿、陸戦隊装備点検終了しました」


純平

「おい、中将は止めてくれ」


野村純平は今迄の功績で中将に昇進した


陸兵1

「では、隊長と」


純平

「あぁ、そうしてくれ」


陸兵2

「上空のアパッチより通信!敵部隊接近中!」


純平

「よし、自走砲部隊は砲撃を開始、陸軍さんには通達しているか」


陸兵3

「はい、陸軍はまもなく九九式自走榴弾砲で砲撃を開始します」


純平

「こちらも負けてられんぞ、20式自走砲、砲撃準備!」


電源車を牽引した、20式自走砲が砲撃位置に着く、


陸兵2

「砲撃準備完了!」


純平

「よし、全車砲撃開始!」


横一列に整列した、20式自走砲が一斉に砲撃を開始する


陸兵4

「・・・弾着!」


陸兵5

「OH-1より通信、着弾修正値、入力完了!!」


純平

「急ぎ、撃て!」


陸兵2

「了解!」


修正値に従い20式自走砲が再度砲撃をする


陸兵4

「・・・弾着!」


陸兵5

「OH-1より通信、敵部隊中央部に命中、効力射を要請しています!」


純平

「効力射、弾数各車20発、砲撃開始!」


OH-1の情報に従い、九九式155mm自走榴弾砲も砲撃を開始する


20式自走砲のアウトレンジ砲撃により、敵部隊は後退した


陸兵5

「OH-1より通信、敵部隊後退を開始しました」


陸兵6

「隊長!敵航空機接近!数50!」


純平

「17式自走高射機関砲、展開!」


17式自走高射機関砲15両が前方に展開する


 90口径40mm高射機関砲が空を睨む


陸兵1

「第二連合艦隊より通信、あと10分で上空護衛機が到着するそうです」


純平

「遅い、それでは間に合わないぞ」


陸兵6

「アパッチ部隊、敵航空隊と交戦に入りました」


アパッチ部隊はスティンガー対空ミサイルで敵航空部隊を攻撃するが敵航空機が多く数十機が防空網をすり抜ける


陸兵5

「敵機視認!ドイツのシュトゥーカ!?」


純平

「なんだと!まさかシュトゥーカの悪魔ルーデルもいるんじゃないだろうな」



連合軍 独派遣航空隊


第二連合艦隊、陸戦隊に急降下爆撃機を加えようとしていた、爆撃機の主力はルフトバッフェに所属するシュトゥーカ部隊であった。


飛行基地に残された機体を掻き集め、米軍の誇る機械化と物量でわずか2時間と言う速さで修復された滑走路を飛び発った、爆撃機を操る将兵の中にあのシュトゥーカ大佐のハンス・ウルリッヒ・ルーデル大佐もいた


ルーデル

「見えたッ!行くぞ!ガーデルマン!」


ガーデルマン

「はい、機長!」


ルーデルはシュトゥーカの37 mm機関砲を一式中戦車に向けた


ルーデル

「照準よし!悪いなドイツ人は常に大真面目なんでね」


一式中戦車は、37mm機関砲弾を受けて砲塔部分が吹っ飛び炎上した


ガーデルマン

「敵戦車、2両撃破ァ!」


ルーデル

「よし、後なんかいk・・・」


ガーデルマン

「尾翼、破損!」


ルーデル大佐、搭乗機のシュトゥーカは17式自走高射機関砲の射撃を尾翼に受けて、尾翼が吹き飛んでしまった


ルーデル

「ック、不時着するぞ!歯を食いしばれガーデルマン!」


ガーデルマン

「はい!」


轟音を立てて、ルーデル大佐が操る、シュトゥーカは第二連合艦隊、陸戦隊付近に不時着した



第二連合艦隊 陸戦隊


純平

「被害報告を急がせろ」


陸兵1

「はい・・・集計終わりました、まず我が陸戦隊の被害は、人員20人負傷、死者はいません、被害は軽微です、次に陸軍ですが、一式中戦車2両大破、破棄が決定しました、次に九九式自走榴弾砲一門小破、人員、39名負傷、戦死者5名を出しました」


純平

「そうか・・・負傷者は、できる限り、沖にいる母艦に収容させろ、ここより設備はいいし衛生面もばっちりだしな」


陸兵1

「はい、すでに、電空が到着しています、すぐさま搭乗させます」


陸兵2

「隊長、いましたよ」


純平

「なにが・・・ツチノコか!?」


陸兵2

「違います!ってか、なんのことですか!」


純平

「っで、誰がいたんだ」


陸兵2

「ルーデルですよ、あのシュトゥーカの悪魔のハンス・ウルリッヒ・ルーデルですよ」


純平

「なんだと!ルーデル大佐だと!」


陸兵2

「はいそうです、あのルーデルです」


純平

「負傷しているのか」


陸兵2

「いえ、同乗していた、エルンスト・ガーデルマン少佐とともに無傷です」


純平

「では負傷兵と共に電空で母艦の世田谷に送っておけ」


陸兵2

「了解しました」


純平

「さて、日が落ちたら、全員集合だ」


ハワイ諸島攻略戦の舞台は海から陸に移りつつあった・・・



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