28 王都で聖女オリビアと会う
僕たちは王都に到着した。王都は壁に囲まれた巨大都市で、門には門番が立っている。
「や、勇者ナイト様!」と門番は僕に土下座をした。
門を通過して王都に入る。人や亜人が行きかうにぎやかな都会だ。
「聖女は神殿にいるんだ」
神殿に到着すると、そこには白い服を着た長い金髪の女性がいる。
「やあ、聖女オリビア」と僕は彼女に声をかけた。
「あ、ナイト様! それにみんなも!」と聖女オリビアは目を見開いた。
「実はかくかくしかじかなんだ」
「それは大変ですね。では、わたくしもキヨハル討伐に協力しますわ」
「そう言ってくれてうれしいよ。だが、今の僕の力ではキヨハルには勝てない。もっと強くなる必要があるんだ」
「それならばこの神の水をお飲みください」
「神の水? それはなんだ?」
「これは潜在能力を弾きだす水です」
「わかった。飲むよ。ごく、ごく、ごく。ぷはあ! おいしい! なんだが力が沸き上がってくる気がする!」
かくして僕たちはこの異世界で、剣士クレア、魔法使いエマ、聖女オリビアという心強い三人の仲間を得た。僕の剣エクスカリバーもパワーアップしたし、僕自身も強くなった。順瓶は万全だ。これから日本に戻って魔王と化したキヨハルを倒すのだ!