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24 意外な救援者

「誰だ?! 俺に火の玉をぶつけたやつは?!」


「私の息子を殺させはしないわよ」


 見るとママが蟹股に足を開いて、ピッコロが魔閃光を撃つ時みたいな恰好で手のひらをキヨハルに向けていた。


「ママ!」と僕は叫んだ。


 ママが火の玉を発射させ、キヨハルを吹っ飛ばしたのだ。それは異世界の火炎魔法に間違いなかった。


「なんでママが魔法を使えるんだ?!」と僕は驚きを隠し切れない。


「説明はあとよ。まずはこの場から避難しないと」


 いつも通りの穏やかな口調でママが言う。


「ユキ、ナイトに回復魔法をかけてあげて、パパは車を用意して」


「う、うんわかった」と戸惑いながらもユキが僕に回復魔法をかける。


「お、おう」


 パパも状況を把握できてはいないが、ママの指示通りに車を準備する。


 キヨハルが立ち上がる。


「俺が逃がすと思うのか? 少々面食らったが、この程度の魔法で俺は倒せんぞ!」


「みんな、車に乗って。土魔法、ゴーレム生成!」


 ママはみんなに車に乗るように指示し、両手を地面につけて土魔法のゴーレム生成を唱えた。アスファルトから無数の人型のゴーレムが生成される。


「ゴーレム、キヨハルを押さえなさい!」


「ふん、こんな土人形ごとき、俺さまの敵ではない!」


 ゴーレムたちはキヨハルに襲い掛かるが、暗黒のオーラをまとった剣で次々に斬り捨てられていく。それでもアスファルトから続々とゴーレムが現れてキヨハルに向かっていく。


 僕たちはパパの運転する車に乗ってその場から離脱した。


 流れゆく車窓の景色を見ながら、僕は苦い敗北の味をかみしめた。


 それにしても、ママがなぜ魔法を使えるのか? そしてそのことを今まで隠していたのか?


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