空巣
【短歌八首】
めんめんと弾きたる三味線は
血しぶきたるしごきの彼岸花咲く
終わるならそれでもいいよ
ここまでやってこられた露草を探して
マンホール
歩く足音耳にこだます
電波のごとき時流かな
ゆっくりと音楽を聞きながら
海までゆきたいあの雲間の光
いつも闇に隠して言わぬ口
遠回し、廻ってみるか猿廻し
信頼の灯火消えぬこと
伝えて、滑り台まで走って滑る
カラス達と吾もないて
空巣まで、歌って帰ろう一緒に帰ろう
ブンブンとブランコからみえた
街灯下のベンチが心に残る