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ブレイブ・スクール 勇者養成学校に通う幼馴染が無茶苦茶すぎる  作者: 仲仁へび
第8章 卒業試験を受ける僕と幼馴染達
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第75話 やがていつか英雄になる者達




 まったく。

 さすがに、今度という今度は死ぬかと思った。

 途中までは、半分死んだかと思ってた。

 でも生きていた。


 しかし相当無茶したので僕達は、町の病院の中にいる。

 ベッドの上で包帯ぐるぐる巻きになったまま、一週間ぐらい寝込むはめになった。


 それでも、病院の中はどこかほっとした空気が流れている。


 少し前までの張りつめた空気とはうって違って、明るいものを感じられた。


 廊下を歩く者達の声が聞こえては、明日がどうとか、これからがどうとかの話が耳に入る。


 ほんの少しまでは今日と次の日を生き延びるので精一杯だったのに。


 えらい変わりようだな。


 それもこれも、幼馴染達が頑張ったおかげなんだろうけど。


 病院のベッドの上であれこれ考え事していた僕は、天井を見上げて。


 そう結論付けた。


 すると右隣になった馬鹿と、左隣になったお嬢様から声がかかる。


「へへ、さんきゅな。ヨルン。今回は結構あぶなかったのに、最後までついててくれて」

「私達、いつもヨルンに感謝してるわ。いつも無茶につきあわせてばっかりで、ごめんなさい」


 看護師さん達が気をまわして一緒の部屋にしてくれたんだよな。

 ありがたいと思う反面、うるさい。


 でも文句を言いづらいので、我慢するしかなかった。


「ありがとなヨルン。お前がいてくれなかったらヤバかったと思うぜ。俺達ちょっとあれだもんな」

「そうね、私達じゃこまかいところ考えられないもの。ヨルンがいてくれたから乗り越えられたのよ」


 僕はため息をついた。

 そんなの今更だ。


 結局助けてるつもりでも、僕もこいつらに助けられてるんだよな。


 進級の時だって、こいつらが手助けしてくれないとやばかったし。


 命の危険がある時だって、こいつらが傍にいるから諦めずにいられるんだから。


「まあ、友達だからな。困ってたら手伝うだろ」


 でも素直に感謝の言葉を伝える気にはなれないから、そんな言葉しかでなかった。


 彼らのベッドの近くには、花の飾られた花瓶。


 その下には、勇者の剣が置いてあった。


 まだ他の人間には詳しく説明してないから、こんなぞんざいな扱いなんだよな。


 後でびっくりするだろうな。


 先に行っておくべきだけど、色々あって疲れてたからついズルズルとこんな事に。


 勇者になったら勇者登録?


 とか言うのも必要らしいし。


 緊急時には国から招集がかかるみたいだ。


 また大変な事あるんだろうな。


 僕は左右の幼ない地味の顔を伺う。


 先ほどの会話で疲れたのか、のんきに眠っていた。


 きっと彼らはこれから、これまで以上に大変な事に巻き込まれていくだろう。


 けれど、彼らが負けるところは不思議と想像でいない。


 僕の幼馴染は、やがていつか英雄になるのだろう。


 今日みたいにきっと、多くの人を助けて、希望の星になる。


 それは、おそらく遠い日の出来事ではないはずだ。







〇馬鹿の称号・ランク

 称号 すぐれた魔物ハンター。お手伝い屋さん、弱い物いじめ討伐者、勇者を討ち倒し者(※ただしやつは四天王の中でも最弱)、気高き魂

 勇者称号 平民勇者

 女神称号 女神様注目株

 ランク 「SS」

〇お嬢様の称号・ランク

 称号 すぐれた魔物ハンター。天然記念物よろず屋 正義の執行者(※ただし優しい)、危機感ヤヴァイ、勇者を討ち倒し者(※ただしやつは四天王の中でも最弱)、信念と慈愛の少女

 勇者称号 勇者ご令嬢

 女神称号 女神様注目株

 ランク 「SS」

〇僕の称号・ランク

 称号 こなれた魔物ハンター、お世話大好きマン、実力派みならい商人、大大大苦労症、不審者お掃除係、勇者を討ち倒し者(※強者のアシストも立派な戦い方さ)、幼馴染を止めし者(心配だよねー)、弱者の矜持

 女神称号 女神様も同情

 ランク 「A」


 一言コメント「力を使うのは人間。それで人を救うのか、殺めるのかはその人次第。新しき勇者の未来に幸あれ BY女神」


 勇者称号付与 勇者に与えられる世界の力の恩恵です。

 効果 衆目集中、カリスマ向上


 女神称号付与 日常的に女神の力の恩恵を得られます。

 効果 身体能力強化、生存能力上昇、気配感知、霊感向上






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