表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/173

作られた偶像だけが、先に

僕が、澪や寧大と話しあって居たその頃、

花子の所や正確に言うと育ての親の店。

僕が関わる所へ、ファンを名乗る人や、話題を探すTV局の人が押しかけていた。

「どこにいるの?」

花子が、何度も、メールを送っていたが、僕は、気が付く事はなかった。

花子とは、距離を置こうと思っていた時で、僕を心配するメールを読む気はなかった。

「やっぱり、血は争えないか」

その時、僕の義兄に、育ての父親は、ため息を吐いたとか。

「なるべく、親の事は、思い出させたくなかった」

育ての母親が言った。

「あの人は、あなたの母親。つまり、自分の妹を可愛がって居たから、あなたを見ると、苦しめていたあの人を思い出したんだと思う」

後から、知った話だった。

当然、僕の住んでいた店にも、シーイ目当ての客が増えた。

知らない間に、僕の居場所がなくなっていった。

「今は、帰ってこない方がいい」

義兄が、連絡をくれた。

「ちょっとした、騒ぎになっている」

「困ったな」

「親戚の家に行くか?」

「いや・・・。迷惑かけるから」

僕は、義兄に迷惑を掛けた事を誤った。

シーイ=僕。だとして、皆は、僕に何を求めていんだろう。

「彼のした事は、重大ね」

澪が、ため息をついた。

「普通で、居られるから、できた事なのに・・」

「遊びの終わりなのかな」

「どこにも、逃げられなくなったシーイを寧大は、どうするつもりだったのかしら」

「え?」

「どこかに、閉じ込めて、独り占めしたかったのか、誰かに渡したくないから、更に高い場所に上げてしまったのか。手の届かない所にね」

「まさか・・・ただ、黙っていられなくなっただけだろう」

「お人よしね。このままだと、自分の居場所が、無くなってしまう」

僕は、澪の顔を見た。

「だったら・・・ね。撮影スタッフとか、連れて来ているんだよね」

「そうよ、あなたが、予定を入れてくれなかったから、空振りになったけど」

「機材もあるし」

「まさか?これから?」

「そうだよ。僕が歌う。モデルは、澪。やってみない?」

「いや・・・無理。私は、無理よ」

「いい機会だよ。澪。やってみようよ」

「だって、歌は、どうするの?新しい曲を載せるっって・・・聞いていたし」

「大丈夫。アカペラで、いくよ」

「え??」

正直、自信がなかった。けど、帰る場所もない。ここまで、騒がれているなら、これを、使って、澪のデビューを飾ろう。

僕は、寧大が、思い詰めている事も知らず、澪のモデルデビューに一役買う事に、心を躍らせていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ