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Chapter1 †The fate begins to move† 平穏は今爆破した

コツン・・・コツン・・・

二人の足音が響く。

やがて二人は広い空間に出て足を止める。


「・・・ここは・・・」

鐘撞塔かねつきとうの真下よ》

「・・・」


ノアはあたりを見回す、周りには大きな歯車のようなものがある。


「・・・どうしてここに?」


普通は鐘が鳴ったのであれば鐘撞塔へ登り鐘のほうを調べに行くべきだろう。


《ここからでも・・・鐘が鳴らせるのよ》

「・・・」


ノアはアシュレイの顔を覗き見るが灯りは通路で終わっているので暗くてよく見えなかった。

ノアは顔を上げ周りを見回してみる。


「俺も・・・来たことがあるのかな?」

《たぶん・・・ね》


ノアの疑問に対してアシュレイの反応も曖昧だった。


ガタン・・・


「!!」


暗い闇の中で物音がした、ノアもアシュレイもその物音がしたほうを見る。

うっすらとものの形ならかろうじて見ることはできた。


《今っ・・・》


人影が見えた、なにやら慌てた様子で動く人影・・・

二人はその人影を確認するためゆっくりと近寄ろうとしたとき、二人の後ろで何か大きな・・・崩れるような音がした。


ドンッ・・・ガラッガラガラ・・・


「!!」

《!!》


二人はほぼ同時に後ろを振り返る・・・と

今まで来た道がふさがっていた・・・正確には、爆発によって上が崩れてふさいでいた。

崩れた石の隙間から赤い光が見える・・・どうやら向こう側は火の海にななりつつあるようだ。


《っ!!どうしよう・・・これじゃあ出られない!!》


ノアも自分たちの状況を考え困惑したが、ふとさっきのことを思い出した。


「アシュレイ、さっきの人影だ!行こう!」


ノアはアシュレイの手を取り先ほどの人影の見えたほうへ走る。


《ノア!?》

「・・・もしかしたら・・・わからないけど・・・いたっ!!」


先ほどの人影は、どこかを目指しては走っているようだった。

そこでノアの予想は確信へと変わった。


「・・・きっと火をつけたのはあいつだ・・・」

《えっ・・・》

「火をつけた本人なら出口を知っているはずだよ」


それを聞きアシュレイもハッとなる。

そして二人は自分たちの前を走る人影を見失わないよう、走り続けた。


パタッ・・・パタパタパタ


三人分の足音が響く。

前を走る人影も慌てている様子で、ノアたちの存在には気が付いていないようだった。

人影はそのまま階段を一気に駆け上る、それに続きノアたちの階段を上っていく。


《!!出口》


少しずつ周りが明るくなっていくのが分かった。

石造りの階段はまだ続いていたが、周りがはっきりが認識できるくらいに明るくなってきた。


「・・・っ」


月灯り、今まで暗いところにいたが、周りもそこまで明るくは無かったので目が痛むことは無かった・・・外だ。

周りはは森のようだ、木々が立ち並んでいる。


「っ!!待て」

「!!」


ノアが声を出すと、相手もようやく二人の存在に気づき、振り返る。

どうやら男のようだ・・・なんだか酷くおびえているようにも見えた。

男は一瞬苦い表情をしたが、又走り出そうとした。


「っ!!」


ガウンッ・・・!!


静かな森に響き渡る銃声・・・ノアの手には愛用のハンドガンが一丁握られていた。


「ひっ!」


男に弾わ当たらなかったが、威嚇には十分だった。

ノアは銃を男に向けたまま硬直している男へと近寄っていく。

男から話を聞きだそうとしたが・・・それはかなわなかった。

ノアの動きは、先ほどの爆発の音よりも大きな音で阻止されてしまったのだ。


ドウンッ!!ドンッドウンッ!!


連続して何かが爆発した音でノアとアシュレイは驚き、音のしたほうを見た。

その隙を狙い、さっきまで硬直して居た男は走り去る。


「っ!待て!!」


男はよろよろと逃げていく。

ノアは男に銃を向けたがそこで動きを止めた。

周りが暗くてうまく狙いが定まらない・・・もし当たり所が悪かったら相手を殺してしまうかもしれない・・・

実戦などとは無縁だったノアは人など打ったことは無かった。

間に合わない・・・矛盾した感情がノアの動きを止める・・・


「っ・・・」


ノアは人差し指をトリガーにかけ・・・力を入れた・・・


・・・ガッガッガッガッガウンッ!!


大きな銃声だ・・・だがノアのものでは無かった、あらく連射される音。

逃げてた男はその場で腰を抜かしてしまう。


「よくも・・・よくも・・・」


銃を連射したであろう人間の声は怒りに震えていた。

下町の少年だろうか・・・帽子を深くかぶり片手にはサブマシンガンが握られている。

その少年の両隣に、似たような機械を背負った似たような子供が立っていた。

ノアはゆっくりと顔を上げる・・・





          愛されたいのなら 

  




                 愛さなくてはいけないよ





           愛したとしても 






                    愛されるとは限らないけど







           



しばらく、ノア、アシュレイの二人組みだったので別キャラやっと登場です!

私は男性キャラを書くのが好きなので、早く出したいなー・・


キャラクターが一通り出てきたら・・・というか、ひと段落ついたら番外編とかも書いていきたいな!!

何かありましたら、いつでもどうぞ♪

今度はきっと黒兎に書いてもらう・・・←

次話からタプチャーを変更しようかなーと

でも、タプチャーの名前どうしよう・・・^^;


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